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2024.04.22

馬刺しで有名な産地は?海外の馬肉との違いも解説

現代では、ネット通販やスーパーなどで気軽に馬刺しを楽しめるようになりました。一方で、馬刺しの産地が国内や海外を問わずさまざまあるため、どの馬刺しを選べばよいのか悩む方もいることでしょう。

この記事では、馬刺しの有名な産地や海外の馬肉との違いについて詳しく紹介しています。記事の後半では、馬刺しの食べ方や馬肉の処理の仕方なども触れているので、馬刺しをはじめ馬肉をおいしく食べたい方はぜひ最後までご覧ください。

国内の馬肉とルーツ

現代では肉を食べる場合、食卓に並ぶのは牛肉や豚肉が一般的ですが、実は馬肉の方が食肉の歴史が深いとされています。馬肉は別名で「さくら肉」とも呼ばれ、日本各地で親しまれてきました。ここでは日本と馬のルーツや、馬肉がさくら肉と呼ばれる由来について紹介します。

日本と馬のルーツは?

日本と馬の付き合いをさかのぼると、およそ2000年以上前の縄文時代にたどり着きます。当初はモンゴル(蒙古)から家畜として渡ってきたのが、馬が文化として根づいたルーツといわれています。

日本最初の天皇である天武天皇によって肉食禁止令が675年に発令されたことから、馬肉を食べる文化としても古くからあるようです。本格的に馬肉を食べることが広まったのは江戸時代ごろからで、当時の肥後藩初代藩主の加藤清正が朝鮮出兵していたときとされています。

食糧難に悩まされていた際にやむを得ず軍馬を食べたところ、あまりにおいしかったため日本に帰ってから馬肉や馬刺しを好んで食べたそうです。また、馬肉は身体によいとされていたため、滋養強壮に効く薬膳料理として認知されていました。

馬肉がさくら肉と呼ばれる由来

日本では、馬肉のことを別名で「さくら肉」と呼び、古くから親しまれています。さくら肉の由来は各地でさまざまあり、有名な由来としては肉食が禁止されていた時代に肉の呼び方の隠語として定着した説があります。馬はさくら、猪はぼたん、鹿はもみじのように呼ばれていました。

また、別の由来では馬肉の色が桜に似ており、切り身を並べると桜の花びらのように見えたことから名づけられた説や、江戸幕府が運営していた馬の牧場が千葉県の佐倉にあり「馬なら佐倉」といわれていたことから定着した説などがあります。

そのほかにも、桜が咲く季節の馬肉は脂が乗っていておいしいことから由来する説や、牛鍋が流行った明治時代に高価な牛肉の代わりに馬肉を使用されることがあり「牛肉のサクラ(偽客)」として認知されていた説などもあります。

馬刺しで有名な3県

最近では、通販や全国各地のスーパーで取り扱いが増えたため、気軽に馬刺しを食べられるようになりました。とくに産地として知られている熊本県などの馬刺しは人気がありますが、日本国内では3つ有名な産地があります。

  • 熊本県
  • 福島県
  • 長野県

ここでは、熊本県・福島県・長野県の馬刺しの特色について順番に紹介します。

【熊本県】生産量と消費量はともに国内一位

「馬刺しといえば熊本」と認識している方も多いように、実際に熊本県は馬刺し発祥の地といわれており、馬刺しの生産量と消費量が日本一の地域です。熊本県では家庭でも馬刺しがよく食べられ、スーパーや精肉店、飲食店などでも馬肉を取り扱っているほど馬肉料理が浸透しています。

他県に比べて馬肉が地域に根づいている理由としては、400年ほど前にはじめて、当時の肥後藩藩主の加藤清正が馬刺しを好んで食べていたことがひとつの理由です。熊本県の馬刺しの特徴は、しっかりと馬肉に入っている脂肪分(サシ)といえるでしょう。

熊本県の馬刺しで使用される馬肉は「重種馬」と呼ばれる、800kg~1tほどにもなる馬からとれるもので、脂の甘みと口に入れたらとろけるような旨味が特徴です。また、熊本県では薬味とともに甘口の醤油で食べるのも特徴のひとつといえます。

【福島県】馬刺しにからし味噌が会津流

福島県の会津地方では、馬刺しをはじめとする馬肉料理がさかんに食べられています。福島県で馬肉が食べられるきっかけとなったのが、1858~1859年の戊辰戦争で負傷した人に馬肉を食べさせたことからといわれています。

その後、貴重なたんぱく源として福島では一般的に親しまれるようになりました。一方、馬刺しを食べるきっかけとなったのが、当時の人気プロレスラーである力道山が会津を訪れた際に馬肉を生で食べたことから広まったとされています。

会津の一部地域では、刺身といえば馬刺しを指すほど浸透しており、魚の刺身よりも人気があるそうです。福島の馬刺しは、脂の少ない赤身肉を使用し、やわらかい食感でさっぱりと食べられる特徴があります。

にんにくと唐辛子がしっかりと効いた、からし味噌を醤油に溶いて食べるのが、会津流の馬刺しの食べ方です。

【長野県】馬肉は長寿の秘訣とされている

長野県は、農耕馬や荷物の輸送用として馬をたくさん飼育していた文化があり、年老いた馬を食べはじめたのが馬肉を食べるきっかけといわれています。南信州の地域では馬肉を食べる文化が根づいており、とくに飯田市や伊那市ではお肉といえば馬肉というほどで、なかでもすき焼きは牛肉ではなく馬肉で作る家庭も多いようです。

現在でも馬刺しをはじめ馬肉を食べる習慣がありますが、伊那地域では馬のモツを使った煮込み料理「おたぐり」が郷土料理として親しまれています。

また、長野県は健康長寿の県ともいわれ、平均寿命は男性が全国2位、女性が全国1位と全国トップクラスです。長野県が行った平成27年度調査において、長生きの秘訣に馬肉が関係しているとされています。馬肉には鉄分やビタミン、カルシウムや必須アミノ酸などを多く含むため、免疫機能を高めて病気になりにくい身体づくりを助ける効果があります。

馬肉の輸入事情

国内で馬肉といえば、生産量と消費量が日本一の熊本県が挙げられますが、馬肉を輸入して仕入れているのも少なくありません。ここでは、主な馬肉の輸入国や産地の偽装について、表記の違いなどを紹介します。

主な馬肉の輸入国

2013年度の農林水産省の調査報告書によると、馬肉の主な輸入国は以下のとおりです。

  • 第1位:カナダ(2,721t)
  • 第2位:メキシコ(851t)
  • 第3位:アルゼンチン(419t)
  • 第4位:ポーランド(248t)
  • 第5位:ブラジル(173t)
  • 第6位:アイスランド(20t)
  • 第7位:イタリア(2t)
  • 第7位:中国(2t)
  • 第7位:ベルギー(2t)

合計:4,438t

半分以上がカナダからの輸入に頼っており、カナダの馬肉生産会社「Bouvry(ブーブリー)社」がほとんどです。主な理由としては高品質で鮮度がよく、国内で食べられる馬刺しと同じ品種の馬を使用していることが挙げられます。

産地偽装事件とは

現在では、馬肉をはじめさまざまな食べ物の産地や名称のルールが厳しく設定されていますが、2008年の10月にカナダ産の馬肉を熊本産と偽り販売していたことが報道されています。

熊本県の食肉卸売業者の「三協畜産」は、カナダ産の馬肉を原産地表記をせずに大阪の食品卸売業者「ショクリュー」に販売し、JAS法で義務づけられている産地の表記がないにもかかわらず、ショクリューは確認や表記を不完全のまま佐賀県の食品卸売販売業者の「ヤマフ」に納品しました。

ヤマフは仕入れた馬肉を熊本産の馬刺しと偽り、2007年の3月から2008年の9月までの約1年半にわたって合計163kgの馬肉を販売したとされています。

事件が発覚した後、農林水産省はショクリューとヤマフにJAS方に基づき改善を指示し、三協畜産に対しては熊本県が文書で指導を行いました。

表記による違いについて

馬肉の産地は国内外でさまざまありますが、馬刺しの名産地である熊本は、馬刺しがブランド化している側面もあり表記の規定が厳しく設定されています。主な表記として「熊本県産馬刺し」と「熊本馬刺し」の2種類が存在します。

どちらも似た名称をしていますが、大きな違いは馬の出生地です。熊本県産馬刺しは、熊本で生まれた仔馬が熊本で育ち、出荷までを一貫して熊本で行われる馬を指します。

一方で熊本馬刺しは、熊本以外の土地で生まれた仔馬を熊本に転入し、4ヶ月以上熊本で育った後に出荷される馬を指します。

熊本県産馬刺しとして育てられる馬は飼育数が限られ供給が追いつきません。そのため、国内では北海道、海外からはカナダなどから転入させて飼育した馬でつくられる熊本馬刺しが多く流通しています。

【海外】馬肉の産地ごとの違い

馬肉の輸入国の上位はカナダ、メキシコ、アルゼンチンが挙げられます。ここでは海外産馬肉の産地ごとの違いについて紹介します。

カナダ産

カナダ産のほとんどの馬肉は、カナダ連邦政府認定のBouvry社のものです。世界一の馬肉肥育施設を有しており、家畜用飼料の生産も行っているため、高品質で新鮮な馬肉なのが特徴です。

国産の馬刺しと同じ品種の馬を使用して飼育されているほか、航空便の輸送を徹底しているので、長期保存しやすく国産の馬肉にも劣らない味わいを楽しめます。

メキシコ産

メキシコ産の馬肉は、カナダに次ぐ2位の輸出量で、FDA(Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局)の厳しい審査をクリアしたもののみを輸入しています。輸出の際に健康証明書が発行され、国産の馬と比較しても遜色ない管理といえるでしょう。味わいはやや淡白でさっぱりとしているのが特徴です。

アルゼンチン産

アルゼンチンの馬の飼育方法は、放し飼いのようにして育てられており、穀物をはじめ牧草や野草をバランスよく食べているためストレスがかかりにくく、健康的に育ちやすい特徴があります。

余分な脂がついておらず身が引き締まっているので、さっぱりとした味わいで馬肉に食べ慣れていない方でも食べやすく感じられます。

馬刺しの食べ方

一般的に販売されている馬肉は冷凍されているものがほとんどのため、解凍の仕方や切り方を誤ると馬刺しのおいしさを損ねる可能性があります。ここでは馬刺しを食べるまでの方法について紹介します。

解凍方法

馬肉のおいしさを保ちつつ解凍するには、氷温をキープして行うことが大切です。解凍する際に肉と外気との温度差が生じると、馬肉の味わいや食感を損ないやすくなります。

そのため、解凍を行う際は氷水にパッキングされた馬肉を入れてゆっくりと解凍する「氷水解凍」がおすすめです。馬刺しとして食べる場合は、約60分を目安に半解凍状態になるまで行ってみてください。

切り方

解凍した馬肉を切る際は、なるべく半解凍の状態で行うことをおすすめします。理由は、肉の薄さの調整がしやすく切り口がきれいに仕上がるためです。生肉の状態で切り分けようとすると、薄さにばらつきが出やすくスムーズに作業を進められません。

また、馬肉を切るコツに「肉の繊維に対して垂直に包丁を入れること」が挙げられます。肉の繊維を断ち切ると、口当たりがよくなるだけでなく、馬刺しの旨味や甘みを感じやすくなります。肉の厚さは約2mmを目安にカットしてみてください。

馬肉を焼いて食べるのはあり?

馬肉を食べる場合は、主に馬刺しのような生食が一般的な食べ方といえますが、馬肉に火を通して食べる方法もあります。古くから伝わるものとして、馬肉を鍋で食べる「さくら鍋」などが挙げられます。

一方で、馬肉を焼いて食べる方法はあまり聞かないかもしれませんが、適切に処理された馬肉であれば焼いても臭みも感じずにおいしく食べることが可能です。ステーキのようなかたまり肉でも、焼肉のような切り身の肉のどちらでもおいしく食べられます。

馬刺しの余りを焼く

馬肉を焼く場合、馬刺しとして食べていた余りを焼いて食べることも考えられます。結論からいえば、馬刺しの余りでも十分おいしく食べることが可能です。

馬刺し用の肉は、生食で食べることを想定しているため、鮮度をはじめとするさまざまな管理が徹底されており、安全性が高い特徴があります。魚でもよくいわれますが、刺身でも食べられるほど新鮮なものを焼いて食べるのは安心して食べられるほか味もよいので、加熱用の肉よりもメリットは大きいといえるでしょう。

また、馬肉の脂はさらりとしてしつこくないため、普通の焼肉よりも馬肉の焼肉の方が好みの人もいます。

焼くときのポイント

馬肉を焼くときの大きなポイントとして、焼き過ぎないことが挙げられます。理由は、馬肉は牛肉や豚肉に比べて脂身が少なく、火が入りすぎると硬くなりやすい特徴があるためです。

また、馬刺しの余りを焼く場合であれば、スライスした状態で焼くため、より火の通りがよく焼き過ぎる可能性が高まります。スライスの馬肉であれば表面を軽く焼き色をつける程度に、かたまりの馬肉であれば表面に焼き色をつけて中がレアの状態に仕上げると、香ばしさがありつつも肉が硬くなりません。

焼く場合は、馬の脂(馬刺しの部位でいう「たてがみ」)をフライパンなどに敷いておくとより香り高く仕上がるためおすすめです。

こちらの記事では、馬刺しの味に焦点をあて、和牛との違いや栄養素を解説します。合わせてご覧ください。

まとめ

馬刺しの有名な産地に焦点を当てて、馬肉のルーツや食べ方、各産地の馬肉の特徴について紹介しました。国内では熊本、福島、長野が馬肉を食べるのに有名で、海外の産地ではカナダを中心にメキシコやアルゼンチンなどが挙げられました。

馬肉を解凍する場合は、氷水を使って解凍し、半解凍の馬肉を2mmの厚さにカットすることがポイントでした。また、焼いて食べる際は硬くならないように焼き過ぎないことが重要です。馬刺しを購入する際は、ぜひ紹介したポイントを意識してみてください。

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2024.04.10

たてがみ馬刺しとは?おすすめの食べ方を解説

たてがみの馬刺しは歯ごたえがあり、あっさりした味わいながら脂のうまみも感じられることが魅力のひとつ。たてがみの馬刺しは1頭の馬から取れる量が少なく、とても希少な部位のため専門店を中心に提供されています。

日ごろから馬肉を食べる機会が少ない方でも、その味わいの虜になってしまったことがあるのではないでしょうか。

本記事では、たてがみ馬刺しの特徴や美味しい食べ方を解説します。たてがみ馬刺しを自宅で堪能したい方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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たてがみ馬刺しの部位はどこ?

たてがみは馬の首筋に生えている毛のことで、その付近で取れる肉のことも「たてがみ」と呼んでいます。馬肉にしかない特徴的な部位であり、1頭の馬から5キロほどしか取れない希少部位でもあります。たてがみが生えている部分以外の首の肉は「ネック」と呼び、たてがみとネックは食感や味わいが異なることも特徴のひとつです。

たてがみは脂肪とゼラチン質で構成される真っ白な肉で、コラーゲンが豊富で美容にも良いといわれています。馬の脂は牛や豚などほかの肉の脂に比べて融点が低く、口のなかに入れると脂が溶け出してスッキリした甘みが広がるのが特徴の部位です。

プリっとした食感ながらも舌の上でとろける脂が美味しいたてがみ馬刺しは、赤身部位と一緒に食べるとより美味しく味わえます。真っ白なため食欲が掻き立てられるような見た目をしていないこととは裏腹に、ファンも多くたてがみ馬刺しを単品で注文する人も少なくありません。専門店では馬刺し盛り合わせや、赤身とのセットで提供されることもあります。

たてがみの別名は?

馬刺しとして味わえるたてがみは、別名「こうね」「こうね脂」とも呼ばれています。お店によってはカタカナで「コウネ」「コーネ」「タテガミ」と表記しているところもあるでしょう。

うなじの付け根や首の付け根あたりを指す「項根(こうね)」が由来という説や、牛のコウネ・コーネと味が似ていることが由来という説があり、ハッキリとした理由は分かっていません。

しかし、カタカナでコウネやコーネと表記されている肉は、馬肉ではなく牛肉の可能性があるため注意が必要です。牛の前足の付け根あたりから取れる希少部位をコーネと呼ぶため、お店で注文する際は「たてがみ」もしくは「馬のたてがみ」など、馬の部位であることが分かる呼び方を使うのがおすすめです。

また、広島県では牛のコーネがよく食べられ、名物グルメとして人気を集めています。そのため、広島県付近でコーネといえば牛肉を指すように、地域によって呼び方が変わることもあるでしょう。 

たてがみの呼び名

たてがみはさまざまな名前で呼ばれることがあり、馬肉と牛肉をあわせて次の5パターンがあります。

  • たてがみ・タテガミ(馬)
  • こうね
  • こうね脂
  • コウネ(牛)
  • コーネ(牛)

こうね・こうね脂は肉の部位そのもののことを指す場合が多く、馬と牛のどちらにも使用されます。

しかし、カタカナでコウネ・コーネと表記されている場合は、牛の前足の付け根あたりの部位である可能性が高まります。牛のコウネ・コーネをたてがみと表記することはないため、念のためたてがみであるか確認すると安心です。

また、たてがみが生えている部分以外の首の肉は、ネックと呼びます。同じ首の部分という共通点はありますが、違う部位なので注意しましょう。

たてがみの味

馬肉のたてがみは、刺身で味わうのがもっともポピュラーで美味しい食べ方です。馬刺しの本場である熊本県でも、たてがみを馬刺し以外で食べることはほとんどありません。

真っ白な見た目から一見すると脂身と勘違いすることもありますが、プリっとした食感で噛むほどに口のなかで甘みが広がります。脂っぽさを感じず後味がスッキリしているため、癖のある肉が苦手な方でも食べやすいでしょう。

脂にはコラーゲンが豊富に含まれ、女性から人気の部位でもあります。にんにくやショウガなどの薬味と一緒に、しょう油であっさり食べるとダイエット中でも美味しく食べられますよ。

なかでも、九州産の甘い馬刺し専用しょう油は、たてがみのうま味がよりいっそう引き立てられます。インターネットではほかの部位や、しょう油とセットになっている商品も販売されているので、好みにあわせて注文するのもおすすめです。

たてがみ馬刺しの食べ方

せっかくたてがみ馬刺しを食べるのではれば、もっともたてがみの特徴を感じられる食べ方でじっくり味わいたいもの。しかし、あまりメジャーな部位ではないことから、食べ方が分からない方も多いでしょう。

ここでは、たてがみ馬刺しの美味しい食べ方をご紹介します。

刺身が定番

たてがみは馬刺しで食べるのが定番の味わい方です。たてがみの特徴でもある、プリっとした食感とこりこりした歯ごたえを楽しむためには、刺身が適しています。薄くスライスされたたてがみは、女性や子どもでも食べやすく、より美味しく味わえます。

また、赤身の馬刺しと同じように馬刺し専用のしょう油で食べると、たてがみのうま味が引き立てられるのでおすすめです。好みにあわせてにんにくやショウガなどの薬味を準備すると、さまざまな味わいを楽しめます。

赤身と一緒に食べるのもおすすめ

たてがみは脂肪とゼラチン質でできている部位のため、脂身の少ない赤身と一緒に食べるのもおすすめです。たてがみと赤身の組み合わせは、霜ふりの馬刺しよりも美味しいと感じる方もいるほど、美味しい組み合わせといわれています。

専門店でたてがみの馬刺しを購入する際は、赤身とセットで注文するのもおすすめです。専門店で盛り合わせのなかに、赤身とたてがみが一緒に出てくることもあるので、ぜひ一緒に口へ運んでみてください。

また、たてがみと赤身の馬刺しを並べると彩りもよくなるため、食卓も華やかになります。たてがみと赤身を交互に並べて盛り付けると、色味のないたてがみもグッと美味しそうな印象に変わります。

馬刺しが生で食べられる理由

馬肉は馬刺しで食べることが多いですが、加熱していない肉は食中毒や寄生虫が心配な方もいるでしょう。しかし、馬肉は牛や豚と異なり体温が高いため、雑菌が繁殖しにくいという特性を持っています。

牛や豚などの草食動物は、エサを咀嚼したあとに一度胃へ送り、再び口に戻して咀嚼する「反芻(はんすう)」という過程を繰り返して食べ物を摂取します。馬はこの反芻をしないため体温が高く、菌を保持しにくい体質であることから、生肉でも食中毒や寄生虫の心配が少ないのです。

また、馬刺しなどに使われる生食用馬刺しには、国が定めた「生食用食肉の衛生基準」に従った厳しい管理のなか、加工・出荷されています。流通している生食用の馬肉は、条件を満たした冷凍処理が施されたものだけと決められているため、寄生虫の繁殖も防がれています。

このように馬肉は、馬の特性を活かしながら生産者の努力によって安全性が確保されています。販売元によっては個体識別番号を管理し、独自の厳しい条件をクリアした肉を加工・販売しているところもあるので、心配な方は購入する際の指標にするのもおすすめです。

次にこちらの記事では、ユッケが生で食べられる理由や安全性、馬肉が安全な理由や美味しい食べ方についても解説します。馬肉を楽しみたいと思っている方は、ぜひご覧ください。

まとめ

たてがみ馬刺しのような生食の肉は、家庭では味わう機会が少ないかもしれません。しかし、馬肉であれば生のまま提供しているところも多く、肉本来の味わいを楽しめるでしょう。

たてがみの馬刺しは脂身のような見た目から、はじめて見る方は少し驚いてしまうかもしれませんが、その味わいから一度食べると虜になる方が続出する部位です。馬肉ならではの部位のため、外食だけでなく特別な日の食卓にも並べてみてくださいね。

肉の大栄では、ブランドにこだわらず味わいを見極めて選び抜いた馬肉を提供しています。なかでも、店頭に並ぶ特選馬刺しは、職人が選び抜いた厳しい基準をクリアしたものだけをお届けしています。いつもの食卓からお祝いの場にぴったり合うようカットしているので、たてがみの馬刺しならぜひ肉の大栄をご利用ください。

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