2024.06.27
日本の各地域で親しまれている馬刺しは、さっぱりとしつつも肉の旨味をダイレクトに味わえる生の馬肉を使った料理です。馬肉といえば、生肉で作られる料理がポピュラーですが、食べきれずに余ってしまった場合など、焼いても美味しく食べられるかが気になる方も多いでしょう。
この記事では、馬刺しを焼いても美味しく食べられるかについて紹介します。また、焼くときのコツや翌日残った馬刺しのアレンジレシピも紹介するので、馬刺しを焼いてみようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
馬刺しを焼くのはあり?
そもそも、馬刺しを焼いて食べても問題ないのか気になるところですが、結論から言うと「あり」です。むしろ、適切に調理すれば美味しく食べられるだけでなく、食品衛生の観点からも、翌日の馬刺しをそのまま食べるより焼いた方が安全です。
馬刺しを焼いて食べる場合、とくに「焼くと匂いが強くならないか」や「肉質が硬くならないか」の2つが気になります。ここでは、馬刺しを焼く際に気になりがちなこれら2つのポイントについて解説します。
焼くと匂いが強くならない?
馬肉のイメージのひとつとして「馬肉は匂いが強い」と思う方もいますが、それは鮮度が悪いものや肉自体の品質が悪い場合です。一般的に馬肉をはじめあらゆる食肉は、新鮮なものほど嫌な匂いがなく、クセがないことも特徴です。
品質のよい馬肉であれば匂いは問題視されません。一方で、鮮度が落ちているものや馬肉の品質自体がよくない場合はレバーを思わせる血生臭い匂いがするため、食べる前に確認しておくことをおすすめします。
肉質は硬くならない?
馬肉を焼くと肉質が硬くなるか気になる方も多いでしょう。馬刺しとして食べる生の状態と比べると、確かに多少硬くなります。生の馬刺しは水分を含んで適度に弾力がありますが、焼くことで水分が抜け、たんぱく質が熱によって凝固するため、弾力が弱まり硬さが出てきます。
ただし、焼いた馬肉がかみ切れないほど硬くなるわけではありません。適切な焼き方をすれば、硬くなりすぎずに美味しく食べることが可能です。短時間でサッと焼くと、肉の柔らかさを保ちながら、風味豊かな味わいを楽しめます。
馬刺しを焼くときのコツは?
馬刺しはステーキ肉などと異なり、比較的薄い肉のため火がとおりやすいという特徴があります。馬刺しを美味しく焼くためのコツは、以下の2つです。
順番に解説しつつ、おすすめのアレンジレシピについても紹介します。
下処理を行う
馬刺しを焼く前に下処理を行うと、さらに美味しく食べられます。下処理にはさまざまな理由がありますが、馬刺しの場合は主に「下味をつけること」と「肉をやわらかくすること」です。
馬刺しを焼く前に塩・こしょう、しょう油、タレ、香辛料などで下味をつけておくと、馬肉の臭みを抑えつつ、風味を加えられます。これは、日が経つと出やすい馬肉の臭みを軽減する役割を果たします。とくに、にんにくやしょうがなどの香辛料を加えると、さらに臭みを抑えつつ、風味が豊かに仕上がります。
また、肉をやわらかくする方法として「すりおろした玉ねぎに漬け込む」や「細かく刻んだ舞茸に漬け込む」などがあります。これらは、たんぱく質を分解する「プロテアーゼ」と呼ばれる酵素が作用するもので、プロテアーゼを含んだもので漬け込むだけで肉をやわらかくすることが可能です。
加熱しすぎに気をつける
馬刺しを焼く際に重要なポイントのひとつは「焼き過ぎないこと」です。馬刺しは比較的薄い肉なので、火をとおし過ぎてしまいやすいです。また、馬肉を焼くと肉の水分が抜け、たんぱく質が熱によって凝固し、生の状態よりも硬く感じることがあります。
とくに赤身は脂が少ないため、霜降り肉よりも硬くなりやすいです。
馬肉を焼く際には、表面をサッと焼く程度に留めることが大切です。これにより、肉の柔らかさを保ちつつ、美味しく仕上げられます。さらに、焼く前にタレなどに漬け込むことで、肉が硬くなりにくくなり、肉汁も逃げにくくなります。
タレに漬け込むことで、風味も増し、より美味しく食べられるでしょう。
おすすめの馬刺しアレンジレシピ
馬刺しを焼いて食べる際のアレンジレシピにはさまざまなものがあります。たとえば、馬刺しの表面を強火で数秒焼いて作る馬肉のたたきは、表面だけ火をとおしているので馬刺しのよさを活かしつつ、香ばしい風味を楽しめます。
馬刺しをそのまま焼いて焼き肉として食べても美味しいですが、豚肉の代わりに使うサムギョプサルもおすすめです。馬刺しを塩・こしょうで焼いた後にサンチュやレタスで包み、ねぎやにんにくなどの薬味と辛みそを入れて食べると、また違った味わいを楽しめます。
また、にんにくと一緒に炒めたり、バターしょう油で炒めたりするのも馬肉との相性がよく、ご飯やお酒が進みます。馬刺しを焼くコツを意識しながら、好みのメニューを試してみましょう。
馬刺しを食べすぎると食中毒や腹痛になるのではと不安な方も多いでしょう。こちらの記事では、馬刺しを食べ過ぎるとどうなるのかについて解説しています。馬刺しの安全性や安全な食べ方も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
馬刺しを焼いて食べる際の焼くコツやアレンジレシピなどを紹介しました。馬刺しは、焼くことで匂いやクセが出てしまい、肉質が硬くなると思われがちですが、下処理をきちんと行うことと焼き過ぎないことを意識すれば、失敗なく美味しく食べられます。
馬刺しが食べきれずに残ってしまった方や、馬肉を焼いて食べてみたい方は、この記事のポイントを意識して試してみてください。
肉の大栄では、厳選した良質の馬肉を多数取りそろえております。また、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットや馬刺しにも劣らず人気な馬焼きセットなども大変ご好評いただいております。生で食べるのはもちろん、焼いて食べても美味しく食べられるので、食べ方を変えて楽しむのもおすすめです。
肉の大栄のおいしい本場熊本の馬肉をぜひ召し上がってみてください。
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2024.06.25
生の馬肉で作られる馬刺しは、肉の旨味や脂の甘みをダイレクトに感じられる馬肉料理です。人によっては、魚の刺身よりも好んで食べる方もいます。一方で、肉の生食と聞くと腹痛を起こしたり、食中毒になったりするのではないかと心配な方もいるでしょう。
この記事では、馬刺しを食べ過ぎるとどうなるかについて紹介しています。また、馬刺しの適切な摂取量や馬刺しの安全性なども紹介しているので、馬刺しを食べることに不安のある方は、ぜひ最後までご覧ください。
馬刺しを食べ過ぎるとどうなる?
ある程度の量であれば、馬刺しを食べても身体に異変が起きることは滅多にありません。ただし、馬刺しを食べ過ぎた際にはいくつかの症状が現れることがあります。主な症状は以下の3つです。
それぞれ順番に解説します。
食中毒になる可能性がある
馬刺しを食べ過ぎた場合は、食中毒になる可能性があります。ただし、肉の鮮度が悪かったり肉の品質自体が悪かったりした場合にのみ起こりえます。馬刺しを食べて引き起こされる食中毒は、主に「ザルコシスティス・フェアリー」と呼ばれる微細な寄生虫が原因です。
「ザルコシスティス・フェアリー」とは、犬や馬の寄生虫で、人間に寄生することはありません。馬の場合は、筋肉の中に入り込んで寄生する習性があります。この寄生された馬肉を生で食べることで食中毒になる場合がありますが、現代では食中毒の可能性は限りなく低いです。
なぜなら、馬肉加工の際にはマイナス20度で48時間以上冷凍する義務があり、冷凍処理により「ザルコシスティス・フェアリー」は不活化するからです。馬刺しによる食中毒は、食肉の中でも事例が少ないため、基本的には問題ないと考えてもよいでしょう。
腹痛や下痢になる可能性がある
馬刺しを食べ過ぎた場合、腹痛や下痢になる可能性があります。主な原因は「食中毒によるもの」と「消化不良によるもの」の2つが挙げられます。食中毒による腹痛や下痢は、先ほど紹介した寄生虫の「ザルコシスティス・フェアリー」が原因です。
一方で、消化不良による腹痛や下痢は、馬刺しの特徴によるものといっても過言ではありません。馬刺しは馬肉を生で食べる方法のため、基本的には冷やした状態で食べることが多く、食べ過ぎると身体や胃腸を冷やし、腹痛や下痢を引き起こします。
また、馬肉をはじめあらゆる肉類は、米やパンなどの炭水化物よりも消化時間が必要です。一般的には炭水化物は2〜3時間、肉類などのたんぱく質は4〜5時間ほど消化に時間がかかるため、馬刺しを多量に食べると消化不良により腹痛や下痢になります。
痛風になる可能性がある
馬刺しを食べ過ぎると、痛風になる可能性もあります。痛風とは、ある日突然足の指などの関節が腫れて激痛を起こす症状です。尿酸値が高いほど起こりやすい特徴があり、痛風の大きな原因のひとつにプリン体が挙げられます。
プリン体は体内に入ることで最終的に尿酸に変わり、多量に摂取すると痛風の症状を引き起こしやすくなります。このプリン体は馬刺しにも含まれており、部位により異なりますが、100gあたり60〜150mg含有しています。
高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインによると、1日当たりのプリン体の摂取量は400mgまでです。そのため、馬刺しを毎日大量に食べ続けている方ではない限り、馬刺しの摂取による痛風を発症する可能性は低いといえるでしょう。
馬刺しの適切な摂取量
馬刺しを食べ過ぎると、身体にさまざまな異変が起こる可能性があることを紹介しました。馬刺しを食べる際の適切な摂取量は状況によりますが、お酒のおつまみとして楽しむ、もしくはお店で提供される目安の量は30〜40gです。
一方で、自宅などで食事として楽しむ場合であれば、100gほどが目安とされています。もちろん、よほど馬刺しが好きな方であれば100g以上食べても構いません。
ただし、先述した痛風の原因のひとつであるプリン体の含有量を加味すると、多くても250〜300gくらいを上限と考えておいた方がよいでしょう。また、痛風にならないように気をつかうのであれば、馬刺しと一緒に楽しむお酒はプリン体の少ない種類を選ぶことが大切です。
馬刺しの安全性
馬刺しを食べ過ぎると身体にさまざまな影響があることを紹介しましたが、基本的に馬刺しは、安心して食べられるものととらえて問題ないといえます。馬刺しが安全な理由は、主に以下の3つです。
- 高い衛生基準をクリアしている
- 腸管出血性大腸菌のリスクが低い
- アレルギーを起こしにくい
それぞれ順番に解説します。
高い衛生基準をクリアしている
馬刺しは馬肉を生で食べる調理法のため、生食に適した加工処理を行っており、高い衛生基準をクリアしています。生の馬肉には、先述した寄生虫の「ザルコシスティス・フェアリー」がいる場合があり、寄生した馬肉を生で食べると腹痛や下痢を引き起こします。
この寄生虫を不活化させるためには、適切な加熱または冷凍の処理が必要です。馬刺し用の馬肉は、マイナス20度で48時間以上冷凍処理を行うことが厚生労働省の通達により義務づけられています。
また、食肉加工処理場などでは、肉についていなかった細菌が器具などのほかのものから付着して生じる、二次感染による食中毒が起こらないように衛生管理を徹底しています。
腸管出血性大腸菌のリスクが低い
馬刺しは肉の生食のため、食中毒の可能性があると考える方も少なくありません。実際に過去には、飲食店で牛肉やレバーなどの生食で食中毒の事故が発生しています。このときの食中毒の原因は、腸管出血性大腸菌の『O157』でした。
そのため、馬刺しを食べることで腸管出血性大腸菌に感染してしまうのではないかと、心配に感じてしまう方も一定数います。しかし、馬肉には基本的に腸管出血性大腸菌は付着していないことがほとんどです。
腸管出血性大腸菌は、牛や豚の腸内に生息しており、馬の腸内にはすみつきづらい特徴があります。馬の体温は40度以上あるため、腸管出血性大腸菌を含む雑菌が増殖しにくく、食中毒の影響がほとんどありません。
アレルギーを起こしにくい
お肉のなかには牛肉や豚肉など、アレルギーを引き起こすものが存在します。味わいや見た目が似ている馬肉もアレルギーを引き起こすのではないかと心配な方もいますが、馬肉はアレルギーを起こしにくい肉類です。
肉類でアレルギーが起こるのは、牛肉や豚肉に含まれる『α-gal』という糖鎖抗原が主な原因です。糖鎖とは、ブドウ糖などの糖が結合した物質のことで、細胞内にあるほぼすべてのたんぱく質や脂質などに産毛のように付着しています。
抗原は、身体のなかに侵入してきた異物を指し、食べ物でいうところのアレルゲンのことを意味します。α-galは哺乳類のたんぱく質に存在するため、牛肉や豚肉を食べるとアレルギー反応が出る場合がありますが、馬肉には反応が出ないことが多いです。
そのため、牛肉や豚肉などに比べてアレルギーを起こしにくいといえます。
馬刺しの安全な食べ方
馬刺しを安全に食べるためには、以下のポイントをおさえておくことをおすすめします。
- 信頼できるお店や通販で購入する
- 正しい方法で解凍する
- よくかむ
- 温かいものと一緒に食べる
それぞれ順番に解説します。
信頼できるお店や通販で購入する
馬刺しを安全に食べるためには、信頼できるお店や通販で購入することが大切です。基本的には、厚生労働省の通達により食肉加工の際の食品衛生の徹底が義務づけられています。しかし、実際に正しく処理が行われているかを消費者が確認することは困難です。
そのため、ホームページや商品ページなどできちんと食肉加工を行っていること、安全性を説明していること、馬肉の生産地を明記していることなど、さまざまな点から判断してみるとよいでしょう。
実店舗であれば、店舗自体の清掃が行き届いているか、陳列されている肉の色や状態を確認してみてください。また、通販であれば利用した方の口コミなどを参考に検討してみることをおすすめします。
正しい方法で解凍する
馬刺しを安全に食べるためには、自宅での馬肉の処理も適切に行う必要があります。居酒屋などで馬刺しを注文すると、馬肉を切り分けられた状態ですぐに食べられるように提供されます。通販などで馬刺しを注文した場合は、馬肉がブロックの状態で冷凍されていることが多く、解凍してから切り分けて食べます。
この馬肉の解凍を適切に行わないと、味が落ちるだけでなく、場合によっては食中毒の原因となります。馬肉のブロックを解凍する場合に、もっともおすすめな方法は氷水解凍です。ボウルなどに氷水を入れて、馬肉をパウチごと沈めます。
そのまま時間を置いて半解凍くらいになったら切り分けて盛り付けます。全解凍してしまうと切りにくくなるため、中央がまだ少し固いくらいを目安に解凍するのがポイントです。
よくかむ
馬刺しを安全に食べるためのポイントのひとつに、よくかむことが挙げられます。馬刺しを含む肉類などのたんぱく質は、消化されるまでにある程度時間が必要です。
一般的には、お米やパンなどの炭水化物は2〜3時間で消化され、馬肉を含む肉類などは4〜5時間ほどで消化できるとされています。炭水化物に比べておよそ2倍の時間をかけて消化するため、できるだけ細かい状態で飲み込むことで胃腸で消化がしやすくなります。
また、消化をしやすくさせる以外にも、よくかむことで肉自体の旨味や脂の甘みが感じやすくなるため、よりおいしく馬肉を楽しみたい方はよくかんで味わってみましょう。
温かいものと一緒に食べる
馬肉を安全に食べるポイントのひとつに、温かいものと一緒に食べることが挙げられます。温かいものと一緒に馬刺しを食べることで、胃腸や身体が冷えにくくなり、消化不良を起こしにくくなります。
また、馬肉は古くから身体の熱を取る効果や身体を冷やす効果があるとされており、馬刺しで食べることでよりその効果が現れやすいです。馬刺し以外の調理法で食べるのであれば、焼肉やすき焼きなど、火を通して食べる方法で効果を中和させられます。
馬刺しの場合は、一緒に温かいご飯や汁物を、お酒と組みあわせるのであれば熱燗や焼酎のお湯割りなどと一緒に食べることをおすすめします。
こちらの記事では、馬刺しの有名な産地について解説しています。日本でおすすめの産地や海外の馬肉も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
馬刺しを食べ過ぎるとどうなるかを中心に、馬刺しの適切な摂取量や馬刺しの安全性などを解説しました。生肉を食べると聞くと食中毒などを心配する方もいますが、牛肉や豚肉などに比べて食中毒のリスクが低く、厚生労働省の通達に基づいた衛生管理により、安全な馬刺しが提供されています。
また、食べ過ぎたとしても健康被害の影響も低いため、気兼ねなく馬刺しを楽しめます。おいしい馬刺しをたくさん食べたい方は、ぜひこの記事のポイントを意識してみましょう。
肉の大栄では、生産ラインの衛生管理を徹底し、安心安全の良質の馬肉を使用した馬刺しを取りそろえております。また、さまざまな部位を一度に楽しめる馬刺しセットもご好評いただいております。ご自身用にはもちろん、大切な方へのギフトにおいしい馬刺しはいかがでしょうか。
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2024.06.22
熊本の名産である馬刺しは、部位ごとにさまざまな味わいを楽しめます。近年では、手軽に馬刺しを食べられるようになりましたが、お土産として選ぶ場合は、どのような場所で買うのか気になる方もいるでしょう。
この記事では、熊本の馬刺しをお土産に選ぶ際におすすめの購入場所を紹介します。また、なぜ熊本が馬刺しで有名なのか、購入する場所ごとのメリットとデメリット、おすすめの部位や食べ方についても紹介します。
熊本の馬刺しをお土産に購入する方は、ぜひ最後までご覧ください。
熊本が馬刺しのお土産で有名な理由
熊本のお土産コーナーを探していると、必ずといってよいほど馬刺しを見かけます。馬刺しは、熊本名物で古くから親しまれているソウルフードのひとつです。
馬刺しが熊本のお土産として有名な理由は、当時の肥後藩初代藩主である加藤清正が関係しています。加藤清正が朝鮮出兵していた際に、食糧難のためやむなく軍馬を食べたところ、あまりのおいしさに帰国後も馬肉や馬刺しを好んで食べたことがきっかけとされています。
また、熊本県は馬の生産頭数が全国の半数近くを占めており、日本一です。2019年に発表された農林水産省の度の畜産物流通統計によると、全国で10,297頭の馬が生産されているのに対し、熊本県ではその内の4,334頭を生産しています。
全国においてもっとも多くの馬が飼育されていることから、馬肉を食べることが熊本に根づいていると考えられます。
馬刺しのお土産はどこで買うのがおすすめ?
馬刺しのお土産を買う場合は、どこで買おうか悩む方もいるでしょう。馬刺しをお土産で購入する際は、主に以下の場所がおすすめです。
それぞれのメリットとデメリットをふまえて、順番に紹介します。
スーパー
ひと昔前までは、馬刺しは生産地や専門店でしか食べられないことが多くありましたが、最近ではスーパーでも取り扱っている店舗が増えています。一方で、スーパーで取り扱っている馬刺しにはいくつか特徴があるため、馬刺しを購入する前にポイントをおさえておくとよいでしょう。
スーパーで馬刺しを購入するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
スーパーで馬刺しを購入するメリットは主に以下のとおりです。
- 価格が安く購入しやすい
- 近所のスーパーに取り扱いがあれば手軽に馬刺しを楽しめる
- つけあわせの薬味なども同時に購入できる
スーパーの馬刺しは、仕入れを多めに行う傾向にあるため、販売価格をおさえられる特徴があります。チェーンのスーパーであれば、大量に仕入れてさばくことが可能なため、より価格をおさえられるメリットがあります。
また、近所のスーパーに取り扱いがあれば、専門店などに行かなくても購入できるので、手軽に馬刺しを楽しめるでしょう。加えてスーパーなら、つけあわせの薬味なども同時に購入できるため便利です。
デメリット
スーパーで馬刺しを購入するデメリットは主に以下のとおりです。
- 販売されているほとんどが外国産の馬刺し
- 味が微妙なことがある
- 場合によっては劣化しやすい環境で販売されていることがある
メリットとして価格の安さを挙げましたが、産地は外国産がほとんどです。国産の馬刺しを販売しているスーパーはあまりなく、取り扱いがある場合でもフェアなどの期間限定で販売していることが一般的です。
そして、スーパーで販売されている馬刺しは、専門店などに比べると味が劣ることがあります。産地をはじめ、加工方法や店頭での販売場所によって馬肉本来の旨味や味わいが異なり、ものによっては味が薄く感じられたり水っぽい肉質に感じたりすることもあるでしょう。
デパート
デパートは、スーパーよりも馬刺しを取り扱っている可能性が高く、質のよい馬刺しを販売している可能性もあるでしょう。一方で、デパートで取り扱っている馬刺しにはスーパーとは異なる特徴がいくつかあります。
デパートで馬刺しを購入するメリットとデメリットを紹介します。
メリット
デパートで馬刺しを購入するメリットは主に以下のとおりです。
- スーパーに比べて馬刺しを扱っている可能性が高い
- きちんと包装されているものを購入できる場合がある
- 国産の馬刺しを購入できる可能性がある
デパートの商品の取扱数はかなり多く、スーパーなどでは取り扱いが少ない馬刺しなども店頭に置いている可能性があります。デパートの商品は、贈答用などの商品の取り扱いも豊富なため、お土産に最適な包装されている馬刺しを購入できる場合があります。
また、デパートであれば国産の馬刺しを取り扱っている可能性もあるため、販売されているのを見かけたら購入することをおすすめします。
デメリット
デパートで馬刺しを購入するデメリットは主に以下のとおりです。
- 価格が比較的高め
- 味がいまひとつの場合もある
- すぐに食べられる馬刺ししか販売されていない場合もある
メリットのひとつに馬刺しの取り扱いのよさを紹介しましたが、取り扱っている馬刺しは近所のスーパーや生産地の肉屋などに比べて割高なことが多くあります。
また、価格が高めでも馬刺しの味が想像より下だったというケースもあります。馬刺しの生産ラインや馬肉そのものの味が原因で、クセを感じやすかったり味が薄く感じたりする場合もあるでしょう。
冷凍の馬刺しではなく、解凍済みのすぐに食べられる馬刺ししか販売されていない場合もあるため、注意が必要です。
ネット通販
ネット通販は実店舗に行って購入しなくてもよく、スマホやパソコン上で購入手続きを行えます。一見すると、ネット通販は便利なのでメリットしか感じられないという方もいるでしょう。
しかし、ネット通販にもさまざまな特徴があるため、ネット通販で馬刺しを購入する場合にはポイントをおさえておくことをおすすめします。ここでは、ネット通販のメリットとデメリットを紹介します。
メリット
ネット通販で馬刺しを購入する主なメリットは以下のとおりです。
- どこからでも馬刺しを注文できる
- 生産地から直送で新鮮な馬刺しを食べられるものもある
- 珍しい部位を取り扱っている場合がある
ネット通販であれば、日本全国のどこからでも注文が可能です。通信できる状況下であれば好きな部位を好きなだけ注文できます。また、生産地から出品していたり、生産者みずから出品を行っていたりする場合があるので、新鮮な馬刺しを購入しやすいといえるでしょう。
赤身や霜降りはもちろん、フタエゴやチョーチン、馬レバーなどの希少部位を取り扱っている場合もあります。そのため、少し変わった部位を食べたい場合はネット通販がおすすめです。
デメリット
ネット通販で馬刺しを購入する主なデメリットは以下のとおりです。
- 馬刺しの価格+送料がかかる
- 購入前は商品画像などでしか商品の確認ができない
ネット通販であれば、店舗に行かずに馬刺しを購入できます。その反面、注文の際に送料がかかることが多くあります。販売店のなかには条件によって送料無料などの対応をしているところもありますが、販売店舗の所在地にあわせて送料を支払わなければなりません。
また、スーパーやデパートでは実物の馬刺しを確認して購入できますが、ネット通販では商品画像や商品情報で判断して購入をします。届くまでどのようなものが届くのかわからないため、万が一の場合は返品などの対応を行ってもらうとよいでしょう。
馬刺しをお土産にする際の注意点
馬刺しをお土産にする際は、主に以下の点に注意が必要です。
熊本の馬刺しをお土産として用意したい場合は、純粋に熊本で生まれて育った馬を使用した「熊本産馬刺し」や県外から来て熊本で4ヶ月以上肥育された馬を使用した「熊本馬刺し」を選ぶとよいでしょう。
また、馬刺しの賞味期限は状態によって異なります。解凍されている状態の馬刺しの場合は、鮮度落ちが早いため当日中に食べることが好ましいです。真空パックなどで保存されている馬刺しであれば、5日ほどはおいしく食べられます。
一方で冷凍の馬刺しであれば、保存が長いため、馬刺しの賞味期限を気にしすぎず楽しめます。また、ブロックの馬肉の場合も同じく長期保存が可能なので、お土産で渡す際も安心です。
馬刺しのお土産におすすめの部位
馬刺しをお土産に購入したい場合、どの部位を選べばよいのか悩むこともあるでしょう。さまざまな部位がありますが、なかでもとくにおすすめの部位は、以下の4つです。
それぞれ順番に紹介します。
赤身
馬刺しのポピュラーな部位といえば、赤身が挙げられます。脂が少なくさっぱりとした味わいで、弾力がありつつも口当たりがやわらかいのが特徴です。また、赤身には鉄分やミネラルが豊富に含まれており、脂質は牛肉の1/5ほどと栄養豊富ながらも低カロリーです。
馬肉の赤身は、ヒレやモモなどさまざまな部位があり、それぞれに個性があります。ヒレは赤身の部位のなかでも比較的高級な部位で、やわらかさが最大の特徴です。一方でモモは、弾力がありかみ心地がよく、旨味が強い赤身です。
たてがみ
たてがみは、馬刺しにのみ存在する変わった部位で、赤身や霜降りの肉とは異なる白色の見た目をしています。馬のたてがみの下部分にある部位で、肉ではなく脂の部位を表します。
脂の部位と聞くとしつこくて食べにくそうなイメージがありますが、馬の脂は融点が低いため、べたつかずサラリとした味わいが特徴です。単体で食べるよりも、赤身の馬刺しと一緒に食べる方が、肉と脂の旨味を楽しめるのでおすすめです。
また、時期によっては手に入りにくい場合があるため、販売されていたら購入してみましょう。
フタエゴ
フタエゴは、たてがみと同様に馬にしか存在しない部位です。前足側にあるバラ肉の一部で、脂身の間に赤身がはさまれており、白と赤のストライプが特徴的な見た目をしています。
口の中へ入れればかみごたえのある弾力を感じられ、かむごとに脂身のとろりとした甘さと赤身の旨味を存分に楽しめます。赤身や霜降りの部位よりも好みという方も少なくありません。
また、脂身と赤身がストライプ状で紅白な見た目をしていることから縁起のよいものとされ、フタエゴを含めた馬刺しをプレゼントに贈ることもあります。
チョーチンやイチボ
馬刺しのなかでも霜降りが好きだという方も多いですが、チョーチンやイチボは、霜降りの部位の一部です。チョーチンはバラ肉の外側にある薄い部分を指し、程よいサシと弾力を楽しめます。
一方でイチボは、お尻の一部の部位を指し、肉質がやわらかく甘みを感じられるのが特徴です。どちらも霜降り肉のため脂っぽい味わいを想像しがちですが、脂はさらりとしているため、しつこさが残りません。
また、馬刺しとしてはもちろん、焼いたりしゃぶしゃぶにしたりする方法でもおいしく食べられるので、馬刺し以外の食べ方も試してみたい場合にも適しています。
馬刺しのおすすめの食べ方
馬肉をおいしく食べる方法のひとつに馬刺しが挙げられます。ただし、馬刺しといっても調理次第でさまざまな味わいを楽しめます。ここでは、馬刺しをはじめとするおすすめの馬肉の食べ方について紹介します。
ユッケ
馬刺しの味付けを少し変えて食べたい場合は、馬肉のユッケがおすすめです。ユッケは韓国が発祥の料理で、生肉に塩やコチュジャン、ごま油などで味付けし、きゅうりや卵黄などと一緒に食べます。
本来は牛肉を使用して作られますが、馬肉で作っても味わいが似ており、おいしく食べられます。ごま油やコチュジャンで和えるため、馬肉が苦手な方でもクセを感じにくく食べることが可能です。馬刺し用のお肉があまったときや味変をして食べたいときにおすすめの一品です。
桜鍋
馬刺しのような生食ではなく加熱して食べたい場合は、桜鍋を試してみましょう。桜鍋とは、馬肉で作った鍋を表し、みそ味やしょうゆ味など地域によって味付けはさまざまです。
桜鍋は古くから親しまれており、馬肉の色がきれいな桜色をしていることや桜の咲くころが馬肉をおいしく食べられる季節なことが名前の由来です。桜鍋を作る際は赤身でもおいしいですが、脂が適度に入った部位を使用して作るとパサつきを感じないだけでなく、とろけるような脂の旨味や甘みを楽しめます。
レバ刺し
馬刺しといえば赤身や霜降りなどが一般的ですが、馬肉であればレバーも馬刺しで食べられます。牛や豚などのレバーは加熱をしないと食べられませんが、馬の場合は食中毒のリスクがほとんどなく、安全に生で食べることが可能です。
薄くスライスした馬レバーに塩とごま油をつけて食べます。薬味には刻んだネギやおろししょうが、おろしにんにくなどが相性がよいです。とろりとした口当たりと濃厚な旨味を楽しめます。
たたき
いつもとは違う馬刺しを食べたい場合は、表面だけ火を通した馬のたたきがおすすめです。たたきといえば、カツオのたたきが有名ですが、馬肉で作ってもおいしく仕上がります。
調理する際は、解凍したブロックの馬肉の表面をフライパンで軽く焼きます。全面に焼き目がついたら粗熱が取れたら薄切りにして盛り付けたら完成です。
馬刺しのたれはもちろん、生野菜の上にたたきを乗せてドレッシングやバルサミコ酢などをかけてもおいしく食べられます。
まとめ
熊本の馬刺しをお土産に選ぶならどこで買うのがおすすめかを中心に、熊本で馬刺しが有名な理由や購入する場所ごとのメリットとデメリット、おすすめの部位や食べ方について紹介しました。
熊本の馬刺しは、主にスーパーやデパート、ネット通販などで購入できますが、とくにおすすめなのはネット通販での購入です。全国どこからでも注文が可能で、希少部位なども購入できます。
肉の大栄では、厳選した良質の馬肉を使用した馬刺しを取りそろえております。また、さまざまな部位を一度に楽しめる馬刺しセットもご好評いただいております。ご自身用にはもちろん、大切な方へのギフトやお土産においしい馬刺しをプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
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2024.06.21
馬肉はなかなか気軽に購入できないものでしたが、現在ではネットショップで簡単に手に入るようになったほか、各地域のスーパーでも手軽に購入できるようになりました。一部では、馬肉を使ったユッケを販売していることがあり、「桜ユッケ」という名前で販売されていることもあります。
この記事では、桜ユッケとはどのようなものか、生でも安心安全に食べられる馬肉の魅力について解説します。また、馬肉のおすすめの楽しみ方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
桜ユッケとは?
桜ユッケとは、桜肉(馬肉)を使ったユッケを指します。ここでは、ユッケがどのような料理か、桜ユッケの味、生で食べられる理由について順番に紹介します。
ユッケはどんな料理?
生肉料理といえばユッケをイメージする方も多いですが、ユッケは元々日本で食べられていた料理ではなく、発祥は韓国です。
ユッケとは、細切りにした生肉を使った韓国料理で、韓国語で「肉」を意味する「ユック」と「刺身」を意味する「フェ」を組み合わせて「ユッケ」と呼ばれます。作り方は、新鮮な生肉を細切りにし、しょう油、砂糖、ごま油、にんにくなどで味付けをし、きゅうりやナシの千切り、卵黄と一緒に食べる料理です。
一般的には、柔らかい赤身のもも肉などを使用します。
本場の韓国では、店や家庭によって味つけもさまざまで、コチュジャンなどで辛みを効かせたものや酢を加えてさっぱりさせる作り方もあります。また、ご飯の上にユッケを乗せてビビンバのようにして食べることもあり、お酒のお供だけでなく、ご飯のおかずとしても楽しめます。
桜ユッケはどんな味?
桜ユッケは、馬肉を使ったユッケです。牛肉のユッケと比べると、赤身の馬肉で作られたユッケはさっぱりしていて、砂糖やみりんを多めに使った甘めのタレと相性がよいです。一方、霜降り馬肉で作られたユッケはとろけるような味わいがあり、コチュジャンなどで辛みを効かせたタレや、酢やレモン汁を加えた酸味のあるタレと相性がよいです。
自宅でユッケを作る場合、焼肉のタレや市販のユッケ用のタレを使うと簡単に作れます。ユッケは肉単体でも美味しいですが、付け合わせによっても味わいが異なります。たとえば、きゅうりやナシ、りんご、ねぎなどを千切りにして一緒に和えると、異なる食感が楽しめるでしょう。
なぜ生のまま食べられる?
現在、生肉を食べられるお店は少なくなっています。これは厚生労働省によって規格基準が厳しく設定されているためです。生肉による食中毒のリスクが高いため、生肉の摂取は慎重になっています。
食中毒の原因菌としては、以下が挙げられます。
- サルモネラ属菌
- カンピロバクター属菌
- 腸管出血性大腸菌(O157やO111など)
これらの原因菌は主に牛や豚の腸に存在し、食肉加工の際に肉が汚染されることで食中毒を引き起こします。通常の食事では加熱処理を行うことでこれらのリスクを回避できますが、ユッケは生食であるためリスクが高いです。
一方、桜ユッケに使われる馬肉は、生食用に新鮮な馬肉が使用され、衛生管理が徹底された環境で処理されているため、安心して生で食べられます。また、馬の体温が牛や豚よりも高いため、食中毒の原因となる菌が繁殖しづらいという特徴もあります。
これらの理由から、桜ユッケは安心して生のまま食べられるのです。
なぜ馬肉=桜肉という?
馬肉は、精肉店やネットショップなどで「桜肉」という名称でも販売されることがあります。しかし、なぜ馬肉のことを桜肉と呼ぶようになったのでしょうか。以下では、その由来や馬肉の歴史について紹介します。
馬肉の歴史
馬肉が食べられるようになったのは、およそ2000年以上前の縄文時代からです。当時、モンゴル(蒙古)から家畜として馬が渡来し、これが日本における馬肉食の最古のルーツとされています。
日本において馬肉を食べる習慣が広まったのは、江戸時代頃からで、当時の肥後藩主である加藤清正が朝鮮出兵した際、馬肉の美味しさにおどろき、帰国後も馬肉を好んで食べたことがきっかけとされています。
「桜肉」と呼ばれるようになった由来
馬肉のことを「桜肉」と呼び、古くから親しまれてきましたが、その由来には日本各地でさまざまな諸説があります。ここでは、馬肉が桜肉と呼ばれるようになった由来について紹介します。
隠語説
桜肉と呼ぶようになった由来のもっとも有名な説として、隠語説が挙げられます。飛鳥時代の675年に天武天皇が発令した肉食禁止令により、全国的に肉を食べることが禁止されました。
日常的に肉を食べていた人たちは、どうにかして肉を食べられないかと考えた結果、肉の名前を隠語に変換して呼ぶようになり、馬肉を桜肉としました。また、馬肉以外にも猪肉は牡丹(ぼたん)、鹿肉を紅葉(もみじ)と呼び、密かに楽しんでいたそうです。
地名説
馬肉が桜肉と呼ばれる由来のひとつとして、地名が関係している説もあります。場所は千葉県の佐倉と呼ばれる地域です。江戸時代には江戸幕府が所有する牧場があり、とくに佐倉は優秀な馬がそろっていたため「馬といえば佐倉」といわれていたそうです。
現在でも佐倉は、城下町の面影を感じられる地域として認知されており、2016年には江戸時代の雰囲気を残す街並みが日本遺産として認定されました。広大な土地を活かして今もなお牧場や乗馬クラブなど、馬にまつわる活動が佐倉で長く続いています。
季節説
桜肉の由来のひとつに、季節にちなんだ説もあります。馬肉はもともと桜が咲く時期が一番美味しいとされており、春は馬肉の旬ともいわれていました。その理由には、馬は草や穀物などを食べて育つことが関係しています。
夏場は水分が多くみずみずしい植物を食べる一方で、秋口あたりからは食べる植物の水分が減っていき、干し草や穀物を食べて過ごします。それらの影響で、夏場の馬肉は水っぽく感じやすく、冬を越した馬の肉は脂の乗りがよくおいしいと評判になりました。
肉の色味説
桜肉と呼ばれる意味合いのなかで、桜の花びらのような色をしていることも由来のひとつです。桜のような色味には理由があり、馬肉は牛肉や豚肉などのほかの肉よりも、鉄分が豊富に含まれていることが挙げられます。
馬肉の鉄分が空気に触れることで、馬肉に含まれる成分「ヘモグロビン」と空気中の酸素が化学反応を起こし、それにより肉が赤色から桜色に変化します。
ちなみに鉄分の含有量を比較すると、馬肉は牛肉に比べて約1.5倍、豚肉に比べて約3.5倍多く含まれているため、肉の色の変化が出やすいのが特徴です。
その他の説
上記以外の説としては、幕末に坂本龍馬と高杉晋作が歌った伊勢の民謡が由来のものがあります。「咲いた桜になぜ駒つなぐ 駒が騒げば花が散る」のなかで登場する駒が、馬と変換されて桜肉となったとされています。
もうひとつは、高村光太郎の詩に登場する説です。高村光太郎とは、1883年〜1956年まで活躍した日本の詩人で、代表作の「道程」は教科書にも載っています。「夏の夜の食欲」という詩のなかで、馬肉をサクラと表現していたことから、馬肉を桜肉と呼ぶようになった説があります。
桜ユッケはどこで食べられる?
桜ユッケは、以下の場所で食べたり購入したりすることができます。
それぞれ順番に紹介します。
焼肉屋や韓国料理屋
桜ユッケは、ユッケが提供されることが多い焼肉屋や韓国料理屋などで食べられます。もとは牛肉でユッケを作っていたところが、食品衛生の規制が厳しくなったことにより、馬肉で作られたユッケに変更して提供していることが理由のひとつとしてあります。
焼肉屋で提供されるものは、肉を専門として扱っていることもあり、肉の部位や鮮度にこだわったユッケが食べられるでしょう。一方で韓国料理屋のユッケは、本場の味つけで調味されているため、本格的なユッケを食べられます。
スーパーなど小売店
スーパーや小売店などでも桜ユッケを食べることが可能です。ただし、桜ユッケとして売られていない場合もあり、肉と調味液がセットになっているものが多いです。
スーパーで売られているものは、細切れの馬肉と調味液がセットになって冷凍されていることが多く、生のまま売られていることはほとんどありません。また、海外産の馬肉を使用している場合が多くあります。
一方で、小売店などでは海外産や国産などお店により取り扱いや商品は異なります。
ネット通販
現状でもっとも上質な桜ユッケを楽しめるのは、ネット通販です。馬肉の品質にこだわったお店を探しやすく、自宅でも外出中でも好きなときに注文ができます。また、本場の馬刺しなどにこだわっているお店は、桜ユッケも上質なものを提供している可能性が高いです。
美味しい桜ユッケが手軽に自宅で食べられるため、飲食店で食べるよりもネット通販を好んでいる方もいます。
肉の大栄では、やわらかくて美味しい桜ユッケを取り扱っております。新鮮な馬肉をすぐに真空パックにして加工しているので、肉の旨味をダイレクトに感じられるのが当店の馬肉の特徴です。
桜ユッケを楽しむおすすめの方法!
桜ユッケを楽しむためのおすすめの方法は、主に以下のとおりです。
- まずはそのままいただく
- 薬味と一緒にいただく
- 味付けを工夫してみる
- 好みの馬刺しでユッケを作ってみる
- 桜ユッケのアレンジスタイルも楽しむ
それぞれの方法を順番に紹介します。
まずはそのままいただく
桜ユッケを楽しむ際は、まずはお肉とタレだけでそのままいただいてみましょう。飲食店やネット通販など、店舗によって使用している肉の部位が異なり、かけているタレも味わいが異なります。
また、馬肉にこだわっている桜ユッケであれば、厳選された部位を存分に楽しめます。ヒレやロースなどの赤身なら、肉のやわらかさや弾力、肉本来の甘さが特徴です。一方でサシの多い部位の霜降りやバラ、フタエゴなどは舌でとろけるような脂の甘みと、奥深い旨味を感じられます。
薬味と一緒にいただく
桜ユッケをそのまま味わった後は、薬味と一緒にいただいてみましょう。一般的には以下の薬味を使うことが多く、食感や香り、甘さなどを加える意味合いがあります。
- きゅうり
- ナシやリンゴ
- 卵黄
- 青ネギや玉ネギ
- 白ごま
- 大葉
- ニンニクやしょうが
- きゅうり
- ナシやリンゴ
- 卵黄
- 青ネギや玉ネギ
- 白ごま
- 大葉
- ニンニクやしょうが
きゅうりは主に食感が加わり、ナシやリンゴは食感とさわやかな甘さがうまくマッチします。青ネギや玉ネギ、白ごまや大葉などは香りのアクセントとなり、ニンニクやしょうがは香りと辛みを加えられます。
また、上記以外では刻んだオクラやたくあん、韓国のりなどと組み合わせても美味しいです。
味付けを工夫してみる
自宅で桜ユッケを食べる場合であれば、付属のタレ以外にほかの調味料を加えて自分好みの味つけで楽しめることも可能です。桜ユッケのタレと組み合わせておいしい調味料はさまざまありますが、とくに以下のものは相性がよいです。
- コチュジャン
- トウバンジャン
- ブラックペッパー
- ラー油
- ごま油
- オリーブオイル
- バルサミコ酢
辛さを足したい場合は、コチュジャンやトウバンジャン、ブラックペッパーやラー油などがおすすめです。より韓国風に仕上げたい場合は、ごま油を少し足してみてください。また、洋風にしたい際には、オリーブオイルやバルサミコ酢を加えると、香りや味の方向性がガラッと変わります。
好みの馬刺しでユッケを作ってみる
手軽に食べられる桜ユッケ用のセットもありますが、自分の好みやこだわりを反映させて桜ユッケを作るのも楽しみのひとつです。
一般的に桜ユッケには赤身のやわらかい部位であるヒレやモモが使われますが、自宅で作る場合は、より上質な部位であるランプや、適度にサシの入った肩ロースなど、自由に部位を選べます。
さらに、霜降りの部位と赤身の部位を使って作り分けて食べ比べることも楽しいでしょう。そういった場合は、さまざまな部位がセットになっている商品を購入して試してみるのもよいアイデアです。
自宅で桜ユッケを作る際には、新鮮な馬刺しを選び、食材の扱いには注意を払いながら、自分好みの一品を楽しんでみましょう。
桜ユッケのアレンジスタイルも楽しむ
桜ユッケはそのままでも美味しいですが、アレンジすることでさらに楽しめます。桜ユッケをご飯の上に乗せて、ナムルや韓国のりを添えれば、桜ユッケのビビンバとして食べられます。
また、桜ユッケにみじん切りにした玉ネギやケッパー、ピクルスなどを加えて、オリーブオイルなどで和えたらタルタルステーキのような洋風の味わいを楽しめます。
洋風の味つけであれば、焼いたバゲットやクラッカーと一緒に合わせても美味しく食べられるので、ホームパーティなどの一品にもおすすめです。
こちらの記事では、ユッケについて解説しています。馬肉の安全性や食中毒の予防法も取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
桜ユッケとはどのようなものか、生でも安心安全に食べられる馬肉の魅力やおすすめの楽しみ方について解説しました。一般的なユッケは牛肉を使用して作られますが、馬肉で作られる桜ユッケはより安心安全に食べられる馬肉料理です。
桜ユッケを食べる際は、手軽においしいユッケが食べられるネット通販で注文する方法がおすすめです。この記事を参考に、美味しい桜ユッケを楽しんでみてください。
肉の大栄では、厳選した良質な馬肉を使用した馬刺しをはじめ、桜ユッケも取りそろえております。また、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットなどもご好評いただいております。
ご自身用や家族で食べるのはもちろん、大切な方へのギフトにおいしい馬肉はいかがでしょうか。
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