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2024.03.05

ユッケとは?生肉で食べられる理由や馬肉の安全性を解説

生肉を使った料理であるユッケは、焼肉などの飲食店で提供している人気のあるメニューです。たくさんの人に親しまれていますが、加熱していないお肉なのになぜ安全に食べられるのか知らない人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、生肉を食べられる理由や馬肉の安全性について詳しく解説していきます。食中毒にならないよう、ご家庭でできる予防法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

ユッケとは?

細く切った生のお肉を盛り付けた料理で、韓国の代表的な生肉料理のひとつです。タレとネギなどの薬味をかけて、中央に乗せた卵黄を一緒に混ぜて食べます。新鮮な生のお肉は風味豊かでやわらかく、とろけるような口当たりが非常に人気の料理です。

おもな材料

基本的な材料は、馬や牛の赤身肉を使用します。赤身肉の主な部位はモモ肉で、そのやわらかさが特徴的で、噛めば噛むほど旨味が溢れます。一方で、サシがたくさん入っている霜降りなどは、生食には向いていません。

また、マグロなどの魚を使ったり加熱調理した鶏肉を使ったりするユッケ風の料理もありその幅は広いです。そのほかの変わりダネとしては、コンビーフなどで作るアレンジバージョンも存在します。

生肉以外の材料としては、醤油などのタレと、梨やきゅうりを千切りしたもの、薬味などをトッピングします。それから、卵黄も欠かせない材料のひとつです。お肉に絡む卵黄の濃厚さは、おいしさをさらに引き立てているといえるでしょう。

なぜ生肉を食べられるのか

一般的に生でお肉を食べることは食中毒の危険性があるため、タブーとされています。しかしなぜ、ユッケは食べても大丈夫なのでしょうか。

もともと、構成労働省が定めた生食用食肉の規格基準を満たしたお肉でなければ、生で食べることはできません。きちんと基準を満たしており安心して食べられる生肉は、ユッケに使われている一部の牛肉と馬肉のみとなっているのです。

一方で、鶏や豚などの肉を生で食べてしまうと食中毒になる危険性が非常に高まります。食中毒はさまざまな細菌や寄生虫が原因となっており、よく知られているものにカンピロバクターやサルモネラなどがあります。

このような細菌や寄生虫は、普段牛や豚などの腸内にいて解体する際に肉の表面や人の手に付着してしまうことがあるのです。そして、そのまま処理されずに口に入ってしまい食中毒を引き起こします。

生肉自体を食べてはいけないわけではなく、表面を正しく滅菌すれば生で食べてもよいということがいえるでしょう。細菌などは熱に弱く、火を通して調理すれば死滅しますが、ユッケは生肉が材料です。

そのため、表面を部分的に切り落として滅菌して、生食ができるように加工しています。ただし、先述したように規格基準が定められているため、処理していれば安全なわけではありません。規格基準を満たしていないお肉を食べる際は、中までしっかりと火を通すように注意してください。

生肉でも馬肉の安全性は高い

一般的に、お肉を生で食べることで、さまざまな細菌が体内に入り食中毒を起こす可能性が高まるといわれています。細菌自体は動物の内臓にありますが、処理をする段階で食べる部位に菌が付着し二次感染を引き起こしてしまうからです。

ところが、生肉の中でもとくに馬肉の安全性は高いとされています。その理由を詳しく解説していきます。

馬肉が生で食べられる理由は?

馬肉は、牛肉や豚肉とは異なり生で食べられるお肉です。その理由は、体温が40度ほどと高く、熱に弱い菌が繁殖しにくい性質を持っているからです。また、牛や豚などと比べると、もともと保菌の可能性が非常に低いため、生で食べても安全性が高いとされています。

食中毒のリスクが低い

馬肉は、O-157などの大腸菌やカンピロバクターによる細菌性食中毒のリスクが低い特徴があります。牛や豚などの家畜と比べても平熱が高いため、馬の体内で細菌が生きていられないためです。

一方で、牛や豚、鶏などには食中毒の原因となる細菌が、内臓で生息している可能性があり、処理の際に肉に付着して食中毒にかかることがあります。馬肉が食中毒のリスクが低いのは、菌の保有率が低いことが大きな理由といえるでしょう。

高い衛生基準をクリアしている

生の馬肉は食中毒のリスクが低いですが、衛生基準が高くなければ安心して食べることはできません。生ものは、調理器具など肉以外のものから細菌がついて人間に感染することもあるでしょう。また、時間が経てば安全性が低くなる点も心配になる要因です。

二次感染で食中毒が起きないために、厚生労働省が定めた規則として「生食用食肉の衛生基準」があります。食肉を加工する処理工場や飲食店などでは、万全の体制で衛生管理を徹底しているため、安全性が守られているのです。

生食肉としての基準があり、馬肉では、大腸菌やサルモネラなどの菌が発見されていないことが前提です。基準は非常に厳しく、きちんとクリアしたお肉に関しては、専用の調理器具を使って肉の表面を削いでいきます。

この作業はトリミングと呼ばれ、削いでいる最中にも菌の付着や繁殖がないように注意しなければなりません。そのため、お肉の温度が10度を超えないようにし、調理器具の使うたびに消毒するのが義務となっています。もちろん、手指消毒もしっかりと行われているので、衛生基準は非常に高いといえるでしょう。

馬肉の食中毒の予防法

安全性の高い馬肉ですが、食中毒にならないわけではありません。まず、予防するためには適切な処理をしている業者を選ぶことが重要です。そのほかにも予防法は2つあります。

開封後できるだけ早く食べる

馬肉を開封したら、できる限り早く食べるようにしましょう。生肉のため、常温や気温の高い場所にずっと置いておくとすぐにお肉が痛んできてしまいます。

周りの環境によっては菌が付着してしまい、食中毒の原因になる可能性も少なくありません。冷凍の馬肉は正しい方法で解凍したら、可能な限りその日中に食べるようにしてください

解凍したものの、すべて食べきれなかったという場合もあるでしょう。そのような場合は、残った馬肉は早めに加熱してほかの料理に使用するなどで対応してみてください。1人前ずつの小分けタイプを選ぶようにするなど、商品を購入する際にも気をつけてみるといつでもおいしく食べられます。

腐った場合は焼いても食べられない

食材に付着した菌は、熱を加えても死滅はしません。菌にも種類があり、冷凍に耐性のあるものや加熱に耐性のあるものなどさまざまです。

そのため、菌が付着して増え腐ったお肉になれば焼いても食べないようにしてください。いくら加熱していても、腐食したものを食べると食中毒や体調不良の原因となってしまいます。腐らせてしまわないように、新鮮で安全に食べられる期間に食べるようにしましょう。

こちらの記事では、食用馬の産地や馬刺しの種類について解説しますので、ぜひご覧ください。

まとめ

人気の高いユッケは、お肉本来の美味しさを味わえる料理のひとつです。ただし、生のお肉を食べるのが心配に感じる人も少なくありません。

日本では、生肉を安全に安心して食べられるようにしっかりとした基準があります。厳しい基準をクリアしているお店でなければ、生肉の提供はできなくなっています。

安心して生肉を食べるためにはお店選びが非常に重要です。

肉の大栄では、生産ラインの衛生管理を徹底し、さばく技術をしっかりと持った職人によって、安心安全な馬肉をご用意しています。鮮度を保つためにその日のうちに真空パックして全国各地へお届けしていますのでぜひ一度、ご賞味ください。

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