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2024.01.11

生肉を食べるとどうなる?生で食べたい人におすすめの肉も解説

肉を生のままで食べると、焼いたときとは違った甘みや食感を楽しめます。しかし、生肉や半生の肉を食べたことによる食中毒が起きているのも事実であり、生のままで食べることに抵抗を感じることもあるでしょう。

今回は、生肉を食べる危険性や生で食べてはいけない肉の種類、食中毒の種類などを解説します。生肉を食べたい人におすすめの肉も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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生肉を食べる危険性

牛や豚、鶏などの肉や内臓、腸内には、食中毒を引き起こす菌やウイルスが含まれていることが多く、肉を生で食べるのは危険をともないます。食中毒を引き起こす菌としては、腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌、カンピロバクターなどです。

生のままで食べると、菌やウイルスが生きたまま体内に入る可能性があり、少量の菌でも食中毒を引き起こす危険性があります。食中毒の主な症状には、下痢や嘔吐、吐き気、発熱などが挙げられます。

生食用の食肉には厳格な基準が設けられていますが、基準に沿って加工や調理をしても、食中毒菌を完全になくすのは難しいといわれています。とくに子どもや高齢者などの抵抗力の弱い人は、食中毒になると最悪の場合死に至るケースもあり、注意が必要です。

生で食べてはいけない肉

法律で生食を禁止されている肉もあります。ここでは、生で食べてはいけない肉を4種類紹介します。

牛レバー

2011年に焼き肉店で起きた集団食中毒事件をきっかけに、国は生食用食肉の規格基準を見直し、牛レバーは販売や提供を法律で禁止することとなりました。牛レバーを安全に生で食べる方法がなく、生で食べた場合に重度の食中毒を引き起こすおそれがあるためです。

牛の肝臓である牛レバーには、鮮度や管理の仕方にかかわらず、腸管出血性大腸菌がいることがあります。牛レバーを食べる際は、たとえ新鮮であっても生で食べずに、中心部までしっかりと加熱しましょう。

豚肉

2015年に食品衛生法に基づいて、生食用として豚肉を販売することが禁止されました。豚肉を生で食べると、E型肝炎ウイルスやサルモネラ属菌、カンピロバクター、寄生虫などによる重度の食中毒になるおそれがあるためです。

新鮮かどうかにかかわらず、豚肉を生食で食べることは禁止されています。事業者は、豚肉は加熱用として販売や提供をしなくてはなりません。

豚レバー

豚肉と同様、2015年に食品衛生法に基づき、豚レバーなどの内臓は生食用としての販売が禁止されています。E型肝炎ウイルスに感染するリスクがあるほか、サルモネラ属菌やカンピロバクターなどの細菌による食中毒の可能性もあります。

生食はもちろん、生焼けにも注意が必要です。中心部の赤みがなくなるまでしっかりと加熱することで、食中毒を発生させる病原体を死滅できます。

鶏肉

食品衛生法上、鶏肉の生食への規制はありませんが、食中毒の危険性があるため、厚生労働省は加熱調理を呼びかけています。生の鶏肉には、サルモネラ属菌やカンピロバクターが検出されることが多く、生食や不十分な加熱による食中毒が毎年発生しているため注意が必要です。

カンピロバクターは、少量の菌数でも食中毒を引き起こします。鶏肉には生食用の衛生基準がなく、生で食べると食中毒になる危険性があるのです。

食中毒の種類と症状

食中毒にもいくつか種類があり、原因となる菌などによって見られる症状も異なります。食中毒の種類や症状を見ていきましょう。

食中毒の種類

食中毒の原因となるものによって、いくつかの種類に分けられます。多くを占めるのが細菌性とウイルス性であり、そのほかにもフグやキノコなどの自然毒、ヒスタミンなどの化学物質、アニサキスなどの寄生虫が原因として挙げられます。

食中毒にはさまざまな種類があり、年間を通して、食中毒対策が必要になっています。こちらでは、多くを占める細菌性とウイルス性の食中毒について詳しく見ていきましょう。

細菌性食中毒は、細菌によって引き起こされるものです。代表的な原因菌として、サルモネラ属菌やカンピロバクター、腸管出血性大腸菌、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などが挙げられます。

食中毒を引き起こす細菌は特別なものではなく、土や水、人や動物の皮膚・腸内などに存在しています。気温が高く、細菌が増殖しやすい夏頃に起こりやすい食中毒ですが、冬であっても暖かく湿度の高い室内などで増殖するため、注意が必要です。

ウイルス性食中毒は、ウイルスが蓄積した食品の飲食や、感染した人を介して付着したウイルスによって引き起こされます。冬に流行しやすく、大部分はノロウイルスによるものです。

ウイルス性食中毒は感染力が非常に強く、予防したとしても、さまざまな感染経路によって気付かないうちに感染することがあります。

食中毒の症状

食中毒の主な症状には、腹痛や下痢、嘔吐、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気などが挙げられます。体内で細菌やウイルスが増えて胃腸の機能が低下し、下痢や嘔吐の繰り返しによって少しずつ体外に排出されることで、症状も緩和されていくでしょう。

原因となる菌やウイルスによって、症状が異なるのも特徴です。たとえばカンピロバクターの場合は、下痢や嘔吐のほかに、発熱や筋肉痛、悪寒、血便などの症状が見られることもあります。

ボツリヌス菌の場合、吐き気や嘔吐、めまい、脱力感、筋力低下、呼吸困難などが見られるケースもあります。このように、原因物質によって症状に大きな違いがあるため、食中毒が疑われる際は自己判断を避け、速やかに医療機関で診察を受けましょう。

下痢や嘔吐が長期間続くと、水分や電解質の排出によって、脱水症状を引き起こすおそれもあるため注意が必要です。とくに、子どもや高齢者は症状が重くなる傾向にあります。

理由としては、乳幼児は腸内細菌や免疫機能などが不十分であること、高齢者は体力や抵抗力が弱った状態になりやすいことが挙げられます。

また、摂取してから症状が見られるまでの潜伏期間もあり、潜伏期間中は原因菌によっては症状がない可能性もあります。

食中毒になったら何日で治る?

軽い症状であれば、数時間から数日程度で治ることもありますが、重症化すると1~2週間程度かかるケースもあります。治るまでの期間は、原因となるウイルスや細菌の種類、原因物質の摂取量、基礎疾患の有無などによっても左右されます。

たとえば黄色ブドウ球菌の場合は、通常24時間以内に改善するといわれています。カンピロバクターであれば3~6日程度、サルモネラ属菌の場合は2~7日程度であり、原因となる物質によって何日で治るかが変わってきます。

食中毒の予防ポイント

肉を調理する際に気を付けることで、食中毒の予防ができます。予防するために押さえておきたいポイントを5つ紹介しましょう。

生肉は十分に加熱する

細菌やウイルスのほとんどは、加熱によって死滅します。生肉のままで食べることや、半生の状態で食べることを避け、十分に加熱しましょう。

一見焼けているように見えても、中まで火が通っていないこともあります。食中毒菌が内部にまで入り込んでいる可能性もあるため、肉の中心部まで色が完全に変わるまで、しっかりと加熱することがポイントです。

肉のかたまりを調理する場合はもちろん、ハンバーグやメンチカツなどのミンチ肉を使用する場合も同様に、中心部までしっかりと加熱しましょう。

生肉を取るはしと食べるはしを分ける

肉をしっかり焼いたとしても、生肉を取ったはしを使ってそのまま食べると、食中毒の原因となる菌を一緒に口の中に入れてしまう可能性があります。生肉専用のはしやトングを用意して、食べるはしと分けることがポイントです。

焼肉やバーベキューなどで肉を焼く際は、生肉用のトング、取り分けるためのトングをそれぞれ用意し、食べるはしは別に用意します。くれぐれも食べるはしで焼いている肉をひっくり返さないように注意しましょう。

生肉の汁が他の食品にかからないように気を付ける

生肉を冷蔵庫で保存する際、生肉から出てくるドリップがまわりの食品につかないように工夫します。タッパーやトレーなどの容器や、密閉できるファスナー付きの保存袋などを活用しましょう。

とくに、サラダなどの生で食べる食品に肉汁がつくと危険です。保存方法や置き場所を工夫して、食中毒の原因となる菌が広がらないように注意しましょう。

生肉に触ったら手を洗う

調理を始める前に手を洗うのはもちろん、調理中もこまめに洗います。生肉を触った手でほかの食品や調理器具などを触ると、菌が広がるおそれがあります。

水洗いのみでは菌が落ちにくいため、手洗い用の石けんやハンドソープを泡立てて丁寧に洗い、流水でよく洗い流しましょう。洗い終わったあとは、清潔なタオルやペーパータオルで水気を拭き取ります。

爪や指の間など、細かい部分までしっかりと洗うこともポイントです。時計や指輪などのアクセサリー類は外し、爪が長い場合は切っておきましょう。

調理器具類を消毒する

生肉に付着した菌が調理器具類を介してほかの食品などにうつる、二次汚染が起こることもあります。生肉が触れた調理器具類は、中性洗剤を使ってよく洗いましょう。

まな板は、使った面だけでなく裏面なども含めて、全体を洗います。また、洗う際に使ったスポンジの汚れを落とすこともポイントです。

熱湯をゆっくりかけたり、煮沸したりすることで消毒する方法や、漂白剤を使って消毒する方法もあります。最初から生肉用と野菜用の包丁やまな板を分けておくのもおすすめです。

生で食べたい人におすすめの肉

生肉は、火を通して食べる肉では味わえない甘みやとろけるような感覚を楽しめるのが魅力です。しかし、豚肉や牛レバーなどは生のままで食べることを禁止されており、食中毒を引き起こす危険性があります。

こちらでは、肉を生で食べたいときにおすすめの、美味しくて安全性の高い肉を2つ紹介します

馬肉

牛や豚などと比較すると馬は体温が高く、カンピロバクターやサルモネラ属菌など、食中毒の原因菌が増殖しにくいという特徴があります。さらに、適切な冷凍処理を行うことで寄生虫を死滅させることもできるため、馬肉の安全性は信頼度が高いといわれています。

馬肉はたんぱく質量が多く、脂質量が少ないのが特徴で、生で食べることで鉄分やリン、ナトリウム、ビタミンB群などの栄養素も効率よく摂取できます。柔らかい肉質で、ほのかな甘みを感じられるでしょう。

定番の馬刺しだけでなく、馬肉のカルパッチョやタタキ、ユッケなどもおすすめです。馬肉を生で食べるバリエーションは豊富であり、さまざまな食べ方を楽しめるでしょう。

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馬レバー

牛や豚のレバーは生のままで食べることを禁止されていますが、馬レバーは食べられます。馬の体内は寄生虫や細菌が住みにくい環境であり、高い安全性が確認されていることから、現在日本において生レバーを食べられるのは馬のみです。

馬のレバ刺しは臭みがほとんどなく、すっきりとした味わいで、ぷるんとした舌触りが特徴です。甘口醤油を使用したタレにつけるのが定番ですが、ごま油と塩につけるのも美味しい食べ方です。

さらに、スライスした玉ねぎや大葉などの薬味を用意し、馬のレバ刺しで巻いて食べるなど、お好みの食べ方を楽しめます。

まとめ

生肉は、加熱した肉とは違った甘みや、特有のとろける感覚を楽しめるのが魅力です。ただし牛や豚、鶏などの肉には、食中毒を引き起こす菌やウイルスが含まれていることが多く、生食は危険をともないます。

一方、馬肉や馬レバーは美味しくて安全性が高く、生のままで食べたい人におすすめです。肉の大栄ではさまざまな種類の肉を提供しています。なかでも馬刺しは肉の大栄の人気ランキング上位を占めるほど人気であり、霜降りや赤味、ヒレなど種類も豊富です

大正4年の創業以来築いてきた生産者との信頼関係や、長年の経験による職人の目によって、良質な肉を提供しています。熊本市に実店舗を構えており、通販での購入も可能です。ぜひこの機会に、肉の大栄をご利用ください。

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