2024.05.08
今や全国で堪能できる馬刺しですが、場所によっては馬肉を桜肉(さくらにく) と呼び親しまれているのをご存じでしょうか。馬刺しをさくら刺し、馬肉の鍋をさくら鍋と呼ぶことがあるようですが、桜肉と呼ばれる由来はさまざまあり、各地で内容が異なります。
本記事では、馬肉が桜肉と呼ばれるようになった理由を馬肉の歴史とあわせて紹介します。また、馬肉が安全に食べられる理由についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
馬肉の歴史
馬肉は、日本では古くから親しまれてきた食肉のひとつです。ここでは、馬肉の歴史について紹介します。
いつ頃から食べられていたのか
馬肉の歴史をひも解いていくと、およそ2000年以上前 の縄文時代までさかのぼります。当時のモンゴル(蒙古)から家畜として渡来してきたのが、馬が日本に文化として残っているルーツといわれています。
日本最初の天皇、天武天皇が発令した肉食禁止令が675年に制定 されたことを踏まえると、馬肉を食してきた文化も古くからあるようです。馬肉を食べることが広まったのは江戸時代あたりからで、当時の肥後藩主の加藤清正が朝鮮出兵したときといわれています。
食糧難に困っていたところでやむなく軍馬を食べたらあまりにおいしく、日本に戻ってから好んで馬肉を食べたそうです。
馬肉が桜肉(さくらにく)と呼ばれる由来
馬肉は、別称で桜肉(さくらにく)とも呼ばれていますが、由来とされる事柄がいくつかあります。ここでは、馬肉を桜肉と呼ぶ理由について紹介します。
隠語説
675年に天武天皇により肉食禁止令が発令され、全国的に肉を食べることが禁じられました。しかしその背景を考えると、もともと古くから肉を食べる文化があったと考えられます。
肉を食べられないなかでもどうにかして食べたい欲求が抑えられず、肉の名前を隠語にして呼ぶようになった説が「隠語説 」です。馬肉は桜肉として通じましたが、そのほかにも猪肉を牡丹(ぼたん) 、鹿肉を紅葉(もみじ) と呼ばれていました。当時の名残がそのまま残り、現在でも馬肉=桜肉で通じています。
馬肉はさくらの季節が美味しい説
ふたつ目の説は馬肉の旬の季節です。馬肉はもともと春の桜が咲く頃が一番おいしいとされていました。その理由として、馬は草や穀物を食べて育つことが考えられます。
夏場は水分の多いみずみずしい草を主に食べる一方で、秋口から冬場は徐々に植物の水分が少なくなり、干し草や穀物をたくさん食べて過ごします。そのことから、夏場の馬肉は水分が多く感じやすく、冬を越した馬は脂乗りがよくおいしいといわれるようになりました。
化学反応説
馬肉は、ほかの食肉よりも鉄分が豊富に含まれていることが特徴です。含有量を比較すると、牛肉の約1.5倍 、豚肉に関しては約3.5倍 もの鉄分が含まれています。
そのため、鉄分が豊富な馬肉が空気に触れることで、馬肉に含まれるヘモグロビンと空気中の酸素が化学反応を起こしてきれいな桜色に変化します。この馬肉に起こる肉の色の変化が桜肉と呼ばれる由来です。
また、化学反応ではありませんが馬肉を鍋で煮込んで食べる際に、肉の色が桜色に見えたことも桜肉と呼ばれる由来のひとつとされています。
地名説
馬肉が桜肉と呼ばれる由来のひとつに、地名が関係している説もあります。場所は千葉県の佐倉という地域で、江戸時代には江戸幕府が所有する牧場があったことから「馬といえば佐倉」といわれていたそうです。
現在でも佐倉は、城下町の面影を感じさせる地域で、2016年には日本遺産に指定されています。広大な土地を活かして、今でも牧場や乗馬クラブなどが佐倉で運営されており、馬とのつながりが長く続いている地域といえるでしょう。
食品偽造説
桜肉と呼ばれる由来として少し変わっているものに、食品偽造説があります。現代では、イベントや販売店で客を装って盛り上げる人のことを『サクラ(偽客)』と呼んでいますが、その言葉は江戸時代ごろから使われています。
明治時代頃から露天商などで客を装い、商品を褒める人のことをサクラと隠語で呼んでいました。その当時に流行った牛鍋の牛肉の代わりに、馬肉を使用したことから『サクラの肉=桜肉』と呼ばれるようになったといわれています。
高村光太郎説
最後の説は『高村光太郎説』です。高村光太郎とは明治時代の美術家で、主に詩人・歌人・彫刻家・画家として活動をしていました。
なかでも『道程』や『智恵子抄』などの詩集が有名で、教科書にも多く作品が掲載されています。日本文学史上、近現代を代表する詩人として位置づけられています。
馬肉が桜肉と呼ばれる由来は、高村光太郎の『夏の夜の食欲』に関係しており「浅草の洋食屋は(中略)ビフテキの皿に馬肉(ばにく)を盛る。泡の浮いた馬肉(さくら)の繊維(後略)」の一節が元となって広まったといわれています。
熊本で馬刺しが名物になった理由は?
熊本で馬刺しが名物になった理由はおおまかに3つあります。
それぞれ順番に紹介します。
高い栄養価
馬肉にはさまざまな栄養素が含まれており、その高い栄養価に注目されて名物になったといわれています。馬肉は、高たんぱくで脂肪分が少なく低カロリー なのが特徴です。
そのため、ダイエットや身体づくりを行いたい方に最適の食べ物といえるでしょう。またそのほかには、鉄分や各種ビタミンも豊富なため、疲労回復や美容効果にも期待できます。
熊本名物といわれる理由
馬刺しといえば熊本のイメージがある方も多いですが、馬刺しは熊本が発祥の地といわれています。400年ほど前の熊本(肥後藩)の藩主である加藤清正が、朝鮮出兵の際に食糧難になり、仕方なく軍馬を食べたところあまりにおいしかったため、日本に戻ってから好んで馬肉や馬刺しを食べたとされています。
そこから熊本で馬肉を食べる文化が根づき、今では熊本名物として知られるようになりました。
熊本馬刺し
現在では、あらゆる場所で馬刺しが食べられますが、日本各地で馬刺しの特徴が異なります。なかでも熊本名物の馬刺しは、霜降りの馬肉を使っており、甘めの醤油で食べるのが一般的です。
熊本馬刺しで使用される馬肉は、重種馬と呼ばれる800kg~1tの大型馬の品種 を使用しています。サシがきれいに入っているのが特徴で、口に入れるととろりとした脂の旨味と甘みを楽しめます。
生肉で食べられるのはなぜ?
マグロなどの魚の刺身と異なり、肉は生で食べることを推奨されていません。しかし、馬肉に関しては馬刺しのように生で食べられることが一般的に知られています。馬肉を生で食べられる背景には、食中毒のリスクが少ないことが挙げられます。
肉の生食がタブー視されるようになったのは、2011年に起こった焼肉店の食中毒事故が原因です。食肉加工の際に、食中毒の原因となる菌が付着した肉を生で食べたことで集団食中毒が起こり、大きな事故につながりました。
そこから食品衛生法の基準が新たに定められ、今までは問題のなかったレバーの生食が禁止になり、牛肉の生食も厳しい基準にクリアした場合のみ販売を許可する方針に代わりました。
一方で馬肉は、牛のような反芻(はんすう)動物ではないため、O-157などの腸管出血性大腸菌のリスクが限りなく少ないといわれています。また、細菌性食中毒の原因となるカンピロバクターが馬からは検出されない特性や、体温が40度以上で細菌が繁殖しづらいという特徴があります。
そのため、食肉の生食が厳しい現在でも、安全に馬刺しが食べられるのです。
次に、馬刺しの味や和牛との違いを解説します。馬刺しは淡白で独特の風味があり、和牛とは異なる特徴があります。くわしくはこちらの記事 でご覧ください。
まとめ
馬肉が桜肉と呼ばれる理由や馬肉の歴史、安全に生の馬肉が食べられる理由について紹介しました。馬肉が桜肉と呼ばれる理由は、主に以下の6つの説があります。
隠語説 馬肉はさくらの季節が美味しい説 化学反応説 地名説 食品偽造説 高村光太郎説
由来はさまざまありますが、古くから日本で親しまれていたことはどれも事実です。この記事をきっかけに、おいしい桜肉の馬刺しを食べてみてください。
肉の大栄では、厳選した良質な馬肉 を使用した馬刺しを各種取り揃えております。また、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットなどもご好評いただいております。ご自身用や家族で食べるのはもちろん、大切な方へのギフトにおいしい馬刺しはいかがでしょうか。
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2024.04.22
現代では、ネット通販やスーパーなどで気軽に馬刺しを楽しめるようになりました。一方で、馬刺しの産地が国内や海外を問わずさまざまあるため、どの馬刺しを選べばよいのか悩む方もいることでしょう。
この記事では、馬刺しの有名な産地や海外の馬肉との違いについて詳しく紹介しています。記事の後半では、馬刺しの食べ方や馬肉の処理の仕方なども触れているので、馬刺しをはじめ馬肉をおいしく食べたい方はぜひ最後までご覧ください。
国内の馬肉とルーツ
現代では肉を食べる場合、食卓に並ぶのは牛肉や豚肉が一般的ですが、実は馬肉の方が食肉の歴史が深いとされています。馬肉は別名で「さくら肉 」とも呼ばれ、日本各地で親しまれてきました。ここでは日本と馬のルーツや、馬肉がさくら肉と呼ばれる由来について紹介します。
日本と馬のルーツは?
日本と馬の付き合いをさかのぼると、およそ2000年以上前の縄文時代 にたどり着きます。当初はモンゴル(蒙古)から家畜として渡ってきたのが、馬が文化として根づいたルーツといわれています。
日本最初の天皇である天武天皇によって肉食禁止令が675年に発令されたことから、馬肉を食べる文化としても古くからあるようです。本格的に馬肉を食べることが広まったのは江戸時代ごろからで、当時の肥後藩初代藩主の加藤清正が朝鮮出兵していたときとされています。
食糧難に悩まされていた際にやむを得ず軍馬を食べたところ、あまりにおいしかったため日本に帰ってから馬肉や馬刺しを好んで食べたそうです。また、馬肉は身体によいとされていたため、滋養強壮に効く薬膳料理として認知されていました。
馬肉がさくら肉と呼ばれる由来
日本では、馬肉のことを別名で「さくら肉」と呼び、古くから親しまれています。さくら肉の由来は各地でさまざまあり、有名な由来としては肉食が禁止されていた時代に肉の呼び方の隠語として定着した説があります。馬はさくら、猪はぼたん、鹿はもみじのように呼ばれていました。
また、別の由来では馬肉の色が桜に似ており、切り身を並べると桜の花びらのように見えたことから名づけられた説や、江戸幕府が運営していた馬の牧場が千葉県の佐倉にあり「馬なら佐倉」といわれていたことから定着した説などがあります。
そのほかにも、桜が咲く季節の馬肉は脂が乗っていておいしいことから由来する説や、牛鍋が流行った明治時代に高価な牛肉の代わりに馬肉を使用されることがあり「牛肉のサクラ(偽客)」として認知されていた説などもあります。
馬刺しで有名な3県
最近では、通販や全国各地のスーパーで取り扱いが増えたため、気軽に馬刺しを食べられるようになりました。とくに産地として知られている熊本県などの馬刺しは人気がありますが、日本国内では3つ有名な産地があります。
ここでは、熊本県・福島県・長野県の馬刺しの特色について順番に紹介します。
【熊本県】生産量と消費量はともに国内一位
「馬刺しといえば熊本」と認識している方も多いように、実際に熊本県は馬刺し発祥の地といわれており、馬刺しの生産量と消費量が日本一の地域 です。熊本県では家庭でも馬刺しがよく食べられ、スーパーや精肉店、飲食店などでも馬肉を取り扱っているほど馬肉料理が浸透しています。
他県に比べて馬肉が地域に根づいている理由としては、400年ほど前にはじめて、当時の肥後藩藩主の加藤清正が馬刺しを好んで食べていたことがひとつの理由です。熊本県の馬刺しの特徴は、しっかりと馬肉に入っている脂肪分(サシ)といえるでしょう。
熊本県の馬刺しで使用される馬肉は「重種馬」と呼ばれる、800kg~1tほどにもなる馬からとれるもので、脂の甘みと口に入れたらとろけるような旨味が特徴です。また、熊本県では薬味とともに甘口の醤油で食べるのも特徴 のひとつといえます。
【福島県】馬刺しにからし味噌が会津流
福島県の会津地方では、馬刺しをはじめとする馬肉料理がさかんに食べられています。福島県で馬肉が食べられるきっかけとなったのが、1858~1859年の戊辰戦争で負傷した人に馬肉を食べさせたことからといわれています。
その後、貴重なたんぱく源として福島では一般的に親しまれるようになりました。一方、馬刺しを食べるきっかけとなったのが、当時の人気プロレスラーである力道山が会津を訪れた際に馬肉を生で食べたことから広まったとされています。
会津の一部地域では、刺身といえば馬刺しを指すほど浸透しており、魚の刺身よりも人気があるそうです。福島の馬刺しは、脂の少ない赤身肉を使用し、やわらかい食感でさっぱりと食べられる特徴があります。
にんにくと唐辛子がしっかりと効いた、からし味噌を醤油に溶いて食べる のが、会津流の馬刺しの食べ方です。
【長野県】馬肉は長寿の秘訣とされている
長野県は、農耕馬や荷物の輸送用として馬をたくさん飼育していた文化があり、年老いた馬を食べはじめたのが馬肉を食べるきっかけといわれています。南信州の地域では馬肉を食べる文化が根づいており、とくに飯田市や伊那市ではお肉といえば馬肉というほどで、なかでもすき焼きは牛肉ではなく馬肉で作る家庭も多いようです。
現在でも馬刺しをはじめ馬肉を食べる習慣がありますが、伊那地域では馬のモツを使った煮込み料理「おたぐり 」が郷土料理として親しまれています。
また、長野県は健康長寿の県ともいわれ、平均寿命は男性が全国2位、女性が全国1位と全国トップクラスです。長野県が行った平成27年度調査において、長生きの秘訣に馬肉が関係しているとされています。馬肉には鉄分やビタミン、カルシウムや必須アミノ酸などを多く含むため、免疫機能を高めて病気になりにくい身体づくりを助ける効果があります。
馬肉の輸入事情
国内で馬肉といえば、生産量と消費量が日本一の熊本県が挙げられますが、馬肉を輸入して仕入れているのも少なくありません。ここでは、主な馬肉の輸入国や産地の偽装について、表記の違いなどを紹介します。
主な馬肉の輸入国
2013年度の農林水産省の調査報告書によると、馬肉の主な輸入国は以下のとおりです。
第1位:カナダ(2,721t) 第2位:メキシコ(851t) 第3位:アルゼンチン(419t) 第4位:ポーランド(248t) 第5位:ブラジル(173t) 第6位:アイスランド(20t) 第7位:イタリア(2t) 第7位:中国(2t) 第7位:ベルギー(2t)
合計:4,438t
半分以上がカナダからの輸入に頼っており、カナダの馬肉生産会社「Bouvry(ブーブリー)社 」がほとんどです。主な理由としては高品質で鮮度がよく、国内で食べられる馬刺しと同じ品種の馬を使用していることが挙げられます。
産地偽装事件とは
現在では、馬肉をはじめさまざまな食べ物の産地や名称のルールが厳しく設定されていますが、2008年の10月にカナダ産の馬肉を熊本産と偽り販売していたことが報道されています。
熊本県の食肉卸売業者の「三協畜産」は、カナダ産の馬肉を原産地表記をせずに大阪の食品卸売業者「ショクリュー」に販売し、JAS法で義務づけられている産地の表記がないにもかかわらず、ショクリューは確認や表記を不完全のまま佐賀県の食品卸売販売業者の「ヤマフ」に納品しました。
ヤマフは仕入れた馬肉を熊本産の馬刺しと偽り、2007年の3月から2008年の9月までの約1年半にわたって合計163kgの馬肉を販売したとされています。
事件が発覚した後、農林水産省はショクリューとヤマフにJAS方に基づき改善を指示し、三協畜産に対しては熊本県が文書で指導を行いました。
表記による違いについて
馬肉の産地は国内外でさまざまありますが、馬刺しの名産地である熊本は、馬刺しがブランド化している側面もあり表記の規定が厳しく設定されています。主な表記として「熊本県産馬刺し 」と「熊本馬刺し」の2 種類が存在します。
どちらも似た名称をしていますが、大きな違いは馬の出生地です。熊本県産馬刺しは、熊本で生まれた仔馬が熊本で育ち、出荷までを一貫して熊本で行われる馬を指します。
一方で熊本馬刺しは、熊本以外の土地で生まれた仔馬を熊本に転入し、4ヶ月以上 熊本で育った後に出荷される馬を指します。
熊本県産馬刺しとして育てられる馬は飼育数が限られ供給が追いつきません。そのため、国内では北海道、海外からはカナダなどから転入させて飼育した馬でつくられる熊本馬刺しが多く流通しています。
【海外】馬肉の産地ごとの違い
馬肉の輸入国の上位はカナダ、メキシコ、アルゼンチンが挙げられます。ここでは海外産馬肉の産地ごとの違いについて紹介します。
カナダ産
カナダ産のほとんどの馬肉は、カナダ連邦政府認定のBouvry社のものです。世界一の馬肉肥育施設を有しており、家畜用飼料の生産も行っているため、高品質で新鮮な馬肉なのが特徴です。
国産の馬刺しと同じ品種の馬を使用して飼育されているほか、航空便の輸送を徹底しているので、長期保存しやすく国産の馬肉にも劣らない味わいを楽しめます。
メキシコ産
メキシコ産の馬肉は、カナダに次ぐ2位の輸出量で、FDA(Food and Drug Administration:アメリカ食品医薬品局)の厳しい審査をクリアしたもののみを輸入しています。輸出の際に健康証明書が発行され、国産の馬と比較しても遜色ない管理といえるでしょう。味わいはやや淡白でさっぱりとしているのが特徴です。
アルゼンチン産
アルゼンチンの馬の飼育方法は、放し飼いのようにして育てられており、穀物をはじめ牧草や野草をバランスよく食べているためストレスがかかりにくく、健康的に育ちやすい特徴があります。
余分な脂がついておらず身が引き締まっているので、さっぱりとした味わいで馬肉に食べ慣れていない方でも食べやすく感じられます。
馬刺しの食べ方
一般的に販売されている馬肉は冷凍されているものがほとんどのため、解凍の仕方や切り方を誤ると馬刺しのおいしさを損ねる可能性があります。ここでは馬刺しを食べるまでの方法について紹介します。
解凍方法
馬肉のおいしさを保ちつつ解凍するには、氷温をキープ して行うことが大切です。解凍する際に肉と外気との温度差が生じると、馬肉の味わいや食感を損ないやすくなります。
そのため、解凍を行う際は氷水にパッキングされた馬肉を入れてゆっくりと解凍する「氷水解凍 」がおすすめです。馬刺しとして食べる場合は、約60分を目安に半解凍状態になるまで行ってみてください。
切り方
解凍した馬肉を切る際は、なるべく半解凍の状態で行うことをおすすめします。理由は、肉の薄さの調整がしやすく切り口がきれいに仕上がるためです。生肉の状態で切り分けようとすると、薄さにばらつきが出やすくスムーズに作業を進められません。
また、馬肉を切るコツに「肉の繊維に対して垂直に包丁を入れること」が挙げられます。肉の繊維を断ち切ると、口当たりがよくなるだけでなく、馬刺しの旨味や甘みを感じやすくなります。肉の厚さは約2mmを目安にカットしてみてください。
馬肉を焼いて食べるのはあり?
馬肉を食べる場合は、主に馬刺しのような生食が一般的な食べ方といえますが、馬肉に火を通して食べる方法もあります。古くから伝わるものとして、馬肉を鍋で食べる「さくら鍋」などが挙げられます。
一方で、馬肉を焼いて食べる方法はあまり聞かないかもしれませんが、適切に処理された馬肉であれば焼いても臭みも感じずにおいしく食べることが可能です。ステーキのようなかたまり肉でも、焼肉のような切り身の肉のどちらでもおいしく食べられます。
馬刺しの余りを焼く
馬肉を焼く場合、馬刺しとして食べていた余りを焼いて食べることも考えられます。結論からいえば、馬刺しの余りでも十分おいしく食べることが可能です。
馬刺し用の肉は、生食で食べることを想定しているため、鮮度をはじめとするさまざまな管理が徹底されており、安全性が高い特徴があります。魚でもよくいわれますが、刺身でも食べられるほど新鮮なものを焼いて食べるのは安心して食べられるほか味もよいので、加熱用の肉よりもメリットは大きいといえるでしょう。
また、馬肉の脂はさらりとしてしつこくないため、普通の焼肉よりも馬肉の焼肉の方が好みの人もいます。
焼くときのポイント
馬肉を焼くときの大きなポイントとして、焼き過ぎないことが挙げられます。理由は、馬肉は牛肉や豚肉に比べて脂身が少なく、火が入りすぎると硬くなりやすい特徴があるためです。
また、馬刺しの余りを焼く場合であれば、スライスした状態で焼くため、より火の通りがよく焼き過ぎる可能性が高まります。スライスの馬肉であれば表面を軽く焼き色をつける程度に、かたまりの馬肉であれば表面に焼き色をつけて中がレアの状態に仕上げると、香ばしさがありつつも肉が硬くなりません。
焼く場合は、馬の脂(馬刺しの部位でいう「たてがみ」)をフライパンなどに敷いておくとより香り高く仕上がるためおすすめです。
こちらの記事 では、馬刺しの味に焦点をあて、和牛との違いや栄養素を解説します。合わせてご覧ください。
まとめ
馬刺しの有名な産地に焦点を当てて、馬肉のルーツや食べ方、各産地の馬肉の特徴について紹介しました。国内では熊本、福島、長野が馬肉を食べるのに有名で、海外の産地ではカナダを中心にメキシコやアルゼンチンなどが挙げられました。
馬肉を解凍する場合は、氷水を使って解凍し、半解凍の馬肉を2mmの厚さにカットすることがポイントでした。また、焼いて食べる際は硬くならないように焼き過ぎないことが重要です。馬刺しを購入する際は、ぜひ紹介したポイントを意識してみてください。
当サイトでは、こだわりの馬刺しをはじめ、厳選した良質の馬肉を使用した馬刺しを取り揃えております。
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2024.04.10
たてがみの馬刺しは歯ごたえがあり、あっさりした味わいながら脂のうまみも感じられることが魅力のひとつ。たてがみの馬刺しは1頭の馬から取れる量が少なく、とても希少な部位のため専門店を中心に提供されています。
日ごろから馬肉を食べる機会が少ない方でも、その味わいの虜になってしまったことがあるのではないでしょうか。
本記事では、たてがみ馬刺しの特徴や美味しい食べ方を解説します。たてがみ馬刺しを自宅で堪能したい方は、ぜひ参考にしてくださいね。
たてがみ馬刺しの部位はどこ?
たてがみは馬の首筋に生えている毛のことで、その付近で取れる肉のことも「たてがみ」と呼んでいます。馬肉にしかない特徴的な部位であり、1頭の馬から5キロほどしか取れない希少部位でもあります。たてがみが生えている部分以外の首の肉は「ネック」と呼び、たてがみとネックは食感や味わいが異なる ことも特徴のひとつです。
たてがみは脂肪とゼラチン質で構成される真っ白な肉で、コラーゲンが豊富で美容にも良い といわれています。馬の脂は牛や豚などほかの肉の脂に比べて融点が低く、口のなかに入れると脂が溶け出してスッキリした甘みが広がるのが特徴の部位です。
プリっとした食感ながらも舌の上でとろける脂が美味しいたてがみ馬刺しは、赤身部位と一緒に食べるとより美味しく味わえます。真っ白なため食欲が掻き立てられるような見た目をしていないこととは裏腹に、ファンも多くたてがみ馬刺しを単品で注文する人も少なくありません。専門店では馬刺し盛り合わせや、赤身とのセットで提供されることもあります。
たてがみの別名は?
馬刺しとして味わえるたてがみは、別名「こうね」「こうね脂」とも呼ばれています。お店によってはカタカナで「コウネ」「コーネ」「タテガミ」と表記しているところもあるでしょう。
うなじの付け根や首の付け根あたりを指す「項根(こうね)」が由来という説や、牛のコウネ・コーネと味が似ていることが由来という説があり、ハッキリとした理由は分かっていません。
しかし、カタカナでコウネやコーネと表記されている肉は、馬肉ではなく牛肉の可能性があるため注意が必要 です。牛の前足の付け根あたりから取れる希少部位をコーネと呼ぶため、お店で注文する際は「たてがみ」もしくは「馬のたてがみ」など、馬の部位であることが分かる呼び方を使うのがおすすめです。
また、広島県では牛のコーネがよく食べられ、名物グルメとして人気を集めています。そのため、広島県付近でコーネといえば牛肉を指すように、地域によって呼び方が変わることもあるでしょう。
たてがみの呼び名
たてがみはさまざまな名前で呼ばれることがあり、馬肉と牛肉をあわせて次の5パターンがあります。
たてがみ・タテガミ(馬) こうね こうね脂 コウネ(牛) コーネ(牛)
こうね・こうね脂は肉の部位そのもののことを指す場合が多く、馬と牛のどちらにも使用されます。
しかし、カタカナでコウネ・コーネと表記されている場合は、牛の前足の付け根あたりの部位である可能性が高まります。牛のコウネ・コーネをたてがみと表記することはないため、念のためたてがみであるか確認すると安心です。
また、たてがみが生えている部分以外の首の肉は、ネックと呼びます。同じ首の部分という共通点はありますが、違う部位なので注意しましょう。
たてがみの味
馬肉のたてがみは、刺身で味わうのがもっともポピュラーで美味しい食べ方です 。馬刺しの本場である熊本県でも、たてがみを馬刺し以外で食べることはほとんどありません。
真っ白な見た目から一見すると脂身と勘違いすることもありますが、プリっとした食感で噛むほどに口のなかで甘みが広がります。脂っぽさを感じず後味がスッキリしているため、癖のある肉が苦手な方でも食べやすいでしょう。
脂にはコラーゲンが豊富に含まれ、女性から人気の部位でもあります。にんにくやショウガなどの薬味と一緒に、しょう油であっさり食べるとダイエット中でも美味しく食べられますよ。
なかでも、九州産の甘い馬刺し専用しょう油は、たてがみのうま味がよりいっそう引き立てられます。インターネットではほかの部位や、しょう油とセットになっている商品も販売されているので、好みにあわせて注文するのもおすすめです。
たてがみ馬刺しの食べ方
せっかくたてがみ馬刺しを食べるのではれば、もっともたてがみの特徴を感じられる食べ方でじっくり味わいたいもの。しかし、あまりメジャーな部位ではないことから、食べ方が分からない方も多いでしょう。
ここでは、たてがみ馬刺しの美味しい食べ方をご紹介します。
刺身が定番
たてがみは馬刺しで食べるのが定番の味わい方です。たてがみの特徴でもある、プリっとした食感とこりこりした歯ごたえを楽しむためには、刺身が適しています。薄くスライスされたたてがみは、女性や子どもでも食べやすく、より美味しく味わえます。
また、赤身の馬刺しと同じように馬刺し専用のしょう油で食べると、たてがみのうま味が引き立てられるのでおすすめです。好みにあわせてにんにくやショウガなどの薬味を準備すると、さまざまな味わいを楽しめます。
赤身と一緒に食べるのもおすすめ
たてがみは脂肪とゼラチン質でできている部位のため、脂身の少ない赤身と一緒に食べるのもおすすめです。たてがみと赤身の組み合わせは、霜ふりの馬刺しよりも美味しいと感じる方もいるほど、美味しい組み合わせといわれています。
専門店でたてがみの馬刺しを購入する際は、赤身とセットで注文するのもおすすめです。専門店で盛り合わせのなかに、赤身とたてがみが一緒に出てくることもあるので、ぜひ一緒に口へ運んでみてください。
また、たてがみと赤身の馬刺しを並べると彩りもよくなるため、食卓も華やかになります。たてがみと赤身を交互に並べて盛り付けると、色味のないたてがみもグッと美味しそうな印象に変わります。
馬刺しが生で食べられる理由
馬肉は馬刺しで食べることが多いですが、加熱していない肉は食中毒や寄生虫が心配な方もいるでしょう。しかし、馬肉は牛や豚と異なり体温が高いため、雑菌が繁殖しにくい という特性を持っています。
牛や豚などの草食動物は、エサを咀嚼したあとに一度胃へ送り、再び口に戻して咀嚼する「反芻(はんすう)」という過程を繰り返して食べ物を摂取します。馬はこの反芻をしないため体温が高く、菌を保持しにくい体質であることから、生肉でも食中毒や寄生虫の心配が少ないのです。
また、馬刺しなどに使われる生食用馬刺しには、国が定めた「生食用食肉の衛生基準」に従った厳しい管理のなか、加工・出荷されています。流通している生食用の馬肉は、条件を満たした冷凍処理が施されたものだけと決められているため、寄生虫の繁殖も防がれています。
このように馬肉は、馬の特性を活かしながら生産者の努力によって安全性が確保されています。販売元によっては個体識別番号を管理し、独自の厳しい条件をクリアした肉を加工・販売しているところもあるので、心配な方は購入する際の指標にするのもおすすめです。
次にこちらの記事では、ユッケが生で食べられる理由や安全性、馬肉が安全な理由や美味しい食べ方についても解説します。馬肉を楽しみたいと思っている方は、ぜひご覧ください。
まとめ
たてがみ馬刺しのような生食の肉は、家庭では味わう機会が少ないかもしれません。しかし、馬肉であれば生のまま提供しているところも多く、肉本来の味わいを楽しめるでしょう。
たてがみの馬刺しは脂身のような見た目から、はじめて見る方は少し驚いてしまうかもしれませんが、その味わいから一度食べると虜になる方が続出する部位です。馬肉ならではの部位のため、外食だけでなく特別な日の食卓にも並べてみてくださいね。
肉の大栄では、ブランドにこだわらず味わいを見極めて選び抜いた馬肉を提供しています。なかでも、店頭に並ぶ特選馬刺しは、職人が選び抜いた厳しい基準をクリアしたものだけをお届けしています。いつもの食卓からお祝いの場にぴったり合うようカットしているので、たてがみの馬刺しならぜひ肉の大栄をご利用ください。
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2024.03.12
馬刺しは、部位によってさまざまな味わいを楽しめますが、人気部位のひとつが霜降りの馬刺しです。口に入れれば、とろりとした脂の甘みと肉本来の旨味を堪能でき、魚の刺身は苦手でも食べられるという方も少なくありません。
この記事では、馬肉の歴史や馬の品種による肉質の違いまで詳しく解説しています。記事の後半では、馬肉のおいしい食べ方についても触れているので、馬刺しをはじめご家庭で馬肉料理をおいしく食べたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
馬肉・馬刺しの歴史について
馬は、主に人が移動する際や農耕機を動かす際に使用されていた動物です。馬肉を食べる文化は古くから根付いており、およそ2,000年以上前 から馬肉を食べられていたとされています。
庶民の口に入るようになったのは江戸時代ごろからで、食料としてはもちろん、滋養強壮によい薬膳料理として認知されていました。また、民間療法では馬肉を湿布のように扱われることもあり、使用すれば火傷の患部の解熱作用があります。
馬刺しの発祥は諸説ありますが、およそ400年前に肥後藩初代藩主の加藤清正が朝鮮出兵していたときとされています。食料難に陥った際に仕方なく軍馬を食べたもののあまりのおいしさに驚き、帰国後に馬肉や馬刺しを好んで食べたそうです。
熊本と馬肉の関係
熊本は馬刺し発祥の地といわれており、当時の肥後藩の初代藩主である加藤清正が好んで馬肉や馬刺しを食べていたことが由来とされています。熊本の馬刺しの特徴は、しっかりと馬肉に入った脂肪分 (サシ)です。
熊本の馬刺しで使用される馬肉は800kg〜1tにもなる『重種馬 』と呼ばれる馬からとれるもので、口に入れたらとろけるような脂の甘みと旨味 を味わえるのが特徴です。食べ方は、薄切りの馬肉に薄切りの玉ねぎやおろししょうが、おろしもしくはスライスしたにんにくなどの薬味と一緒に甘口醤油で食べます。
福島と馬肉の関係
福島県の会津地方は、日本国内でも有数の馬肉料理がさかんに食べられている地域です。なかでもとくに馬刺しが有名で、熊本が霜降りの馬刺しなのに対し、福島は赤身の馬刺しという特徴があります。
福島の馬刺しで使用される馬肉は、サラブレッドやアラブ種など400〜600kgほどの『軽種馬 』と呼ばれる馬からとれるものです。脂が少なくさっぱり としていますが、食感はやわらかくしっとり としているのが特徴です。
会津の馬刺しは、からし味噌を醤油に溶いて食べる方法が一般的で、にんにくと唐辛子が効いたピリッとした味わいが楽しめます。
その他の地域と馬肉の関係
熊本や福島以外でも馬肉を食べる地域はいくつかあります。青森県は、馬肉の生産量が熊本や福島に次いで多く、主に青森県南部を中心に馬の産地として発展してきた歴史があります。
山梨県では富士吉田市の名物である吉田うどんがあり、甘辛く煮た馬肉の薄切りがトッピングされているのが特徴です。山梨県のお隣の長野県でも馬肉文化が根づいていて、南信州の伊那市や飯田市の地域では、食肉といえば馬肉というくらい昔から日常的に食べられていました。
また、伊那の方では『おたぐり』という馬のモツの煮込み料理が郷土料理として親しまれており、クセがありますがお酒のおつまみに最適の味わいです。現在では、日本各地でも馬肉が食べられることが多く、スーパーによっては馬肉を取り扱っている場合もあるため、気軽に馬肉料理を楽しめます。
馬肉の霜降りの特徴
馬肉にはさまざまな部位がありますが、おおまかに分けると脂が少ない赤身 の部位と脂が多い霜降り の部位の2種類です。それぞれに肉質や味わいのよさが異なるため、人により好みも分かれます。ここでは、馬肉の霜降り肉に焦点をあてて特徴を紹介します。
馬刺しの赤身と霜降りの違い
馬刺しで人気の部位の赤身と霜降りは、それぞれで違いがあります。赤身は、脂肪がほとんどない部位で、歯ごたえがよく肉の旨味を感じやすいことが特徴です。一方で霜降りは、肉に脂のサシが入っているためやわらかく脂の甘さを堪能できる特徴があります。
どちらの部位も調理法を選ばずおいしく食べられますが、あえていえば鍋のような調理法であれば、やわらかく食べやすい霜降り肉の方が適しているでしょう。
味わい
馬肉の霜降りの味わいの特徴は、なんといっても脂の甘みと旨味を楽しめるところです。また、しっかりとサシが入っているのにもかかわらず、牛肉の霜降りよりもしつこく感じにくい特徴があります。
その理由は、牛肉よりも脂の融点が低いことです。融点が低いほど口の中に入れた瞬間に脂が溶けるため、しつこさを感じにくく食べ進められます。
におい
霜降り肉をはじめ、新鮮な馬肉であれば気になるにおいは感じられません。一方で、馬肉の鮮度が落ちるほどにおいが出やすく、ひどいものだとアンモニア臭を感じることもあります。また、霜降り肉であれば、脂が酸化した酸っぱいにおいも感じられます。
基本的にはくさみがない肉のため、人によっては魚の刺身は食べられなくても、馬刺しであれば食べられるという方もいるほど、においのクセがありません。
見た目
赤身の馬肉は名前のとおり赤い色をしていますが、霜降りはサシが入っておりピンクがかった色が特徴です。赤身の肉は牛肉に比べてやや赤さを強く感じられますが、霜降りに関してはほとんど牛肉の霜降りと変わらず、さほど違いはありません。
産地と品種による肉質の違いは?
日本各地に馬肉の産地があり、生産量No.1の熊本を筆頭に福島や青森、長野などが挙げられます。熊本の馬肉のように国産種もありますが、最近では馬肉の需要が全国的に高まってきた影響で、海外から仔馬を輸入したり海外で食肉加工された馬肉を輸入したりするケースもあります。
そのため馬肉は、産地や品種によって味わいや肉質が大きく異なります。ここでは、純粋な熊本産の馬刺しについて、品種と育て方で霜降り具合が変わること、馬脂肪注入の冷凍馬刺しについてそれぞれ紹介していきます。
純粋な熊本産の馬刺しとは
現在日本では、どこでも気軽に馬刺しを食べられる環境になりましたが、完全国産の馬肉を使用した馬刺しは一部でしか食べることができません。なかでも熊本産の馬肉は純粋な馬肉といわれており、ブランド価値が高い馬刺しとして有名です。
そもそも純粋な馬肉とは、日本で産まれた仔馬を日本で一から育てて食肉加工を行った馬肉 を指します。熊本県産の馬刺しであれば、熊本県で産まれた仔馬を1年半から3年ほどかけて生育・出荷をして馬刺し用に食肉加工されたものを『熊本県産馬刺し』と名乗れます。
一方で『熊本馬刺し』と表記されている物は、海外や他県で産まれた仔馬を一定時期だけ熊本県で生育・出荷をして食肉加工されたものです。
また、生育期間がもっとも長い場所を製品に記載する必要があるので、たとえ熊本県で加工されていても、長野県での生育期間が長かった場合は『長野県産』や『国産』と表記しなければなりません。
馬の品種が同じで良質な飼料とよい環境で生育すれば、味を損なうことはありませんが、国産の馬刺しや熊本県産の馬刺しを求める方はこの基準を覚えておくことをおすすめします。
品種と育て方で霜降り具合が変わる
現在日本で食べられる馬肉の原産の多くは、国産、カナダ産、南米産です。国産の馬肉はやわらかく口当たりのよい ことや馬肉本来の旨味が強いことが特徴 で、カナダ産の馬肉は、国産よりも脂乗りが多く、ねっとりした口当たりと味わいが特徴です。
一方南米産は、国ごとに細かく異なりますが、おおまかにいえばさっぱりとした味わいで比較的安価に入手しやすいことが特徴です。ここまで大きく馬肉の特徴が異なりましたが、産地の違いだけではなく、馬の品種と飼料の違いも大きく関係しています。
食用馬の種類はおおまかに分けると『軽種馬 』と『重種馬 』の2種類です。軽種馬はサラブレッドやアラブ種などで体重は400~600kgほどに成長し、日本では福島県が、海外ではアルゼンチンなどの南米が産地として挙げられます。
一方で重種馬はブルトンやベルジャン、ペルシュロンなどで体重は800kgから1tを超える大型馬を指し、日本では熊本県が、海外ではカナダなどが産地として挙げられます。霜降りの馬肉にするには、牧草などの草類以外に大麦やトウモロコシ、ふすまなどの穀類やえごまなどを配合して作られた飼料を与える必要があります。
馬脂肪注入冷凍馬刺しについて
霜降りの馬肉は、馬の品種と飼料により肉質が異なると先述しましたが、そもそも馬肉の霜降りは馬肉の部位の中でも希少部位なので、決して多くはとれません。そのため、赤身やほかの部位に比べて高額になりがちです。
そこで、もっと手軽に霜降りの馬肉の味わいを楽しめるように『馬脂肪注入冷凍馬刺し』が登場しました。馬脂肪注入冷凍馬刺しとは、熱を加えて液状化させた馬の脂を塊の赤身の馬肉に注入し、冷凍して作られた人工的な霜降りの馬肉です。
スライスした見た目では霜降りの馬肉と遜色なく、きれいなサシが入っています。食感や味わいは天然の霜降りの馬刺しに近く、とろりとした食感と脂の甘みを感じられます。
ただし、販売をする際や飲食店で提供する際は、必ず『馬脂肪注入馬刺し』の表記を行わなければなりません。そのため、実際に霜降り馬刺しを購入または注文する場合は、天然の霜降りか馬脂肪注入馬刺しかをきちんと確認をしておくことを念頭に置いておくとよいでしょう。
馬刺しの解凍方法
馬肉を購入してご家庭で馬刺しを用意する際は、馬肉を解凍する必要があります。一般的に販売されている馬肉は冷凍品が主流のため、食べる前に必ず解凍を行います。実際に解凍を行う場合、主な方法は以下のとおりです。
ここでは馬刺しの解凍方法を解説します。
食べる直前までは冷凍保存
馬肉を食べる際は、食べる直前までは冷凍しておくことが重要です。まず前提として、生食用の馬肉は国産や海外産にかかわらず、法律により冷凍することが義務づけられています。
食肉加工後、48時間以上 かけて冷凍させることで中心まで凍結し、安全性を保って流通できるようになります。馬肉の製品はだいたいが小分けにされており、外気などの気温差の影響を受けやすいため、なるべく温度変化の少ない冷凍庫で保管しておくことが大切です。
また、食べる直前に解凍を行うことで馬肉から出るドリップが最小限に抑えられ、風味や味わいを損ねにくくなります。
氷温解凍がおいしさの秘訣
馬肉のおいしさを保つのであれば、氷温をキープして行うことが重要です。理由は、解凍の際に温度差が生じると馬肉の色味や味わい、食感を損ないやすくなるためです。
肉を解凍する際に赤い汁が出ることがありますが、これはドリップと呼ばれる肉汁で、出すぎると肉本来の旨味や風味が薄くなってしまいます。いかにこのドリップを出さずに解凍できるかで馬肉の質が大きく変わるため、おいしい馬肉を食べたい場合は、氷温解凍 を意識して解凍を行ってみてください。
氷水解凍
解凍方法のひとつめは『氷水解凍』です。氷水解凍とは、0度に近い温度の水にパッキングされた馬肉を入れてゆっくりと解凍する方法を指します。解凍まで少し時間がかかりますが、温度差の影響をもっとも受けにくいため、馬肉の色味や肉の旨味、食感を保ちつつ解凍ができます。
肉の大きさや室温にもよりますが、馬刺しとして食べる際はおよそ60分を目安 に、まだ肉の硬い半解凍状態になるまで解凍を行ってみてください。
流水解凍
解凍方法のふたつめは『流水解凍』です。流水解凍は、名前のとおり水道などから出る流水を使用して行う解凍方法を指します。ボウルの中にパッキングされた馬肉を入れ、流水を当てるだけなので簡単に解凍できます。
また、流水解凍は5~10分ほどで素早く解凍できるため、すぐに馬肉を食べたいときなどに重宝する方法です。ただし、肉全体を解凍してしまいやすく、氷水解凍に比べてわずかに味が落ちるため注意が必要です。
半解凍でスライス
解凍した馬肉を馬刺しにする場合、解凍する際は半解凍にしておくのをおすすめします。理由は、好みの薄さに切り分けやすく、作業を行いやすいからです。生肉の状態で包丁を入れると肉自体が動くため切りにくく、思っているよりも分厚く仕上がりやすくなります。
半解凍であれば馬肉は動かず、なおかつ力を入れれば包丁はすんなりと入るため、薄さの調整がしやすく切り口がきれいに仕上がります。馬肉を切るコツは、肉の繊維に対して垂直に包丁を入れることです。肉の繊維をうまく断ち切ると口当たりがよくなり、馬刺しの旨味や甘みをより感じやすくなります。
馬刺し以外の馬肉のおいしい食べ方は?
馬肉といえば、食べ方として馬刺しがよく知られていますが、馬刺し以外の調理法でもおいしく食べられます。馬刺し以外のおいしい食べ方は、主に以下の5つの調理法です。
馬肉のカルパッチョ 馬肉のタタキ 馬肉のユッケ 馬肉のステーキ サクラ鍋
それぞれ順番に解説していきます。
馬肉のカルパッチョ
馬肉のカルパッチョは、馬刺しと同じく生食の調理法です。カルパッチョとは、イタリア料理の一種で、薄切りにした生の牛肉や鮮魚をにんにくやオリーブオイルで味付けした料理です。
ご家庭で作る場合は、薄切りの馬肉に塩、こしょう、オリーブオイルで和えて醤油やポン酢、バルサミコ酢などをかければ簡単に作ることができます。好みの野菜と食べれば、さっぱりとした味わいと馬肉本来の旨味を感じられるため、馬刺し以外で生食を楽しみたい方におすすめです。
馬肉のタタキ
馬肉のタタキは、生の馬肉のよさと焼いた馬肉のよさの両方を楽しめる料理です。タタキといえば高知県の名物であるカツオのタタキが有名ですが、馬肉で作ってもとてもおいしく仕上がります。
調理する際は、油を敷いたフライパンでブロックの馬肉を全面に軽く焼き色がつくまで焼き、粗熱が取れたら食べやすい大きさに切り分けます。
醤油やポン酢などのタレとしょうが、にんにくなどの薬味を添えたら完成です。馬刺しによく使われる甘口醤油などでもおいしく食べられるため、馬刺し好きな方にも好まれる調理法です。
馬肉のユッケ
馬肉のユッケは、生の馬肉の旨味と濃厚で甘辛いタレがマッチした料理です。一般的にユッケは生の牛肉を使用することが多いですが、馬肉で作ったユッケは脂がくどく感じにくく、おつまみに最適な味わいになります。
ご家庭で作る際は、細切りにした生の馬肉に醤油、砂糖、コチュジャン、ごま油で味付けしたタレと和えてお好みで刻みネギや卵黄を添えたら完成です。霜降りの馬肉で作れば、より脂の甘みを堪能できる逸品になります。
馬肉のステーキ
牛肉とも異なる味わいの馬肉のステーキは、生で食べるよりも肉の味が濃く、肉の香ばしさも楽しめる料理です。部位により味はさまざまですが、赤身の馬肉であればさっぱりとしつつもダイレクトな肉の味わいを感じられ、霜降りの馬肉であればとろりとした脂の甘さと旨味を感じられます。
調理の際のポイントは、馬肉を焼き過ぎないことです。馬肉は生でも食べられるため、通常のステーキよりも焼き時間は控えめで構いません。また、火を通し過ぎると馬肉がパサつくので、レア気味に焼くことをおすすめします。
サクラ鍋
サクラ鍋は、馬肉を使って作られた鍋料理で、馬肉の色が赤身を帯びた桜色だったことが料理名の由来とされています。味噌味や醤油味など地域により味つけはさまざまです。具材は、馬の脂で炒めた馬肉とごぼうに、にんじんやきのこ、長ネギなどを入れて作ります。
調味料のベースは酒、みりん、砂糖に醤油または味噌を加えて作り、少し甘みを感じるくらいに仕上げると馬肉や野菜と味がまとまりやすくなります。霜降りの馬肉で作れば、やわらかい食感で脂の旨味を十分に感じられるサクラ鍋に仕上がるでしょう。
馬刺しの霜降り肉のように馬刺しにはいろいろな部位があります。こちらの記事 では、馬刺しの部位による値段の違いや特徴を解説しますので、合わせてご覧ください。
まとめ
馬刺しの霜降り肉に焦点を当て、馬肉の歴史や馬の品種による肉質の違い、馬肉のおいしい食べ方について解説しました。霜降りの馬肉は、重種馬と呼ばれる種類の馬からとれ、国内では熊本県、海外ではカナダが主な生産地です。
馬肉を解凍する場合は、氷水解凍を行うことでおいしさや食感を損ねずに解凍ができます。ご家庭で霜降りの馬肉を食べる際は、ぜひこの記事のポイントを意識してみてください。
肉の大栄では、霜降りの馬刺しをはじめ、厳選した良質の馬肉を使用した馬刺しを取り揃えております。また、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットもご好評いただいております。ご自身用にはもちろん、大切な方へのギフトにおいしい馬刺しはいかがでしょうか。
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2024.03.05
生肉を使った料理であるユッケは、焼肉などの飲食店で提供している人気のあるメニューです。たくさんの人に親しまれていますが、加熱していないお肉なのになぜ安全に食べられるのか知らない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、生肉を食べられる理由や馬肉の安全性について詳しく解説していきます。食中毒にならないよう、ご家庭でできる予防法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
ユッケとは?
細く切った生のお肉を盛り付けた料理で、韓国の代表的な生肉料理のひとつです。タレとネギなどの薬味をかけて、中央に乗せた卵黄を一緒に混ぜて食べます。新鮮な生のお肉は風味豊かでやわらかく、とろけるような口当たりが非常に人気の料理です。
おもな材料
基本的な材料は、馬や牛の赤身肉 を使用します。赤身肉の主な部位はモモ肉で、そのやわらかさが特徴的で、噛めば噛むほど旨味が溢れます。一方で、サシがたくさん入っている霜降りなどは、生食には向いていません。
また、マグロなどの魚を使ったり加熱調理した鶏肉を使ったりするユッケ風の料理もありその幅は広いです。そのほかの変わりダネとしては、コンビーフなどで作るアレンジバージョンも存在します。
生肉以外の材料としては、醤油などのタレと、梨やきゅうりを千切りしたもの、薬味などをトッピングします。それから、卵黄も欠かせない材料のひとつです。お肉に絡む卵黄の濃厚さは、おいしさをさらに引き立てているといえるでしょう。
なぜ生肉を食べられるのか
一般的に生でお肉を食べることは食中毒の危険性があるため、タブーとされています。しかしなぜ、ユッケは食べても大丈夫なのでしょうか。
もともと、構成労働省が定めた生食用食肉の規格基準を満たしたお肉 でなければ、生で食べることはできません。きちんと基準を満たしており安心して食べられる生肉は、ユッケに使われている一部の牛肉と馬肉のみとなっているのです。
一方で、鶏や豚などの肉を生で食べてしまうと食中毒になる危険性が非常に高まります。食中毒はさまざまな細菌や寄生虫が原因となっており、よく知られているものにカンピロバクターやサルモネラなどがあります。
このような細菌や寄生虫は、普段牛や豚などの腸内にいて解体する際に肉の表面や人の手に付着してしまうことがあるのです。そして、そのまま処理されずに口に入ってしまい食中毒を引き起こします。
生肉自体を食べてはいけないわけではなく、表面を正しく滅菌すれば生で食べてもよいということがいえるでしょう。細菌などは熱に弱く、火を通して調理すれば死滅しますが、ユッケは生肉が材料です。
そのため、表面を部分的に切り落として滅菌して、生食ができるように加工しています。ただし、先述したように規格基準が定められているため、処理していれば安全なわけではありません。規格基準を満たしていないお肉を食べる際は、中までしっかりと火を通すように注意してください。
生肉でも馬肉の安全性は高い
一般的に、お肉を生で食べることで、さまざまな細菌が体内に入り食中毒を起こす可能性が高まるといわれています。細菌自体は動物の内臓にありますが、処理をする段階で食べる部位に菌が付着し二次感染を引き起こしてしまうからです。
ところが、生肉の中でもとくに馬肉の安全性は高い とされています。その理由を詳しく解説していきます。
馬肉が生で食べられる理由は?
馬肉は、牛肉や豚肉とは異なり生で食べられるお肉です。その理由は、体温が40度ほどと高く、熱に弱い菌が繁殖しにくい性質を持っているからです。また、牛や豚などと比べると、もともと保菌の可能性が非常に低いため、生で食べても安全性が高いとされています。
食中毒のリスクが低い
馬肉は、O-157などの大腸菌やカンピロバクターによる細菌性食中毒のリスクが低い特徴があります。牛や豚などの家畜と比べても平熱が高いため、馬の体内で細菌が生きていられないためです。
一方で、牛や豚、鶏などには食中毒の原因となる細菌が、内臓で生息している可能性があり、処理の際に肉に付着して食中毒にかかることがあります。馬肉が食中毒のリスクが低いのは、菌の保有率が低いことが大きな理由といえるでしょう。
高い衛生基準をクリアしている
生の馬肉は食中毒のリスクが低いですが、衛生基準が高くなければ安心して食べることはできません。生ものは、調理器具など肉以外のものから細菌がついて人間に感染することもあるでしょう。また、時間が経てば安全性が低くなる点も心配になる要因です。
二次感染で食中毒が起きないために、厚生労働省が定めた規則として「生食用食肉の衛生基準 」があります。食肉を加工する処理工場や飲食店などでは、万全の体制で衛生管理を徹底しているため、安全性が守られているのです。
生食肉としての基準があり、馬肉では、大腸菌やサルモネラなどの菌が発見されていないことが前提です。基準は非常に厳しく、きちんとクリアしたお肉に関しては、専用の調理器具を使って肉の表面を削いでいきます。
この作業はトリミングと呼ばれ、削いでいる最中にも菌の付着や繁殖がないように注意しなければなりません。そのため、お肉の温度が10度を超えないようにし、調理器具の使うたびに消毒するのが義務となっています。もちろん、手指消毒もしっかりと行われているので、衛生基準は非常に高いといえるでしょう。
馬肉の食中毒の予防法
安全性の高い馬肉ですが、食中毒にならないわけではありません。まず、予防するためには適切な処理をしている業者を選ぶことが重要です。そのほかにも予防法は2つあります。
開封後できるだけ早く食べる
馬肉を開封したら、できる限り早く食べるようにしましょう。生肉のため、常温や気温の高い場所にずっと置いておくとすぐにお肉が痛んできてしまいます。
周りの環境によっては菌が付着してしまい、食中毒の原因になる可能性も少なくありません。冷凍の馬肉は正しい方法で解凍したら、可能な限りその日中に食べるようにしてください 。
解凍したものの、すべて食べきれなかったという場合もあるでしょう。そのような場合は、残った馬肉は早めに加熱してほかの料理に使用するなどで対応してみてください。1人前ずつの小分けタイプを選ぶようにするなど、商品を購入する際にも気をつけてみるといつでもおいしく食べられます。
腐った場合は焼いても食べられない
食材に付着した菌は、熱を加えても死滅はしません。菌にも種類があり、冷凍に耐性のあるものや加熱に耐性のあるものなどさまざまです。
そのため、菌が付着して増え腐ったお肉になれば焼いても食べないようにしてください。いくら加熱していても、腐食したものを食べると食中毒や体調不良の原因となってしまいます。腐らせてしまわないように、新鮮で安全に食べられる期間に食べるようにしましょう。
こちらの記事 では、食用馬の産地や馬刺しの種類について解説しますので、ぜひご覧ください。
まとめ
人気の高いユッケは、お肉本来の美味しさを味わえる料理のひとつです。ただし、生のお肉を食べるのが心配に感じる人も少なくありません。
日本では、生肉を安全に安心して食べられるようにしっかりとした基準があります。厳しい基準をクリアしているお店でなければ、生肉の提供はできなくなっています。
安心して生肉を食べるためにはお店選びが非常に重要です。
肉の大栄では、生産ラインの衛生管理を徹底し、さばく技術をしっかりと持った職人によって、安心安全な馬肉をご用意しています。鮮度を保つためにその日のうちに真空パックして全国各地へお届けしていますのでぜひ一度、ご賞味ください。
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2024.02.27
普段、日常的に食べている肉に、鶏肉や豚肉、牛肉などがありますが、一方で馬肉は食べたことがないという方も少なくありません。本記事では、馬刺しの味と魅力や和牛との違い、馬肉の栄養素などについて紹介します。
普段から食べ慣れている豚肉や牛肉と比べて、より優れているポイントもいくつかあるため「まだ馬刺しを食べたことがない」「おいしい馬刺しを食べてみたい」と考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
馬刺しの味と魅力
馬刺しは生で食べられる肉料理ですが、魚のお刺身とも異なる味と魅力があります。ここでは馬刺しの味と魅力について紹介していきます。
馬刺しには豊富な栄養素が多い
馬刺しには、あらゆる栄養素が豊富に含まれています。一般的な肉類は加熱して食べられることがほとんどですが、馬肉は生で食べられる特徴 があります。そのため、ビタミンやミネラルなどを破壊せずに無駄なく摂取することが可能 です。
また、馬刺しに含まれるビタミンAやビタミンB1は、皮膚を健康に保ったり、身体の抵抗力を上げたり、糖質の代謝を高めたりする効果があります。一般的な成人に不足しがちな鉄分も豊富に含まれており、日々の疲れがなかなか取れない方にもおすすめです。
とろけるような触感と強い甘み
馬刺しは、とろけるような触感と強い甘みを感じられる特徴があります。とろけるような触感の理由には、脂の融点が関係しています。豚肉や牛肉に比べて脂の融点が低い ため、口内で脂がじんわりと溶けだし、とろけるような触感を演出するのです。
また、馬刺し特有の肉の強い甘みは、グリコーゲンが関係しています。グリコーゲンとは、肉の甘みを感じる成分で、体内の筋肉や肝臓に蓄えられるエネルギー源として活用される物質です。馬肉に含まれるグリコーゲンは、豚肉の約5倍 含まれているため、強い甘みを感じられます。
馬刺しが生で食べられる理由
馬刺しが生で食べられる理由として、馬の体温が挙げられます。馬の体温は豚や牛よりも高く、40度以上 におよぶこともあります。体温が高いため、体内で雑菌が繁殖しにくく 、食肉加工の際に肉自体に菌が付着しにくい性質 があるのです。
また馬刺し用の肉は、食肉加工の際のルールとして、マイナス20度で48時間以上の冷凍処理 を行うことが義務付けられています。徹底した衛生管理を行っているため、食中毒になるリスクが低く、安心して生食ができます。
馬刺しのトロの味わいについて
馬刺しの部位には、赤身やたてがみをはじめとするさまざまな種類があります。そのなかでも、トロと呼ばれる部位は肉と脂のバランスがよく、好んで食べる方も少なくありません。ここでは、馬刺しのトロの味わいについて紹介していきます。
馬刺しにおけるトロとは
トロといえば、中トロや大トロのようなマグロの脂の乗った部分を思い浮かべる方が多いですが、馬刺しのトロはマグロとは異なる特徴があります。マグロのトロは主に腹身の一部を指し、大トロはマグロ全体の5% ほどしか取れません。
一方で、馬刺しにも中トロや大トロと呼ばれる部位がありますが、中トロは程よくサシの入った『クラシタ』や『前バラ』を使用することが多く、よりサシの入っている『三角バラ』や『バラオビ』を大トロとして取ることが多くあります。
馬肉の大トロも、マグロのトロと同様に希少な部位であり、1トンの馬から約20kg~30kgほどの約2~3% しか取れません。そのため、赤身などの部位の2~3倍の値段で販売されることが多く、希少性の高い馬肉として流通しています。
馬刺しのトロの味
馬刺しの赤身は、馬肉本来の肉の甘みや弾力を楽しめる部位に対し、馬刺しのトロはほかの部位と比べて、馬肉の脂の旨さととろけるような触感を存分に感じられる部位として親しまれています。一般的な馬刺しのトロは、腹身の部分や肩の部分など、さまざまな部位から取られることが多くあります。
腹身の部分はとくにサシが入りやすいため、脂の旨味をもっとも感じられる部位です。その一方で肩の部分は、腹身の部分よりもサシは少ないものの、赤身と脂のバランスがよく、ほどよい弾力を感じられるのが特徴です。
また、馬肉の脂は融点が低いため、旨味はありつつもさっぱりとしており、食べ終わりがしつこく感じない特徴もあります。マグロのトロがくどく感じる方は、馬刺しのトロであればきっと問題なく食べられることでしょう。
馬肉の大トロと中トロの違い
大トロとして流通されることの多い『バラオビ 』は、馬の下腹部にある部位で、バラの中でもさらに脂の乗りがよいのが特徴です。希少な部位のため、馬肉を販売しているお店でも置いていない場合もあります。
『三角バラ 』も大トロとして流通される部位のひとつで、馬の腹部から下腹部にかけて取れる希少部位です。細かなサシがきれいに入っており、脂の旨味とやわらかな触感を楽しめます。
『クラシタ 』は牛肉でいう肩ロースで、馬肉では中トロとして扱われることがある部位です。赤身と脂のバランスがよく、やわらかくも歯ごたえを感じられる触感が特徴です。
『前バラ 』は名前のとおり腹身の前の部分に位置する部位で、主に中トロとして分類されます。大トロよりも手頃な値段ですが、赤身と脂の旨味が十分に感じられるため、馬刺しの中でも比較的人気の高い部位です。
馬肉の大トロと中トロの主な違いとして、大トロは脂が十分に入っていてやわらかい触感なのに対し、中トロは赤身と脂のバランスがよく程よい弾力を楽しめる特徴があります。
和牛トロとの味の違い
馬肉にもトロがあると紹介しましたが、和牛にもトロと呼ばれる部位が存在します。馬肉のトロは脂が甘く、脂の融点が低いため、口に入れるととろけるような触感 を感じられるのが特徴です。一方で和牛のトロは、馬肉以上に濃厚な脂の旨味を感じられ、和牛特有の芳醇な風味を楽しめます。
馬肉のトロは和牛ほどの濃厚さはありませんが、脂の旨味としつこさの感じないさっぱりとした味わいから、老若男女問わず食べやすい部位といえます。和牛のトロも脂の甘さや旨味が十二分に感じられ、脂の風味も楽しめますが、食べ進めていく中で多少しつこく感じる点は否めません。
そのため、食べ飽きずに長く肉の旨味を楽しみたい方は馬肉のトロを少量で十分に楽しみたい方は、和牛のトロをおすすめします。
和牛トロに使われる部位
和牛のトロとして使用される部位は、主に『サンカク』と『ミスジ』です。どちらも焼肉の部位でメニューに載っている場合が多いですが、サンカクは肩バラの肋骨周りの肉で、サシがきれいに入っている特徴があります。
濃厚な脂の風味を味わうことができ、焼肉のメニューでは上カルビや特上カルビとして出しているところもあります。また、肩甲骨の裏部分にあるミスジという部位は、固くなりやすい肩周辺の肉にもかかわらずやわらかくサシが多いのが特徴です。
サンカクとミスジは、牛1頭あたり約2~3kgしか取れない希少部位 のため、赤身の牛肉と比べて倍以上の値段になる場合があります。
馬刺しの解凍とスライス幅
ネットなどで馬刺しを購入して食べる場合、肉が凍っている場合が多く、食べる前に肉の解凍とスライスを行う必要があります。間違った方法で解凍やスライスを行うと、馬刺しの味や質が落ちてしまうため、処理には注意が必要です。ここでは馬刺しの解凍やスライス幅などについて紹介します。
馬刺しの解凍方法
主に馬刺しは、100~200g程度の塊肉として真空パックに入っていることが多く、解凍をする際はパックから開けずにそのまま解凍する場合がほとんどです。主な解凍方法として、流水解凍が挙げられます。
手順は簡単で、ボウルに真空パックの馬肉を入れ、水道から水を細く流してボウルに溜めていくだけです。馬肉に水が当たるようにするとより解凍しやすくなります。馬肉の大きさや部位によって解凍時間は異なりますが、3~5分ほど浸けて様子を見つつ肉の内部に少し芯が残っている程度まで解凍するとよいでしょう。
半解凍くらいにしておくとスライスがしやすい ためおすすめです。また、解凍をする際に電子レンジで行ってしまうと、馬肉の旨味や脂がドリップとして溶けだしてしまうため、行わないように気をつけましょう。
馬刺しのスライス幅
馬肉の解凍が無事できたら、スライスをしていきます。解凍した馬肉を真空パックから取り出し、まな板の上に置きます。もし水分がついていたら一度キッチンペーパーなどで拭き取ってください。
馬肉をスライスする際は、肉の繊維に対して垂直になるように 包丁を入れていきます。肉の繊維に対して平行にスライスをしてしまうと、触感が固くなり、なかなか噛み切れない馬刺しになってしまいます。
また、馬肉の適切なスライス幅は部位によって異なり、おおまかに以下のとおりです。
赤身肉:3mm 中トロ:2~3mm 大トロ:2~3mm たてがみ:1.5~2mm
赤身は、薄くスライスをすると味と食べ応えが感じられないため、比較的厚めにスライスします。中トロと大トロは、赤身よりもやわらかく脂肪分も多いため、2~3mm程度に、たてがみは全体が脂のため、なるべく薄めにスライスします。
馬刺しの盛り付け
馬刺しをスライスできたらいよいよ盛り付けです。魚のお刺身であれば、一般的には大根を細く切ったツマとすりおろしのワサビを付け合わせに盛り付けますが、馬刺しの場合はタマネギのスライスとすりおろしたショウガとニンニクを合わせます。
馬肉に合わせるタマネギ、ショウガ、ニンニクは主に馬肉の臭み消しに効果的 です。肉自体に魚のような生臭さはありませんが、人によっては独特のクセを感じる場合があるため、香りのあるタマネギやショウガ、ニンニクを使うことでより食べやすくなります。
また、見栄えをよりよくしたい場合や味のバリエーションを増やしたい場合は、大葉やミョウガ、刻みネギなどを添えるとよいでしょう。見た目もよくなり、豊富な薬味で色々な味を楽しめます。
馬肉の栄養やカロリーについて
馬肉にはあらゆる栄養素が含まれており、ほかの肉に比べてカロリーが低い特徴があります。ここでは、馬肉の栄養やカロリーについて紹介していきます。
低カロリーで高たんぱく
馬肉は低カロリーでたんぱく質が豊富に含まれています。馬肉のカロリーは豚肉や牛肉の1/3ほどで、100gあたり約110kcal しかありません。また、たんぱく質は100gあたり20.1g と、皮なしの鶏もも肉(100gあたり18.8g)よりも多く含まれています。
また馬刺しであれば、調理で油分を使用することもないので、摂取するカロリーが増えにくいという特徴もあります。低カロリーで高たんぱくのため、ダイエット中の方はもちろん、身体を鍛えている方やアスリートにとくにおすすめの肉といえます。
鉄分やカルシウムなどの栄養素
馬肉にはあらゆる栄養素が含まれていますが、ほかの肉に比べてとくに鉄分やカルシウムなどが豊富です。鉄分は赤身の牛肉の約1.8倍、赤身の豚肉の約6倍、鶏肉の10倍含まれています。一方でカルシウムは、鶏肉の約1.8倍、赤身の豚肉の約2倍、赤身の牛肉の約3.6倍含まれています。
鉄分は日々の疲れを感じる方に、カルシウムは骨や歯の健康をはじめ、神経の働きを安定させたい方にとくにおすすめです。
豊富なミネラル・ビタミン
馬肉は、ミネラルやビタミンも豊富に含まれています。先述のとおり、鉄分やカルシウムをはじめ亜鉛などのミネラルを含み、加えてビタミン類も豊富です。馬肉に含まれるビタミンは、主に以下のとおりです。
ビタミンA ビタミンB1 ビタミンB2 ビタミンB6 ビタミンB12 ビタミンE
ビタミンの中には熱に弱いものもあるため、一般的な調理法では失われてしまう場合もあります。しかし、馬刺しであれば調理不要で食べられるため、栄養を無駄にせず摂取することが可能 です。
必須脂肪酸
馬肉の脂肪には必須脂肪酸が多く含まれています。必須脂肪酸とは、リノール酸やα-リノレン酸、オレイン酸など、人間が体内で生成できない脂肪酸のことを指します。不足すると皮膚や内臓に悪影響をおよぼすため、食事からうまく摂取することが大切です。
馬刺しから必須脂肪酸を摂取したい場合は、サシの入っている部位やたてがみなどの脂肪分の豊富な部位を食べるのをおすすめします。
脂質
馬肉は、ほかの肉に比べて脂質が低い特徴があります。馬肉100gあたりの脂質は2.5gで、牛肉の約1/5、豚肉の約1/8しか含まれていません。また、馬肉の脂質は不飽和脂肪酸と呼ばれるもので構成されており、主な働きとして悪玉コレステロール(LDL)の数値を下げる効果 があります。
ちなみに、不飽和脂肪酸は融点が低い特徴がありますが、馬肉のとろけるような触感を生み出しているのは、実はこの不飽和脂肪酸の効果でもあります。
馬刺しの独特の味や和牛との違い、栄養素について解説しました。こちらの記事 では肉の生食について解説し、生で食べたい人におすすめの肉も紹介していますので合わせてご覧ください。
まとめ
本記事では馬肉の味や栄養素、和牛との違いなどについて紹介しました。魚のお刺身に比べて部位が豊富にあり、肉質の特徴はさまざまです。馬刺しのおいしさはもちろん、低カロリーで栄養素が豊富なため、身体にもよい効果が期待できます。
また、牛肉には濃厚で独特な香りが楽しめる一方で、馬肉にはさらりとした脂の旨味とやわらかくも弾力を感じられる触感が特徴です。ほかの肉とはまた異なる旨味と甘みを楽しめるので、この機会にぜひ馬刺しを試してみてください。
肉の大栄では、厳選した良質の馬肉を多数取り揃えております。また、数種類の部位を一度に楽しめる馬刺しセットも大変ご好評いただいております。本場熊本のおいしい馬刺しをぜひ召し上がってみてください。
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2024.02.21
ユッケは生のまま調理された肉を使った料理ですが、加熱していないのになぜ食べれるのか疑問に思う人もいるでしょう。
この記事では、ユッケに使われる肉の種類 や、生肉の安全性 について解説しています。また、ユッケに馬肉がおすすめな理由と馬肉の特徴について、詳しく紹介しています。
ユッケをまだ食べたことがない人も、この記事を読んでユッケにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
そもそもユッケとはどんな料理?
ユッケは韓国料理のひとつで、生肉を使ったメニューです。細切りにした生肉を皿に盛りつけ、タレや薬味、卵黄と一緒に混ぜて食べます。
タレには、おもに醤油やごま油、砂糖などが使われます。薬味としては、ネギやニンニクが一般的でしょう。とろけるようなやわらかい食感と、濃厚な味わいで、いちど食べるとクセになるという人も多いです。
ユッケは焼肉屋などでは定番のメニューですが、家庭の食卓にはあまり出てこない料理でしょう。
ユッケに使われる肉は、牛肉や馬肉の赤身がメジャーです。脂の多い部位は冷えると脂が固まってしまうため、冷たい状態で提供されるユッケには向いていません。脂の少ない赤身 を使うことで、ユッケのやわらかい食感を出せるのです。
ユッケは販売禁止?
2011年にユッケが原因となって起こった集団食中毒事件を機に、一時期はユッケの販売を中止する店が多くありました。
そのことを知っている人は、ユッケが今でもなぜ食べれるのか疑問に感じているのではないでしょうか。
ユッケが現在でもなぜ食べれるのかというと、生食用の肉には明確な衛生基準が設けられていて、基準を満たしていれば生食用の肉を提供できるから です。
食中毒の原因となる菌は、牛や豚などの腸管にひそんでいます。家畜を食肉として解体するときに、これらの菌が肉の表面に付着することがあり、そのまま加熱せずに食べてしまうと食中毒を起こす可能性があります。そこで、適切な方法で管理された肉の表面を削ぎ落とし、滅菌した状態であれば、生でも提供できると定められました。
生食用食肉の規格基準は、焼肉店や居酒屋などその場で料理を提供する店舗だけでなく、ネット販売の店舗にも適用されます。食肉を生で提供するには、厳しい基準をクリアする必要があり、温度管理のための設備や専用の調理器具も用意しなければなりません。生食用食肉の提供を許可された店には、確認済証が掲示してあるので、購入前にチェックしましょう。
生食できるお肉の種類は?
牛肉は、生食用食肉の衛生基準を満たしていれば、生のままで食べられます。ユッケには牛肉が使われていることが多いですが、部位としてはモモ肉がよく使用されています。
ただし、牛のレバーを生で販売したり提供したりすることは禁止されていて、加熱用または加熱処理したレバーしか販売できません。
生の牛レバーの内部には腸管出血性大腸菌などが存在し、食中毒を引き起こす可能性がある ため、一般の消費者にも「牛レバーは生で食べず、よく加熱すること」が推奨されています。
九州の一部地域には、鶏を「鶏刺し」や「鶏タタキ」として生で食べる慣習がありますが、鶏肉にはカンピロバクターという細菌が付着していて、食中毒を起こすリスクがあり、注意が必要です。
生食用の鶏肉について、独自の衛生基準を設けている自治体もあり、安全に食べられるように加工や処理、保存方法が細かく指定されています。
豚の生食は、サルモネラ属菌やカンピロバクターによる重い食中毒のリスクや、E型肝炎ウイルスの感染を引き起こす可能性がとても高く、豚の肉や内臓を生食用に販売することは禁止されています。
E型肝炎は劇症化することもあり、とくに注意が必要です。食べるときはしっかり火をとおして、食中毒対策をしなければなりません。
馬肉には生食用の衛生基準が定められていて、基準にしたがって加工・調理された馬肉は、生の状態で提供可能です。
馬肉が安全な理由は?
ユッケを食べてみたいけれど、食中毒が心配で食べたことがないという人もいるのではないでしょうか。
馬肉はほかの種類の肉に比べて安全性が高いといわれていて、初めてユッケを食べる人におすすめです。馬肉が生でなぜ食べれる肉なのか、その理由について解説します。
体温が高く食中毒になる菌がほとんどいない
馬肉の特徴のひとつとして、馬は牛・豚・鶏に比べて体温が高く、菌が繁殖しにくいという点があげられます。
牛・豚・鶏は体温が35℃程度で、腸管出血性大腸菌やカンピロバクターなど、食中毒を起こす菌を腸管内に保有しています。しかし、馬は体温が約40℃で、体内にこれらの菌がほとんどいないのです。そのため、馬肉は生で食べてもほかの肉より安全性が高いといわれています。
生食に向いている肉とはいえ、処理の過程や調理中に人を介して菌が付着する可能性はあります。
生の馬肉を提供する店舗は、厚生労働省が定めた「生食用食肉の衛生基準」にしたがって、適切な方法で表面のトリミングや調理器具の洗浄、食中毒の原因となる菌がいないかどうかの検査などをおこなわなければなりません。
冷凍でさらに安全
馬肉は生でも比較的安心して食べられるといわれていますが、ザルコシスティス・フェアリー という寄生虫に注意が必要です。
ザルコシスティス・フェアリーは、馬や犬に寄生している寄生虫で、馬の筋肉の中に存在します。人の体に寄生することはありませんが、ザルコシスティス・フェアリーが多量に含まれた馬肉を人が食べると、軽度の下痢や嘔吐といった食中毒症状を起こすことが知られています。
ザルコシスティス・フェアリーを死滅させるには、馬肉を冷凍することが有効な手段です 。肉の中心温度がマイナス20℃ になる状態で冷凍し、48時間以上キープ することが、食中毒を予防する条件となっています。
ネット通販で販売されている生食用の馬肉は、1パックあたり50g程度に小分けされているケースが多いですが、これは解凍後にすぐ食べきれる量にすることで、消費者が安全に食べられるように配慮されたものです。
馬肉はダイエット向きの食材でもある
馬肉はクセが少なくあっさりとしていますが、肉質がやわらかくコクのある味わいが人気です。
馬肉が注目されるもうひとつのポイントは、ダイエットをする人に向いている食材だということです。なぜ馬肉がダイエット中の人におすすめなのか、その理由について解説します。
馬肉の特徴は?
馬肉は臭いのではないかというイメージをもっている人もいますが、生でも臭いはそこまで気にならず、むしろ牛や豚の肉より好きだという人が多いです。
馬肉の大きな特徴は、低カロリーなのにタンパク質が豊富 だという点です。ダイエットをするときに食事量を少なくすると、摂取カロリーは減りますが、同時にタンパク質が不足して筋肉量が落ちます。
そうすると、基礎代謝が低下して消費カロリーが減り、結果的に太りやすくなってしまうのです。ダイエットを成功させるには、タンパク質をしっかり摂りつつ、低カロリーな食事を心がける必要があるでしょう。
馬肉のカロリーを、牛や豚と比較してみます。馬肉の赤身は、100gあたりのカロリーが102kcal です。それに対して、牛の赤身(モモ)は100gあたり176kcal 、豚のモモ肉は100gあたり171kcal となっていて、馬肉のほうがカロリーが低いことが分かります。
低カロリー高タンパクな食材として知られている鶏のササミが、100gあたり98kcal なので、馬肉のカロリーは鶏ササミに近い数値です。
馬肉に含まれるタンパク質については、100gあたり20.1gとなっています。鶏ササミのタンパク質量は100gあたり23.9gで、それよりは少ないですが、消費者庁が定める高タンパク質の基準が100gあたり16.2gであるため、十分なタンパク質量を含んでいます。
主な栄養素は?
馬肉は、さまざまな栄養素をバランスよく豊富に含んでいます。まずは、ビタミン類に注目してみましょう。
馬肉は牛や豚の肉に比べて、ビタミンB12の含有量が豊富 です。ビタミンB12は、神経の働きを正常に保ったり、新しい血をつくりだしたりする働きのある栄養素です。ほかにも、目や粘膜の健康を維持するビタミンAや、抗酸化作用のあるビタミンEが、牛肉や豚肉よりも多く含まれています。
カルシウム量は馬肉が100gあたり11mg なのに対して、牛モモ肉と豚モモ肉はいずれも4mg で、馬肉のほうが2倍以上の含有量です。
鉄分量に関しても、馬肉は100gあたり4.3mg 、牛モモ肉は2.8mg 、豚モモ肉は0.7mg となっていて、馬肉には牛肉や豚肉よりも多くの鉄分が含まれていることが分かります。鉄分は、月経なしの女性で1日6.5mg、男性は7.5mg摂取することが推奨されているため、馬肉を100g食べれば1日の摂取基準量の半分以上を摂れるでしょう。
ユッケのおすすめの食べ方は?
安全な馬肉のユッケは食べてみたいけど「どの部位の馬肉がいいのか」迷う方もいるでしょう。初めて家庭でつくるならまずはユッケ用としてカットされているものがおすすめです。慣れてきたら好きな肉質の馬刺しを自分で調理してみましょう。
初心者ならユッケ用馬刺しに専用タレが楽
肉の専門店では、馬刺しやユッケ用の馬肉が販売されています。馬刺しをユッケとして食べるなら自分でカットする必要がありますが、ユッケ用の馬肉は細切りにした状態でパックされているので、カットする手間がかかりません。
ネット通販の場合は、馬肉が冷凍された状態で届きます。食べる直前に解凍しますが、電子レンジで加熱するのは避け、パックごと氷水につけて解凍 しましょう。
流水にさらしても解凍できますが、水の温度が高いと馬肉の色が変わってしまうことがあるため、注意してください。氷水で解凍したほうが、きれいな肉の色をキープできます。
氷水に浸してから5分から10分で解凍されるので、馬肉をパックから出してボウルなどに移し、ユッケのタレと合わせます。皿に馬肉を盛りつけたときに中心を少しくぼませると、卵黄をのせやすいでしょう。仕上げに薬味として小口ネギやしょうがをトッピングして、完成です。
ユッケに合わせるタレは、ショップで販売している専用のタレを購入すると、本格的なお店のような味わいを楽しめるでしょう。
中級者なら好みの馬刺しを選んで自分でカット
ユッケには一般的に赤身の肉が使われますが、赤身のユッケに慣れたら、違う部位の肉でユッケを味わってみてはいかがでしょうか。
馬肉の赤身は肉の質感がしっかりとしていて、コクのあるうまみが特徴です。それに対して、霜降りと呼ばれるサシの入った馬肉は、白い脂肪の部分に強い甘みがあり、赤身の間に入っているサシが細かいほど、質がよくおいしいといわれています。
その甘みのもとになっているのは、グリコーゲンという物質で、馬肉にはグリコーゲンが豊富に含まれています。馬の脂は、口の中に入れたときに体温で溶ける性質をもっているので、しつこさはありません。馬肉は赤身もやわらかいですが、霜降りはさらにやわらかく、うまみが凝縮されています。
つづいて、馬刺しをユッケとして家庭で調理するときの手順を紹介します。馬刺しは食中毒防止のために冷凍で販売されているため、調理を始める前に解凍しておきましょう。
冷凍されている馬刺しの塊肉は、氷水で解凍します。氷水を張ったボウルに馬刺しのパックを入れたら、10分くらいで取り出してください。
この時点では塊肉の表面だけ溶けて、内部はまだ凍っていますが、完全に解凍してしまうとドリップとともに肉のうまみも流れ出てしまうので、半解凍の状態でOKです。
馬刺しを解凍できたら、ユッケ用にカットしていきましょう。馬刺しは薄切りが基本の切り方ですが、半解凍だとスライスしやすいため、きれいにカットできます。肉の繊維を断つように薄く切ってから、細切りにカットします。
上級者はタレや薬味を自分好みで
市販のタレに飽きてきたら、自分流にアレンジしたタレ でユッケを楽しむのがおすすめです。ユッケの基本となるタレは、コチュジャンに醤油、にんにく、ごま油を加えます。
にんにくは、生のものをすりおろすと強い香りを出せますが、市販のチューブにんにくを使っても大丈夫です。そのほかに、酒や砂糖、オイスターソース、甜面醤などを足すと、また違った味わいになるでしょう。
家にコチュジャンがなくても、焼肉のタレがあればユッケ用のタレにアレンジできます。焼肉のタレにはいろいろな調味料が入っているため、にんにくの入った焼肉のタレに砂糖やゴマ油を追加するだけで、ユッケのタレになります。
和風のタレにするなら、めんつゆをベースに調合してみましょう。めんつゆにしょうが、砂糖、にんにくなどを入れたタレを和えれば、ユッケが和風に変身します。
薬味でアレンジを加えるときは、松の実や糸唐辛子がおすすめです。馬刺しには大葉やカイワレ大根、オニオンスライスを添えることがあるので、ユッケにも合うでしょう。
いろいろなタレの調合や薬味のバリエーションを試してみて、自分好みのユッケの食べ方を見つけてみてください。
ここまでユッケが生で食べれる理由やおすすめの食べ方を紹介しましたが、こちら では馬刺しの賞味期限について解説しています。おいしく食べる解凍方法も紹介しているので合わせてご覧ください。
まとめ
ユッケは肉を生のまま提供する料理なので、食べても安全なのか心配に思う人もいるでしょう。生食用食肉を販売するときのルールに準じて加工・調理された肉は、生でも安心して食べられます。
ユッケにおすすめなのは馬肉です。近くに馬肉を取り扱う店がなくても、近年はネット通販で手軽に購入できるようになりました。
肉の大栄は、大正4年創業の老舗精肉店です。肉の大栄で販売する馬刺しは、職人が厳選した馬肉を熟練の技で一つひとつカットしているため、とろけるようなやわらかい食感が魅力です。
安心・安全な肉を提供するのはもちろんのこと、高品質でおいしい馬刺しを取り揃えており、贈答品としてもご好評をいただいています。肉の大栄では、ネット通販もおこなっておりますので、ユッケ用の馬肉をお求めの際は、ぜひご利用ください。
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2024.01.18
スーパーではあまり見かけない馬肉ですが、馬肉専門店や通販では美味しい馬肉がたくさん販売されています。しかし、牛や豚のように広く流通している肉ではないため、賞味期限や保存方法について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、馬刺しの賞味期限や保存方法、冷凍の馬刺しを美味しく食べるための解凍方法について解説します。自宅で馬刺しを楽しもうとしている方は、ぜひ参考にしてください。
冷凍保存の馬刺しの賞味期限
馬肉のメジャーな食べ方に馬刺しがあげられますが、やはり生肉であれば気になるのは賞味期限ではないでしょうか。大切な記念日にいただく馬刺しや、お店で提供したり情報を共有したりする場合は、より詳しい情報が気になることもあるでしょう。
ここでは、冷凍保存されている馬肉を馬刺しといていただくときの、賞味期限について解説します。
冷凍の馬刺しの賞味期限とは
冷凍した馬肉の日持ちは、冷凍保管で1ヶ月ほど です。保存環境にもよりますが、長いものであれば6ヶ月ほど保管できる馬刺しもあります。
しかし、冷凍保存の賞味期限は低温状態が保たれていることが条件です。家庭の冷凍庫は頻繁に扉が開閉されるため外気に触れやすく、温度が変化しやすくなっています。賞味期限内でも、可能な限り早めに食べたほうが美味しくいただけるでしょう。
また、美味しい馬刺しは、豊富に含まれているグリコーゲンを逃さないよう、新鮮なうちに冷凍加工されています。さらに、ドリップ(肉汁の漏れ)を防止する特殊加工紙などが使用されていると、開封される直前まで素材の持ち味そのままに保管できるため、商品を選ぶときにチェックしてみてください。
馬肉はなぜ生で食べられる?
馬肉はほかの肉類に比べて安全性が高い生肉といわれ、加熱調理をしなくても安心して生食できます。その理由には、馬の体温は40度前後と高めであることと、冷凍処理されていることがあげられます。
馬の体温は牛や豚と比べて5~6度ほど高い40度前後であるため、雑菌や寄生虫が繁殖しにくく、食中毒を引き起こす細菌(O157)も高温な腸内では生きられません。また、生食する前提の馬刺し用の馬肉は、消費者へ提供する前に48時間以上の冷凍処置 が義務付けられています。
馬肉以外の生肉の日持ちは?
馬肉は生食でも安全な肉であることが分かりましたが、ほかの肉類の賞味期限はどうなっているのでしょうか。それぞれ賞味期限が異なるため、しっかりと区別して管理・調理するようにしましょう。
ここでは、馬肉以外の生肉の日持ちについて解説します。
牛肉の日持ち
牛肉の日持ちは、部位や形状によっても多少異なりますが、一般的に冷蔵保管で2~3日ほど に設定されています。ブロック肉やスライス肉など加工されていない肉は3日ほど、加工されたひき肉などは2日ほどです。
また、小腸、レバー、タンなどのホルモンは4~5日ほど。少し長めに設定されていますが、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。
豚肉の日持ち
豚肉の日持ちは牛肉と同じように、部位や形状によっても異なりますが、冷蔵保管で2~3日 ほどに設定されています。ブロック肉やスライス肉は3日ほど持ちますが、ひき肉を含む加工肉は1日と短めです。
大腸、レバー、タンなどのホルモンは、牛肉よりも短い2日ほどに設定されています。牛肉と同じように、できるだけ早めに食べきるようにしましょう。
鶏肉の日持ち
鶏肉はほかの肉に比べて賞味期限が短く、ブロック肉、スライス肉、ひき肉を含む加工肉など販売されている部位や形状に関係なく1日ほどしか持ちません。真空包装すれば12日ほど持ちますが、まとめ買いなどで大量に保管する場合は、冷凍保管し、使う分だけ解凍するのが望ましいでしょう。
また、鶏肉のホルモンは賞味期限に関するガイドラインが定められていないため、それぞれの精肉店が定めた賞味期限が記載されています。
馬刺しの解凍方法は?
馬刺しをより美味しくいただくには、調理方法だけでなく解凍方法にも工夫が必要です。家庭でも簡単にできるおすすめの解凍方法は、冷水解凍。通常の冷蔵庫で解凍するよりも、ドリップ(肉汁の漏れ)・変色が少なく短時間で解凍できるため、ぜひ試してみてください。
ここでは、家庭でも短時間で上手に解凍する方法を解説します。冷凍の馬肉を購入する機会がある方は、ぜひ参考にしてください。
食べるまではしっかり冷凍で保存
生食用の馬肉は、食肉加工後48時間以上の冷凍保存が義務化されています。家庭用の商品として流通するものはほとんどが小分けされているため、その分外気の影響を受けやすく保管環境によっては賞味期限が短くなることもあるでしょう。
食べるまではしっかり冷凍庫で保管し、できるだけドアの開け閉めを減らして温度変化が起こらないようにすると、より鮮度を保ちやすくなります。冷凍なので長期保存は可能ですが、あまりにも長期間入れたままにすると冷凍焼けすることもあるため、1ヶ月以内に食べきるのが理想です。
また、一度解凍した馬肉を再冷凍すると肉質や風味が劣ってしまうため、避けるようにしましょう。解凍するときは食べきってしまうか、小分けになっている馬肉を冷凍しておくのがおすすめです。
氷温でじっくり解凍・半解凍でスライスがポイント
馬刺しとして美味しくいただくためには、食べる直前に解凍するのがおすすめです。解凍してから時間が経つと、うま味が抜けたり、発色が悪くなったり、パサついた食感になったりと、せっかくの馬刺しが美味しくいただけなくなってしまいます。
また、解凍しすぎると薄くスライスするのが難しくなるため、完全に解凍しきらないこともポイントです。中心部に硬さが残る程度であれば馬刺しとしていただくに適した厚みにスライスでき、盛り付けも華やかになるでしょう。
解凍後は真空パックから取り出して、キッチンペーパーで余分な水分をふき取ります。馬肉の繊維を断ち切るように、繊維に対して垂直にスライスすると、馬肉のうま味を最大限に活かした馬刺しを味わえます。
失敗しにくい氷水解凍
大きめのボウルに真空パックされたままの馬肉を入れ、氷を山盛り入れます。その状態のまま冷蔵庫へ入れるか、水を加えて氷水にした状態で約60~90分ほど放置して解凍 する方法は、失敗が少なくおすすめです。0度に近い温度で保管することで中心部まで均等に解凍でき、開封後の発色もよくなります。
ただし、季節や馬肉の大きさによって解凍時間は異なります。中心部に少し硬さが残っているくらいがベストな状態のため、実際に手で少し触って確認してみましょう。
時短なら流水解凍
時短で解凍するなら、パックごとボウルに入れ流水にさらしながら解凍する方法がおすすめです。水の温度にもよりますが、およそ5~10分ほどで解凍できるでしょう。
流水で解凍する場合、水温が高い夏場などは流水にさらしすぎて解凍しすぎないよう注意が必要です。馬肉は急激な温度の上昇により、うま味や脂がドリップとして流れ出してしまいます。少し手間はかかりますが、水が温かいようであれば適度に氷を使用し、中心部に硬さが残る程度まで解凍できたら、引き上げるようにしましょう。
熊本で馬刺しが食べられるようになった理由
熊本名物といえば、馬刺しを含む馬肉料理といえるでしょう。熊本では低カロリー・高タンパクで栄養素が豊富な馬肉を、滋養強壮として食されてきました。そんな馬肉は、なぜ熊本名物となったのでしょうか。
ここでは、熊本で馬刺しを含む馬肉文化が盛んになった理由などを解説します。
馬肉はいつから食べられていた?
馬肉を庶民が食べ始めたのは、江戸時代ごろであるといわれています。当時の日本は食料難であり、動物の肉は貴重なたんぱく源でした。しかし、675年に天武天皇により牛・馬・ニホンザル・鶏・犬を食べることを禁止する「肉食禁止令」が施工されたため、2000年以上前にはすでに馬の肉を食べていたことが分かります。
熊本で馬肉を食べる文化が生まれたのはなぜ?
霜降り馬刺しなどが有名な熊本で馬肉料理が広まったのは、当時の熊本藩初代藩主の加藤清正の朝鮮出兵がきっかけ であるといわれています。当時の朝鮮半島は食料がなかったために仕方なく軍馬を食べたところ、思いのほか美味しく日本に帰ってからも好んで食べたことが熊本や阿蘇地域を中心に、全国へ広まったという説が有力です。
その後、明治の文化開拓から肉を食べることが普及し、昭和30年代には飲食店でも馬肉が扱われるようになりました。現代では熊本や会津を中心に、食用の馬肉の飼育が盛んにおこなわれています。
馬と人の歴史
馬と人の歴史は、いまからおよそ5000年前にこれまで食料として狩猟の対象であった馬を家畜しはじめたことからはじまります。馬の持久力が運送や移動の手段として利用するようになってから、人は大量の物資を遠くまで運べるようになりました。
人と共に暮らしながら荒地を開拓したり、広い農地を耕作したりと、馬は人類の文明発展に欠かせない存在だったのです。
また、日本の在来馬の起源は、約2000年前の縄文時代にモンゴル高原から朝鮮半島を経由して国内に入り、家畜として飼われはじめた蒙古系家畜馬(もうこうま)にあります。
幸福を呼ぶ左馬(ひだりうま)
馬は古代より縁起の良い動物といわれ、なかでも将棋の駒などにある馬の字を反転させた「左馬(ひだりうま)」は、招福のシンボルとしても有名です。その由来は、馬は右側から乗ると転ぶ習性があるため、かならず左側から乗馬します。このことから「左馬は倒れない」として、福を招くといわれています。
また、馬は神様の乗り物として考えられ、願いを叶える人のもとへ馬に乗ってやってくると考えられていました。そのため、干ばつや雨ごいのときは神様に生贄として馬を奉納していたという記録が残っています。
馬刺しの賞味期限や解凍方法について解説しました。次にこちら では、妊婦が馬刺しを避ける理由やその危険性についても解説しますので合わせてご覧ください。
まとめ
馬刺しの賞味期限や美味しくいただく解凍方法、馬肉の歴史などについて解説しました。冷凍状態の馬肉は1~6ヶ月ほど保管でき、美味しくいただくには1ヶ月ほどで食べきるのがおすすめです 。
牛、豚、鶏など、さまざまな食材のなかでも安全な肉といわれている馬肉を、ぜひ家庭でも美味しく味わってみてください。
肉の大栄では、厳しい衛生管理のもと愛情を持って育てた馬を、高い加工技術と職人によるカットで鮮度が保たれたままお客様のもとへ届けています。真空包装後に肉からでる大事なドリップ(肉汁の漏れ)を予防する特殊加工紙を使用するなど、その日のうちに冷凍加工するなど品質管理を徹底。どこよりも生産ラインの衛生管理をおこなっている、肉の大栄の馬肉をぜひご賞味ください。
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2024.01.11
肉を生のままで食べると、焼いたときとは違った甘みや食感 を楽しめます。しかし、生肉や半生の肉を食べたことによる食中毒が起きているのも事実であり、生のままで食べることに抵抗を感じることもあるでしょう。
今回は、生肉を食べる危険性や生で食べてはいけない肉の種類、食中毒の種類などを解説します。生肉を食べたい人におすすめの肉も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
生肉を食べる危険性
牛や豚、鶏などの肉や内臓、腸内には、食中毒を引き起こす菌やウイルスが含まれていることが多く 、肉を生で食べるのは危険をともないます。食中毒を引き起こす菌としては、腸管出血性大腸菌やサルモネラ属菌、カンピロバクターなど です。
生のままで食べると、菌やウイルスが生きたまま体内に入る可能性があり、少量の菌でも食中毒を引き起こす危険性があります。食中毒の主な症状には、下痢や嘔吐、吐き気、発熱 などが挙げられます。
生食用の食肉には厳格な基準が設けられていますが、基準に沿って加工や調理をしても、食中毒菌を完全になくすのは難しいといわれています。とくに子どもや高齢者などの抵抗力の弱い人は、食中毒になると最悪の場合死に至るケースもあり、注意が必要です。
生で食べてはいけない肉
法律で生食を禁止されている肉もあります。ここでは、生で食べてはいけない肉を4種類紹介します。
牛レバー
2011年に焼き肉店で起きた集団食中毒事件をきっかけに、国は生食用食肉の規格基準を見直し、牛レバーは販売や提供を法律で禁止することとなりました。牛レバーを安全に生で食べる方法がなく、生で食べた場合に重度の食中毒を引き起こすおそれがあるためです。
牛の肝臓である牛レバーには、鮮度や管理の仕方にかかわらず、腸管出血性大腸菌がいることがあります。牛レバーを食べる際は、たとえ新鮮であっても生で食べずに、中心部までしっかりと加熱しましょう。
豚肉
2015年に食品衛生法に基づいて、生食用として豚肉を販売することが禁止されました。豚肉を生で食べると、E型肝炎ウイルスやサルモネラ属菌、カンピロバクター、寄生虫 などによる重度の食中毒になるおそれがあるためです。
新鮮かどうかにかかわらず、豚肉を生食で食べることは禁止されています。事業者は、豚肉は加熱用として販売や提供をしなくてはなりません。
豚レバー
豚肉と同様、2015年に食品衛生法に基づき、豚レバーなどの内臓は生食用としての販売が禁止されています。E型肝炎ウイルス に感染するリスクがあるほか、サルモネラ属菌やカンピロバクター などの細菌による食中毒の可能性もあります。
生食はもちろん、生焼けにも注意が必要です。中心部の赤みがなくなるまでしっかりと加熱することで、食中毒を発生させる病原体を死滅できます。
鶏肉
食品衛生法上、鶏肉の生食への規制はありませんが、食中毒の危険性があるため、厚生労働省は加熱調理を呼びかけています。生の鶏肉には、サルモネラ属菌やカンピロバクター が検出されることが多く、生食や不十分な加熱による食中毒が毎年発生しているため注意が必要です。
カンピロバクターは、少量の菌数でも食中毒を引き起こします 。鶏肉には生食用の衛生基準がなく、生で食べると食中毒になる危険性があるのです。
食中毒の種類と症状
食中毒にもいくつか種類があり、原因となる菌などによって見られる症状も異なります。食中毒の種類や症状を見ていきましょう。
食中毒の種類
食中毒の原因となるものによって、いくつかの種類に分けられます。多くを占めるのが細菌性とウイルス性であり、そのほかにもフグやキノコなどの自然毒、ヒスタミンなどの化学物質、アニサキスなどの寄生虫が原因として挙げられます。
食中毒にはさまざまな種類があり、年間を通して、食中毒対策が必要になっています。こちらでは、多くを占める細菌性とウイルス性の食中毒について詳しく見ていきましょう。
細菌性食中毒は、細菌によって引き起こされるものです。代表的な原因菌として、サルモネラ属菌やカンピロバクター、腸管出血性大腸菌、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌などが挙げられます。
食中毒を引き起こす細菌は特別なものではなく、土や水、人や動物の皮膚・腸内などに存在しています。気温が高く、細菌が増殖しやすい夏頃に起こりやすい食中毒ですが、冬であっても暖かく湿度の高い室内などで増殖するため、注意が必要です。
ウイルス性食中毒は、ウイルスが蓄積した食品の飲食や、感染した人を介して付着したウイルスによって引き起こされます。冬に流行しやすく、大部分はノロウイルスによるものです。
ウイルス性食中毒は感染力が非常に強く、予防したとしても、さまざまな感染経路によって気付かないうちに感染することがあります。
食中毒の症状
食中毒の主な症状には、腹痛や下痢、嘔吐、発熱、倦怠感、頭痛、吐き気などが挙げられます 。体内で細菌やウイルスが増えて胃腸の機能が低下し、下痢や嘔吐の繰り返しによって少しずつ体外に排出されることで、症状も緩和されていくでしょう。
原因となる菌やウイルスによって、症状が異なるのも特徴です。たとえばカンピロバクターの場合は、下痢や嘔吐のほかに、発熱や筋肉痛、悪寒、血便などの症状が見られることもあります。
ボツリヌス菌の場合、吐き気や嘔吐、めまい、脱力感、筋力低下、呼吸困難などが見られるケースもあります。このように、原因物質によって症状に大きな違いがあるため、食中毒が疑われる際は自己判断を避け、速やかに医療機関で診察を受けましょう。
下痢や嘔吐が長期間続くと、水分や電解質の排出によって、脱水症状を引き起こすおそれもあるため注意が必要です。とくに、子どもや高齢者は症状が重くなる傾向にあります。
理由としては、乳幼児は腸内細菌や免疫機能などが不十分であること、高齢者は体力や抵抗力が弱った状態になりやすいことが挙げられます。
また、摂取してから症状が見られるまでの潜伏期間もあり、潜伏期間中は原因菌によっては症状がない可能性もあります。
食中毒になったら何日で治る?
軽い症状であれば、数時間から数日程度で治る こともありますが、重症化すると1~2週間程度かかる ケースもあります。治るまでの期間は、原因となるウイルスや細菌の種類、原因物質の摂取量、基礎疾患の有無などによっても左右されます。
たとえば黄色ブドウ球菌の場合は、通常24時間以内に改善するといわれています。カンピロバクターであれば3~6日程度、サルモネラ属菌の場合は2~7日程度であり、原因となる物質によって何日で治るかが変わってきます。
食中毒の予防ポイント
肉を調理する際に気を付けることで、食中毒の予防ができます。予防するために押さえておきたいポイントを5つ紹介しましょう。
生肉は十分に加熱する
細菌やウイルスのほとんどは、加熱によって死滅します 。生肉のままで食べることや、半生の状態で食べることを避け、十分に加熱しましょう。
一見焼けているように見えても、中まで火が通っていないこともあります。食中毒菌が内部にまで入り込んでいる可能性もあるため、肉の中心部まで色が完全に変わるまで、しっかりと加熱することがポイントです。
肉のかたまりを調理する場合はもちろん、ハンバーグやメンチカツなどのミンチ肉を使用する場合も同様に、中心部までしっかりと加熱しましょう。
生肉を取るはしと食べるはしを分ける
肉をしっかり焼いたとしても、生肉を取ったはしを使ってそのまま食べると、食中毒の原因となる菌を一緒に口の中に入れてしまう可能性があります。生肉専用のはしやトングを用意して、食べるはしと分けることがポイントです。
焼肉やバーベキューなどで肉を焼く際は、生肉用のトング、取り分けるためのトングをそれぞれ用意し、食べるはしは別に用意します。くれぐれも食べるはしで焼いている肉をひっくり返さないように注意しましょう。
生肉の汁が他の食品にかからないように気を付ける
生肉を冷蔵庫で保存する際、生肉から出てくるドリップがまわりの食品につかないように工夫します。タッパーやトレーなどの容器や、密閉できるファスナー付きの保存袋などを活用しましょう。
とくに、サラダなどの生で食べる食品に肉汁がつくと危険です。保存方法や置き場所を工夫して、食中毒の原因となる菌が広がらないように注意しましょう。
生肉に触ったら手を洗う
調理を始める前に手を洗うのはもちろん、調理中もこまめに洗います。生肉を触った手でほかの食品や調理器具などを触ると、菌が広がるおそれがあります。
水洗いのみでは菌が落ちにくいため、手洗い用の石けんやハンドソープを泡立てて丁寧に洗い、流水でよく洗い流しましょう。洗い終わったあとは、清潔なタオルやペーパータオルで水気を拭き取ります。
爪や指の間など、細かい部分までしっかりと洗うこともポイントです。時計や指輪などのアクセサリー類は外し、爪が長い場合は切っておきましょう。
調理器具類を消毒する
生肉に付着した菌が調理器具類を介してほかの食品などにうつる、二次汚染が起こることもあります。生肉が触れた調理器具類は、中性洗剤を使ってよく洗いましょう。
まな板は、使った面だけでなく裏面なども含めて、全体を洗います。また、洗う際に使ったスポンジの汚れを落とすこともポイントです。
熱湯をゆっくりかけたり、煮沸したりすることで消毒する方法や、漂白剤を使って消毒する方法もあります。最初から生肉用と野菜用の包丁やまな板を分けておくのもおすすめです。
生で食べたい人におすすめの肉
生肉は、火を通して食べる肉では味わえない甘みやとろけるような感覚を楽しめるのが魅力です。しかし、豚肉や牛レバーなどは生のままで食べることを禁止されており、食中毒を引き起こす危険性があります。
こちらでは、肉を生で食べたいときにおすすめの、美味しくて安全性の高い肉を2つ紹介します 。
馬肉
牛や豚などと比較すると馬は体温が高く、カンピロバクターやサルモネラ属菌など、食中毒の原因菌が増殖しにくいという特徴があります。さらに、適切な冷凍処理を行うことで寄生虫を死滅させることもできるため、馬肉の安全性は信頼度が高いといわれています。
馬肉はたんぱく質量が多く、脂質量が少ないのが特徴で、生で食べることで鉄分やリン、ナトリウム、ビタミンB群などの栄養素も効率よく摂取できます。柔らかい肉質で、ほのかな甘みを感じられるでしょう。
定番の馬刺しだけでなく、馬肉のカルパッチョやタタキ、ユッケなどもおすすめです。馬肉を生で食べるバリエーションは豊富であり、さまざまな食べ方を楽しめるでしょう。
肉の大栄人気ランキング1位の熊本直送霜降り馬刺し(100g)は、こちら のページでご覧いただけます。ご自宅用はもちろん、贈答用にも最適な特選馬刺しをぜひお楽しみください。
馬レバー
牛や豚のレバーは生のままで食べることを禁止されていますが、馬レバーは食べられます。馬の体内は寄生虫や細菌が住みにくい環境であり、高い安全性が確認されていることから、現在日本において生レバーを食べられるのは馬のみです。
馬のレバ刺しは臭みがほとんどなく、すっきりとした味わいで、ぷるんとした舌触りが特徴です。甘口醤油を使用したタレにつけるのが定番ですが、ごま油と塩につけるのも美味しい食べ方です。
さらに、スライスした玉ねぎや大葉などの薬味を用意し、馬のレバ刺しで巻いて食べるなど、お好みの食べ方を楽しめます。
まとめ
生肉は、加熱した肉とは違った甘みや、特有のとろける感覚を楽しめるのが魅力です。ただし牛や豚、鶏などの肉には、食中毒を引き起こす菌やウイルスが含まれていることが多く、生食は危険をともないます。
一方、馬肉や馬レバーは美味しくて安全性が高く、生のままで食べたい人におすすめです。肉の大栄ではさまざまな種類の肉を提供しています。なかでも馬刺しは肉の大栄の人気ランキング上位を占めるほど人気であり、霜降りや赤味、ヒレなど種類も豊富です 。
大正4年の創業以来築いてきた生産者との信頼関係や、長年の経験による職人の目によって、良質な肉を提供しています。熊本市に実店舗を構えており、通販での購入も可能です。ぜひこの機会に、肉の大栄をご利用ください。
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2023.12.25
日ごろから筋トレを行っている方にとって、筋肉によい食事を摂ることはとても大切です。とくに高たんぱく質でヘルシーな食事は、筋トレの効果を最大限に高められるでしょう。
この記事では、馬肉が筋トレに最適な理由や馬肉のおすすめの食べ方について紹介します。豚肉や牛肉と比べて、より優れている点も多数あるため「これから筋肉をつけていきたい」「筋トレの効果を上げるために、食事にも気を遣いたい」とお考えの方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
馬肉が筋トレに最適な7つの理由
馬肉が筋トレに最適な理由として、以下の7つが挙げられます。
低カロリーなため 高たんぱく質なため 鉄分が豊富なため グリコーゲンが豊富なため 必須アミノ酸が豊富なため L-カルニチンで脂肪代謝を促進できるため 生でも食べられるため
それぞれについて説明していきます。
低カロリーなため
馬肉が筋トレに最適な理由のひとつに、カロリーの低さが挙げられます。一般的によく食べられる食肉で比較してみると、豚の赤身肉100gあたり約114kcal 、牛の赤身肉100gあたり約184kcal であるのに対して、馬の赤身肉は100gあたり約104kcal と非常にヘルシーです。
牛肉の半分ほどのカロリーであるため、筋トレなどの身体づくりを行う方にとって、栄養管理に優れた肉といえます。カロリー自体が低いので、たくさん肉を食べたい日でも罪悪感なく食べられるのも魅力です。
ただし、赤身以外の部位であるサシの入った三角バラや大トロ 、脂肪部分のたてがみ などはカロリーが高くなってしまうため、食べる場合も適量にとどめておき、食べ過ぎないように注意しましょう。
高たんぱく質なため
馬肉はほかの食肉に比べて、たんぱく質が豊富に含まれている肉です。豚の赤身肉100gあたり17.0g 、牛の赤身肉100gあたり19.0g のたんぱく質が含まれていますが、馬の赤身肉には100gあたり20.1g も含まれています。
筋肉をつけるには、もととなるたんぱく質が必須となるため、馬肉は他の肉に比べて摂取カロリーを抑えつつ効率的にたんぱく質が摂取できる肉だといえます。また、筋肉の働きを上げるだけではなく、内臓や骨、髪の毛や爪などあらゆる部分の健康を保つために必要でもあります。
加えて、食欲の抑制や代謝アップ、身体を守るための免疫体をつくる働きもあるので、たんぱく質をきちんと摂れることから筋トレをする方にとって馬肉は優れた食材といえるでしょう。
鉄分が豊富なため
カロリーの低さと高たんぱく質の特長以外に、鉄分が豊富に含まれていることも筋トレを行う方にとって嬉しい点といえるでしょう。鉄分はミネラルの一種で、主に体内の酸素を運ぶほかエネルギーを作り出す働きがあります。
一般的な成人でも鉄分は不足しがちな栄養素として知られ、筋トレを行う方はとくに運動量が多くなるため、必然的により鉄分を消費しやすくなります。
厚生労働省による1日あたりの接種推奨量では、成人男性で7.0mg 、成人女性で6.0mg (月経時は10.5mg)ですが、馬肉に含まれる鉄分は100gあたり4.3mg と、1日あたりの目安の半分以上を摂取できるので鉄分不足に効果的です。
また、鉄分の含有量が多いため、貧血をはじめ鉄分不足になりやすい女性にも、馬肉は非常におすすめでしょう。
グリコーゲンが豊富なため
グリコーゲンとは筋肉に蓄えられる糖分の一種で、普段は筋肉や肝臓などに蓄えられており、急激な運動を行う場合のエネルギー源として、または空腹時に血糖の維持を行う場合に利用される物質です。
厳密には、筋肉で蓄えられるものと肝臓で蓄えられるものは若干異なりますが、筋トレを行う場合は、筋肉で蓄えられるグリコーゲンが消費されます。
馬肉に含まれるグリコーゲンは100gあたり2,290mg で、豚肉100gあたり433mg と比べると約5倍 ものグリコーゲンが含まれています。
またグリコーゲンの効果のひとつに疲労回復効果があり、定期的に馬肉を食べることによって、筋トレ後の疲労や筋肉の回復が早くなるだけでなく、疲れにくい身体に変わっていく効果も期待できます。
必須アミノ酸が豊富なため
アミノ酸とは、筋肉(たんぱく質)のもととなるもので、人間の身体の20%はアミノ酸ともいわれています。
アミノ酸はおおまかに分けると『アミノ酸』と『必須アミノ酸』のふたつが存在し、アミノ酸は体内で合成できるものを指し、必須アミノ酸は体内で合成できないものを指します。
馬肉には、必須アミノ酸が豊富に含まれているため、トレーニングで消費したアミノ酸を補い、筋肉の回復サポートとして効果を発揮します 。そのため、筋トレを行う方に適した食材といえるでしょう。
ただしアミノ酸は熱に弱いため、アミノ酸を摂ることに重点を置いている場合であれば、生食の馬刺しなどで摂取し、馬肉の加熱調理は極力行わない方が無難です。
L-カルニチンで脂肪代謝を促進できるため
馬肉には、L-カルニチン が豊富に含まれています。L-カルニチンはアミノ酸の一種の成分で、脂肪のもととなる脂肪酸を運ぶ役割があり、体内で脂肪を燃焼する『ミトコンドリア』という場所まで運びます。
このL-カルニチンが体内に十分にあれば、結果的に脂肪燃焼の効果を上げられるため、筋トレやダイエットを行う方にとっては欠かせない成分だといえます。
L-カルニチンの含有量をほかの食肉と比較してみると、牛肉の約3倍、豚肉の約10倍、鶏肉の約17倍が馬肉には含まれています。L-カルニチンと同じく脂肪酸を運ぶ役割を果たす成分はほかにないため、きちんと摂取することが大切です。
生でも食べられるため
肉の生食は食中毒が懸念されますが、馬肉は生でも食べることが可能です。理由として、牛や豚と比べて体温が高く、雑菌の繁殖がしにくい性質があることが挙げられます。
鶏肉にはカンピロバクターが、豚肉や牛肉にはサルモネラ属菌や腸管出血性大腸菌など、食中毒の原因となる細菌が付着している場合があります。
これらの細菌は肉自体に付着しておらず、動物の腸のなかで活動しているものが食肉加工の際に肉に付着することで、二次感染として食中毒に陥ってしまうのです。
また馬刺し用の肉は、マイナス20度で48時間以上の冷凍処理を行うことが義務付けられており、徹底した衛生管理のもとで加工処理が行われています。そのため食中毒のリスクが低く、安心して生で食べることができます。
筋トレに必要な栄養素
栄養バランスのよい食事を摂ることで、より筋トレの効果を上げられます。身体を形成するのに必要な栄養素として、次の5つが挙げられます。
これらは総じて『5大栄養素』と呼ばれ、筋トレを効果的に行うためには、とくに重要な栄養素です。
炭水化物
炭水化物は、糖質と食物繊維で構成されており、主に身体のエネルギーとして活用されます。一般的な食事であればもっとも摂取する機会の多い栄養素で、代表的な食べ物としては、ご飯やパン、麺類やいも類などがあります。
炭水化物に含まれる糖質は、筋トレ後に失われる筋肉内の糖質の補給になり、食物繊維は筋トレの際に乱れがちな腸内環境を整えてくれる作用があります。
脂質
筋トレの天敵と思われがちな脂質ですが、糖質と同じく、身体のエネルギー源とされる栄養素のひとつです。また、筋肉に必要な脂溶性ビタミンの吸収を助ける効果があるため、筋トレを行う場合でも適度に摂取することをおすすめします。
とくにイワシやサバなどの青魚、アボカドやオリーブオイルなどには質のよい脂質が含まれており、筋肉にもよい影響をもたらしてくれます。
たんぱく質
筋トレにもっとも効果的な栄養素として、たんぱく質を思い浮かべる方も多いでしょう。たんぱく質は、筋肉をつけるためには重要な栄養素で、なかでも『必須アミノ酸』が豊富に含まれているものは、良質なたんぱく質と呼ばれています。
主に肉や魚、豆類や卵などに含まれており、筋トレを行う方には手軽に摂れるプロテインも好まれています。
ビタミン
ビタミンは、糖質や脂質、たんぱく質の代謝を助ける効果があり、主に健康維持をするのに大切な栄養素です。加えて、体内で生成ができない栄養素のため、飲食をして摂取する必要があります。
また、ビタミンB群は筋肉を動かすためのエネルギーをつくるサポートの効果があり、ビタミンDは摂取することで筋肉量を減少しにくくする効果があるとされています。
ミネラル
ミネラルは内臓や細胞の活動を助ける働きがあり、骨や歯などを形成する重要な栄養素です。なかでも、カリウムやカルシウム、亜鉛や鉄は不足しがちなミネラルのため、意識的に摂取した方がよいとされます。
筋トレを行う場合は、筋肉を正常に動かすのに必要なカリウムや、トレーニング後の筋肉のけいれんを起こしにくくするマグネシウムを摂ることをおすすめします。
馬肉を食べるべきタイミング
筋トレを行っている方が馬肉を食べるべきタイミングは、筋トレ後30分以内 がベストといわれています。理由としては、トレーニングで酷使した筋肉の修復を効率的に行うためです。
筋トレ直後の筋肉は、運動により傷がついた状態であり、体内や体外から栄養を取り込んで修復をしようとします。そのため、トレーニング後に良質なたんぱく質を摂らない場合、体内に蓄えている栄養を分解して、筋肉の修復にあてようとします。
たんぱく質を摂取した場合と比べれば、筋肉の修復スピードがやや遅く、筋肉も肥大しにくいといえるでしょう。
そのため、筋トレ後に優れたたんぱく源である馬肉を食べることで、効率よく筋肉に必要なたんぱく質を届け、ビタミンや良質な脂質を体内に取り入れられます。筋肉をつけたいと考えている場合は、筋トレ後30分以内に馬肉を食べるようにしてみてください。
筋トレにおすすめの馬肉の食べ方
筋トレによい効果をもたらしてくれる馬肉ですが、とくにおすすめの馬肉の食べ方に、馬刺しとローストのふたつがあります。それぞれで違ったよさがあるので、状況に応じて食べ比べてみてください。
馬刺し
馬刺しは熊本が発祥で、名前のとおり生で食べられる馬肉料理です。部位によって名称が異なり、馬肉本来の味を楽しめる赤身やサシの入った三角バラ、焼肉でもおなじみのハラミや馬肉のみに存在するたてがみなど、さまざまな部位が存在します。
筋トレをしている方に馬刺しがおすすめの理由として、生食のメリットが挙げられます。生の馬肉には、たんぱく質に加えてビタミンやミネラルが豊富に含まれており、トレーニング後の疲労した筋肉に効果的です。
また、ビタミンのなかには火を通すと分解されてしまうものもあるため、馬刺しであれば無駄なく摂取できる点も魅力といえるでしょう。より筋トレの効果を上げたい方は、脂肪分が少ない赤身やハラミなどの部位がおすすめです。
柔らかく脂肪分の少ないモモ肉の馬刺し は、地元熊本の方にも愛される一品です。肉の大栄が誇る厳選馬刺しを、一度ぜひご賞味ください。
ロースト
ローストとはフランス料理の調理法で、フライパンやオーブンなどで塊の肉を蒸し焼きやあぶり焼きにする料理のことを指します。ローストビーフやローストチキンなど、主に大きな肉料理を作る際に用いる調理法です。
馬肉のローストは、低カロリーかつ筋肉を増大させるたんぱく源として優れている料理のため、筋トレをしている方をはじめ、ボディビルダーの選手やフィジークの選手からも好まれています。
使用する馬肉の部位はどこでも問題ありませんが、一般的には赤身の肉を塊のまま調理することが多いようです。また調理の際に使用する油脂分は、バターではなくオリーブオイルや米油などを使用して作ることで、飽和脂肪酸の摂取を抑えられるでしょう。
まとめ
馬肉が筋トレに最適な理由や、おすすめの馬肉の食べ方について紹介しました。高たんぱく質でヘルシ ー なだけではなく、ほかの肉に比べて鉄分 やグリコーゲン 、必須アミノ酸 やL-カルニチン が豊富に含まれており、筋トレをする方にとって最適な食材だといえます。
また、火を通さずに生で食べることも可能なため、ビタミンを摂取できる だけではなく、生食ならではの食べる楽しみも感じることができます。
馬肉はスーパーなどではなかなか見かけにくい食材ですが、現在ではネット販売で新鮮なおいしい馬肉を手軽に購入できるため、食事に取り入れるのも難しくありません。
肉の大栄では、厳選した良質の馬肉を多数取り揃えております。また、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットも大変ご好評いただいております。本場熊本のおいしい馬肉をぜひ召し上がってみてください。
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2023.12.18
馬刺しなどで楽しめる馬肉は、良質な脂がのっていながらもあっさりした味わいが病みつきになる肉のひとつです。特別な記念日に、とびきりの馬肉料理を味わおうと考えている方もいるかもしれません。
今回は、美味しい馬刺しの特徴や味わい方、食用馬の種類、馬肉の歴史 について解説します。一体どんな馬がわたしたちのもとに届いているのか、気になる方はぜひチェックしてみてください。
食用馬はどこで生まれる?
わたしたちが日ごろ口にしている馬肉は、一体どこから届いているのかご存知でしょうか。国内の馬肉生産量1位を誇るのは熊本県ですが、おもに生産された地域で消費されています。そのため、近年の市場に流通している馬肉は海外から輸入されたものがほとんどです。
また、輸入される馬肉は生体輸入と枝肉輸入に分けられ、それぞれ輸入方法や馬肉の鮮度が異なります。
ここでは、生体輸入と枝肉輸入の違いについて詳しく解説します。
馬の生体輸入とは?
馬の生体輸入とは、生産国から生きた状態のまま馬を輸入する方法です。生体輸入は馬肉の鮮度を落とさずに輸入できることが特徴のひとつですが、日本国内でしばらくのあいだ馬を肥育する必要があるため、輸入後の肥育環境によって品質が左右されてしまいます。
馬肉の枝肉輸入とは?
馬肉の枝肉輸入とは、生産国で屠殺した馬を裁断し冷凍された状態で輸入する方法です。一度に希望する部位を大量に輸入できるため、安定した供給につなげられます。しかし、生産国で屠殺した馬が空輸で日本へ届くため、どうしても鮮度が落ちてしまう点が懸念される方法でもあります。
馬刺しとは
馬肉料理といえば「馬刺し」を最初に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?馬刺しは食用の馬肉を刺身として薄く切り落とし、生で食べる日本料理をさします。トロや霜降り、赤身、タテガミ刺し、レバ刺しなどが馬刺しとして人気の部位です。
ここでは、馬刺しの歴史や由来、美味しい食べ方や味わうときの注意点を紹介します。ここで紹介する一般的な味わい方のほかにも、好みにあわせてアレンジしてみてください。
歴史や由来
馬刺しの発祥は諸説ありますが、熊本藩の初代藩主・加藤清正が朝鮮出兵した時代まで遡ります。当時の朝鮮半島は食料がなかったために仕方なく軍馬を食べたところ、思いのほか美味しく日本へ帰国後も馬肉を好んで食べたことがはじまりだといわれています。
江戸時代には肉を食べる文化がほとんどありませんでしたが、明治時代に入り軍馬の産地であった阿蘇地域で戦後の食糧難で馬肉を食べ始めたことがきっかけで、全国へ広まりました。昭和30年代には飲食店でも扱うようになり、少しずつ一般家庭でも食べられるようになったといわれています。
飲食方法
馬刺しはロースなどの霜降りやもも肉、赤身のほか、タン刺し、ランプなど、部位によって味わいが異なります。一般的には、スライスたまねぎやおろししょうが、おろしにんにく、小口切りのねぎなどの薬味 を添えて、甘口しょう油をつけていただきます。
また、馬刺しを細かく包丁でたたき、納豆とうずらの卵を乗せ、甘めのしょう油でいただく「桜納豆」は日本酒や焼酎のおつまみにぴったり。納豆を追加せずにいただく「馬刺しユッケ風」も、定番のおつまみメニューとして人気です。
馬肉は酸化しやすく、時間が経つと少しずつ黒ずむ ことや食中毒の観点から、冷凍で流通していることがあります。生のまま自宅で味わうときは、食べる直前まで塊のまま冷やしておきましょう。
最初からカットされた状態の馬肉をいただくときは、衛生管理をきちんとおこなっている販売元を選ぶ ことも、美味しく味わうためのポイントです。カット技術に長けている職人がさばく馬肉は鮮度を維持しやすいだけでなく、お皿に盛ったときの見栄えもきれいです。
馬刺しになる馬と種類
馬刺しになる食用の馬は、どんな馬なのかご存知でしょうか?なかには「馬刺しって国産の肉なの?」「競走馬が引退したら食用になると噂で聞いたけれど……」と、疑問に思っている方もいるかもしれません。
ここでは、馬刺しになる馬とそれぞれの種類について解説します。馬の種類を知っておくと、よりいっそう馬肉料理を美味しく味わえるようになります。
馬刺しになる馬は?
馬刺しになる馬はきちんと管理された場所で食用に飼育され、各地のセリ場でランク付けされたものが市場へ流通しています。よく噂で耳にする「競走馬や乗用場が引退したり死んでしまったりした馬の肉が食用として流通している」というのは、実際のデータはなく根拠のある話ではありません。
食用の馬は大きく800kg~1tまで肥育される重種馬 (じゅうしゅば)と、600kg前後と競走馬ほどの大きさの軽種馬 (けいしゅば)に分けられます。種類は産地によって異なり、馬刺しにしたときの見た目や味わいが異なります。
国内で馬肉の生産量が多い熊本県ではおもに重種馬 を飼育し、馬刺しにするとサシ(霜降り)が多く口の温度でサッと溶ける脂が特徴の種類です。
次に馬肉生産量が多い福島県(会津)では、おもに重種馬の半分ほどの体重である軽種馬を飼育しています。赤身ながらも柔らかいことが特徴で、あっさりとした味わいの馬刺しを楽しめます。どちらの馬肉もそれぞれに特徴があるため、食べ比べてみて好みの馬肉を選んでみてはいかがでしょうか。
馬の種類について
日本にいる馬は、その利用目的にあわせて在来馬、乗用馬、競走馬、農用馬の4種類に分けられます。
在来馬は古くから日本にいた馬のことで、洋種馬などの外来馬とほとんど交雑することなく残ってきた日本固有の馬をさします。現在は8種類の在来馬が存在し、天然記念物や指定文化財に登録されるなど、世界で唯一のかけがえのない遺伝資源および文化資産といえるでしょう。
乗用場は乗馬クラブなどで人を乗せて走る馬や、人のストレスを癒すホースセラピーで活躍する馬などをさします。人懐っこく忍耐力の強い馬が選ばれやすく、人の指示をよく理解して走るスピードを調整したり停まったりすることが得意です。
競走馬は競馬場でレースに勝てるよう訓練を受けた馬のことで、金賞がかかったレースで速く走れるようコンディションが整えられています。スマートな体型に隆々とした筋肉は、見る人の心を惹きつける美しさがあります。
最後に、農用馬は荷物の運搬や農耕地の耕作、食用のために飼育されている馬のことです。ほとんどが重種馬なので、身体が大きく1tを超える馬も珍しくありません。食用になる農用馬は生産者の愛情をたっぷり受けながら、食卓に並ぶまで一貫した管理のもとで大切に育てられています。
熊本の馬刺しの特徴
熊本名物といえば、最初に馬刺しなどの馬肉料理を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。そのイメージの通り、美味しい馬刺しを食べるなら熊本県産の馬肉がおすすめです。なかでも、馬刺しは馬肉料理のなかでもメジャーな食べ方で、日常的なおかずから特別な日のディナーとしても親しまれています。
ここでは、熊本県の馬刺しの特徴や味わいの違いなどについて解説します。
熊本の馬刺しはサシが特徴
熊本県では重種馬をおもに取り扱い、身体が大きい馬肉に「サシ」が入っていることが特徴のひとつです。サシが入っているほど脂が多く、口に入れるととろけるような食感を味わえます。
また、馬肉の専門店や飲食店が多い熊本県では、馬肉の美味しさを引き出す加工技術や切り方 に長けています。それぞれの部位に適した厚みを熟知している職人が多いからこそ、お口のなかでとろけるような味わいを実現しているのです。
味の違い
馬肉は生でも加熱しても美味しくいただける肉ですが、馬の種類や産地によって味わいは大きく異なります。重種馬は「霜降り馬刺し 」としても知られるほど脂がよくのっているため、馬肉の甘い脂が楽しめながらも、あっさりと食べられることが特徴です。
また、軽種馬はあっさりとした赤身 がメインのため、ステーキ鍋用としても美味しくいただけます。好みや用途に応じて使い分けると、部位ごとの味わいが引き立てられより美味しく感じられるでしょう。
種類による食べ方の違い
馬肉は種類によって肉質が変わることもあり、それぞれの種類で異なる食べ方を楽しめます。重種馬の場合は、にんにくとしょうがを薬味にするといっそう美味しさが増し、軽種馬は辛味噌としょう油で食べるとあっさりした味わいを楽しめます。
また、部位によっても食べ方や食感、味わいが異なるため、メニューに応じて適した馬肉を選んでみましょう。
なぜ熊本名物?
馬刺しは熊本名物として飲食店や専門店があり、手軽に食べられる料理として知られています。熊本藩の藩主が軍馬を食べたことがきっかけで全国に広まり、現在では馬肉の生産量日本一を誇る都市となりました。
熊本県産の馬刺しをいただくのであれば、馬肉を専門に扱う精肉店での購入がおすすめです。創業大正4年の「肉の大栄」では、最高級の馬肉を求めてこだわり抜いた環境で育てられた馬を、職人の加工・カット技術で美味しい馬肉を食卓に届けています。
馬肉は高い栄養価で低カロリー
ほかの食用肉と比べて、低脂肪・低カロリー・高たんぱくで、鉄分、カルシウム、亜鉛、ミネラルなども豊富に含み 、馬肉生産量日本一の熊本県では古くから滋養強壮として親しまれてきました。
豊富な栄養素を含みながらも低カロリーの馬肉は、ダイエット中の食事メニューやお酒のつまみとしても活用してみるといいでしょう。
馬肉の部位と種類
ひと口に馬肉料理といっても、牛や豚のようにさまざまな部位や種類があります。もちろん、部位や種類によって味わい方が大きく異なり、価格もさまざまです。
ここでは、馬肉の部位や種類によって異なる味わいの特徴などを解説します。たてがみなど馬肉でしか味わえない部位も存在するため、馬刺しを楽しみたい方はぜひ参考にしてくださいね。
たてがみ
馬のたてがみ部分で、コウネとも呼ばれる馬肉特有の部位です。脂が多い割にあっさりして食べやすいことが特徴です。あっさりした味わいの赤身と一緒にいただくと、よりいっそう美味しく味わえます。
肩ロース
柔らかいところと硬いところがあるものの、赤身と脂のバランスが取れていることが特徴の部位です。馬刺しとして楽しむほかにも、しゃぶしゃぶ用としても人気があります。
肩バラ
商品しても知られる「霜降り馬刺し」になる部分で、良質でやわらかい脂がのった部位のひとつ。生の馬刺しだけでなく、さっと炙っていただくとよりジューシーさを感じられるためおすすめです。
リブロース
背中に近い部位のリブロースは、馬肉のなかでもきめが細かくやわらかいことが特徴の部位です。脂が少なく赤身になりますが、その美味しさは一度食べると病みつきになることもあるでしょう。
サーロイン
牛肉と同様に、馬肉のサーロインもとても美味しくいただける部位です。リブロースに比べてサシは少なく赤身よりの味わいですが、適度な脂が馬肉の味わいを引き出しています。
ヒレ
脂が少なくさっぱりとした味わいで、やわらかい肉質が特徴の部位です。定番の馬刺しで楽しむときは、厚めにカットすることでより馬肉の食感を楽しめます。
バラオビ
バラ系の後方中ほどにある部位で、ほかのバラに比べて脂のりがよく、大トロのような味わいとたとえられることも多い部位として人気があります。馬刺しのほかには過熱して食べるのもおすすめです。
ふたえご
バラの一番外側にあたる部位で、こりこりとした食感が好きな方から人気を集めています。脂身が赤身を挟んでいるため、肉の外側は白く内側は紅色という鮮やかな見た目も特徴のひとつです。
クロッド
馬の上半身にあたる部位で脂が少なく、さっぱりとした味わいが楽しめる部位です。ももと同じように赤身として販売されることも多く、商品化しているケースも見られます。
外モモ
モモ肉のなかでもっとも大きく、あっさりとして臭みがないため馬刺しとして定番の部位 です。やや歯ごたえがあり、刺身やステーキなど赤身そのものの味わいを楽しみたいときにもおすすめです。
内モモ
外モモや丸モモに比べると脂は少ないものの、肉質はやわらかく食べやすい部位です。馬刺しやステーキ、鍋用として幅広くも楽しめる部位として人気があります。
まとめ
国内での生産量一位の熊本県産の馬肉はサシが多く入っているため、切り分けお皿に盛りつければ食卓を華やかに演出してくれます。また、馬刺しは豊富な栄養が含まれていながら低カロリーで、身体の健康に気を使っている方でも美味しくいただけます。
肉の大栄では、厳しい衛生管理のもと愛情を持って育てた馬を、高い加工技術と職人によるカットで鮮度が保たれたままの馬肉をお客様のもとへ届けています。いつもの食卓から特別な日の料理として、肉の大栄の馬肉をぜひご賞味ください。
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2023.11.29
熊本が本場である馬刺しは、今や全国各地で手軽に食べられるようになりました。馬肉はほかのお肉と比べてカロリーが低く栄養価が高いため、ダイエットや健康維持を目的に食事に取り入れている方もいます。
この記事では、馬刺しの部位ごとの値段相場や各部位の特徴について紹介します。おいしい馬刺しを探している方は、ぜひこの記事を読んで購入の際の参考にしてみてください。
馬刺しの値段相場は?
馬刺しは、食べられるところや販売場所、産地などによって値段相場が異なります。馬刺しを食べたい方のなかで、ある程度の相場を知りたいと思う方もいることでしょう。ここでは、馬刺しの値段相場について紹介していきます。
100gあたりの値段相場
馬刺しの値段相場は幅広く、飲食店では100gあたり1,000円以下~2,000円前後 、ネット通販であれば部位によりますが、1,000円前後~3,000円前後 で購入できます。また、馬刺しが有名な地域では地元スーパーでも売られていることがあり、場合によっては、500円前後で買えることもあります。
ネット通販の場合の一般的な部位別の値段相場は次の通りです。
赤身…100gあたり1,000円台 ハラミ…100gあたり1,000円~2,000円ほど たてがみ…100gあたり1,500円~3,000円ほど 三角バラ…100gあたり3,000円前後 大トロ…100gあたり3,000円前後
また、馬刺しの本場である熊本では、馬刺しを提供している飲食店が多くあり、産地にこだわった馬肉専門店やリーズナブルな居酒屋など、さまざまなお店があります。店舗によっては、1人前で1,000円を切る値段で食べられるところもあるため、熊本に立ち寄った際にはお店で食べてみるのもよいでしょう。
ネット通販の方が高めに設定されている
先述した通り、飲食店では馬肉専門店やリーズナブルな居酒屋のお店などで馬刺しが提供されており、値段は1,000円以下~2,000円前後で食べられることが多くあります。馬刺しの本場の熊本では、よりリーズナブルに食べられるでしょう。
一方で、ネット通販では100gあたり1,000円台~3,000円前後と飲食店やスーパーなどに比べて高めの値段で設定されています。値段が高めな理由として、梱包材の費用や送料などの配送コストが考えられ、梱包材は主に商品を包む真空パックや段ボール、緩衝材などにコストがかかってしまう点がひとつめの原因です。
もうひとつの配送コストの点では主に送料が当てはまり、送り先にもよりますが、ヤマト運輸(クロネコヤマト)のクール便では、1,150円~2,250円が運送料として商品に上乗せされます。最近ではとくに消費税の増税などの影響も大きく受けており、数年前と比べて配送コスト自体も上がっているため、馬刺しをネット通販で購入する方が高い理由といえるでしょう。
部位別の馬刺し値段相場と特徴
馬刺しといえば赤身肉がもっともポピュラーですが、ほかにもあらゆる部位が存在します。脂の乗り具合や肉の柔らかさなどが部位により違うため、味わいはもちろん値段もさまざまです。ここでは、馬刺しの部位別の値段相場と特徴について紹介します。
赤身
馬刺しのなかでももっとも流通量が多く、一般的に馬刺しをイメージするのがこの赤身です。流通量が多いことから値段も比較的お手頃で、ネット通販では100gあたり1,000円台 で購入できます。
赤身の部位は、モモやヒレなど同じ赤身でも部位が異なる場合があります。モモは脂が少なく弾力のある身と噛むごとに旨味を感じられ、ヒレは赤身のなかでも高級な部位で、モモ同様に脂が少なく抜群の柔らかさが特徴です。
また馬肉の赤身は、牛肉の赤身よりもたんぱく質の量が多く、脂質は牛肉の約1/5ほどで、カロリーは牛肉の半分以下しかありません。そのため赤身の馬刺しは、健康志向の方やダイエットを行っている方にとくにおすすめの部位といえるでしょう。
ハラミ
焼肉でよく目にするハラミは、馬肉の部位としても存在します。ハラミは横隔膜の部分のお肉で、馬1頭から1kgほどしか取れません。肉質はもっちりとしつつも柔らかく、馬刺しにピッタリなのが特徴です。
ネット通販では、100gあたり1,000円~2,000円ほど で購入できます。一般的にハラミは赤身寄りの部位として知られていますが、場合によっては、程よくサシが入った霜降りのようなハラミも流通されています。
味のよさから牛肉のハラミよりおいしいと感じる方も少なくないことから、一定数の馬ハラミファンも存在するようです。馬刺しでももちろんおいしく召し上がれますが、焼肉やたたきのように火を通す料理にしても相性がよくおすすめです。
たてがみ
馬刺しの部位は牛や豚と似た名前のお肉が多くありますが、たてがみは馬肉でのみ存在する少し変わった部位です。その名の通り、馬のたてがみの下にある部分のお肉で、見た目が赤くなく真っ白なのが特徴です。ネット通販では、100gあたり1,500円~3,000円ほど で購入できます。
たてがみは見た目が真っ白ですが、実はお肉ではなく脂が正体です。脂と聞くとベタベタとしてしつこいイメージがありますが、馬の脂は融点が低く、口の中でサラッと溶けるため食べづらく感じません。
そのままでももちろんおいしいですが、赤身の馬刺しと一緒に口の中へ入れると、まるで極上の霜降りを食べているような旨味と口溶けを感じられます。時期によっては手に入りにくい場合もあるため、販売されていたら注文するのをおすすめします。
三角バラ
馬の腹部から下腹部あたりにある三角バラは、馬刺しのなかでも脂乗りがよいため、サシの入った馬刺しを好む方にとくにおすすめの部位です。サシの入っている人気部位のため少し高価ではありますが、ネット通販では100gあたり3,000円前後 で購入できます。
一般的に牛肉や豚肉のサシの入ったお肉は食べ進めていくとしつこく感じ、次第に飽きてしまうことがあります。しかし、馬肉の場合は、例外です。脂の融点が低くしつこさを感じにくいため、飽きることなく最後までおいしく食べられます。
また、脂が乗っているのにどれだけ食べても胃もたれがしにくいことから、馬刺しのなかでもとくに三角バラを好む方も少なくありません。
大トロ
マグロの部位でも有名で希少な大トロは、馬肉のなかでもあまり取れない希少な部位です。場合によっては、三角バラなどと同じ部分を指すこともありますが、大トロは馬の下腹部の一部しか取れない部分です。
三角バラ同様、サシの入っている人気部位のため少し高価ではありますが、ネット通販では100gあたり3,000円前後 で購入できます。馬刺しとしてはもちろん、お寿司やしゃぶしゃぶなどにしてもおいしく召し上がれます。
また、馬刺しの本場である熊本では、甘口醤油や馬肉専用の醤油をつけて食べられますが、大トロを食べる場合は、レモンと塩で食べるのもおいしい食べ方のひとつです。レモンの酸味が大トロの脂の甘さを引き立たせ、塩で大トロの旨味をストレートに感じられるためおすすめです。
馬刺しはスーパーで購入できる?
ひと昔前では、馬刺しは名産地でしか味わえない印象がありましたが、今では加工技術や配送技術が上がったため、全国各地で手軽に馬刺しを味わえるようになりました。また、場所によっては、スーパーでも販売されているところがあるため、より気軽に馬刺しを楽しめる環境になったといえます。
販売している馬刺しの種類も各スーパーによってさまざまで、冷凍された赤身や霜降りが単体で売られているものが多く、なかには数種類の部位をまとめた状態で販売しているところもあります。お近くのスーパーで馬刺しを見つけたら一度試してみるのもよいでしょう。
業務スーパーに売っている場合がある
馬刺しが販売されているスーパーのなかでも、業務スーパーで取り扱いがある店舗もあります。海外産の馬刺しが冷凍コーナーの一角に置かれており、内容量にもよりますが300円~1,000円ほど で購入できます。低価格で馬刺しを食べられるため、人気商品のひとつといえるでしょう。
産地は主にカナダ産やアルゼンチン産などで、海外産のためか場合によって、旨味が薄く感じられたり独特な臭みを感じたりする場合があるようです。賛否両論がありますが、お近くの業務スーパーで見かけたら試しに一度購入してみてください。
馬刺しについてよくある質問
ここまで、馬刺しの値段相場や部位別の特徴などを紹介していきました。ここでは、馬刺しについてよくある質問についてQ&A方式に紹介していきます。
Q.たてがみはなぜ白い?
馬刺しの部位の1つであるたてがみは馬にしかない部位で、名前の通りたてがみが生えている付け根の部分のお肉のことです。別名でコウネとも呼ばれ、見た目が真っ白なのが特徴です。
一般的な馬肉は赤身の部位をイメージしますが、たてがみは首の皮下脂肪の部位のため白い色をしています。脂と聞くとしつこい印象があるものの、牛や豚の脂と比べると口の中に脂が残りにくく、コラーゲンが豊富のため想像よりもさっぱりと食べられます 。
また、人の体温で溶けるほど脂の融点が低く、噛むうちにとろりとした食感に変わることでしつこく感じにくく食べられる のです。
Q.馬刺しの部位によって切り方は変わる?
馬刺しは部位によって味わいが異なりますが、お肉の切り方もそれぞれで異なります。結論から言えば、お肉が固めの部位は薄めに、柔らかめの部位は少し厚めに切るとバランスがよくよりおいしく食べられます。
引き締まった赤身やコリコリとした食感のたてがみは、2~3mm くらいの大きさに切ると口の中に残りにくく食べやすくなります。一方で、ハラミや三角バラ、大トロなどはやわらかい身が特徴なので、少し厚めの5mm くらいの大きさでも食べやすく、食べ応えがあるためおすすめです。
Q.馬刺しはなぜ生で食べられる?
鮮魚のお刺身は、飲食店ではもちろんスーパーでも売られており、手軽に楽しむことができますが、牛肉や豚肉などの刺身は衛生的な理由から一般的には食べることができません。ただし、馬肉の場合は、馬刺しなどの生食が可能です。
生で食べられる理由として、ほかの動物と比べて体温が高いため、寄生虫や細菌などが繁殖しにくく食中毒が起こりにくい状態だからです。もちろん、寄生虫がいないわけではありませんが、国内で流通されている馬肉の多くは出荷の際に冷凍処理を行っているため、食中毒の可能性が限りなく低くなります。
Q.馬刺しを食べすぎるとどうなる?
食中毒の可能性が低い馬刺しですが、食べ過ぎると腹痛や下痢を起こす場合があります 。原因は主に消化不良で、肉類を消化する際は野菜や炭水化物と比べてより長い時間が必要になるため、胃腸に負担がかかるためです。加えて、冷たい馬刺しを食べることで胃腸が冷え、消化の働きを鈍らせてしまうのも原因の1つです。
また、馬肉は肉類のなかでもとくにプリン体が多く含まれている特徴があります。高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインの目安では1日あたり400mgまでですが、馬刺し1人前に含まれているプリン体は100gあたり60~150mgです 。たまに食べる分にはとくに問題ありませんが、多量を常食するのは控えた方がよいでしょう。
馬刺しの部位ごとの特徴と値段についてお伝えしましたが、食事におけるカロリーにも気を付けたいと思うことでしょう。こちら では、馬刺しのカロリーについて詳しく解説し、ダイエット中でも安心して楽しめるお肉としての魅力を紹介しますので、あわせてご覧ください。
まとめ
馬刺しの部位ごとの値段相場や各部位の特徴などについて紹介しました。現在では全国各地で馬刺しが販売されており、手軽に味わえる環境になっています。
赤身やハラミは旨味が強い部位で比較的安く購入でき、霜降りの部位はサシがありつつも脂のしつこさを感じずに食べられるのが特徴です。スーパーなどでも販売されている場合があるため、近くで見かけたら試してみるのもよいでしょう。
肉の大栄では、厳選した良質の馬肉を使用した馬刺しを取り揃えており、あらゆる部位を一度に楽しめる馬刺しセットもご好評いただいております。ご自身用にはもちろん、大切な方へのギフトに本場熊本のおいしい馬刺しはいかがでしょうか。
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2023.11.20
生で食べられるお肉として人気の高い馬刺しは、低カロリーとして知られています。カロリーが少ないのであれば栄養素は少なそうに感じられますが、たくさんの栄養素が含まれた食材のひとつです。
馬刺しであれば低カロリーで高栄養素であるため、ダイエット中にはとくにおすすめといえます。今回は、馬刺しのカロリーやどんなところがダイエット向きなのかを詳しくご紹介します。
馬刺しのカロリーはどれくらい?
馬刺しは、栄養豊富でカロリーが低くダイエットしている人にはとくにおすすめのお肉です。また、鉄分やビタミンといったさまざまな栄養素が含まれています。ダイエット中の人だけでなく、健康意識の高い人にも人気の高い食材といえるでしょう。
1人前は何グラム?
馬刺しの1人前はおよそ50g です。お店などで注文した場合には、やや少なめの30〜40g で提供されていることが多いでしょう。
一人前は、お酒のお供としては楽しめるくらいの量です。食事としてしっかりと味わいたいのであれば、100gほどでお腹も満たされます 。
100g当たりのカロリーとタンパク質
馬刺し100g当たりのカロリーは102kcal となっており、非常に低カロリーです。牛肉と比べるとおよそ半分のカロリーなので、いかにヘルシーな食材なのかが分かります。
低カロリーの食材では栄養面が気になりますが、馬肉は高タンパクなうえに、鉄分・亜鉛、さらにはビタミンB12などが豊富に含まれています 。低カロリーかつ栄養素の高い食材といえるでしょう。
とくにたくさん含まれているタンパク質は、筋肉や皮膚などを構成する成分の一つで、体のさまざまな調節機能や免疫に関係している重要な栄養素です。
常に体内で合成され不要になれば分解というサイクルを繰り返すことで、一定の量になるよう保たれています。食事の量を減らすことで不足しがちになるため、ダイエット中だけでなく、朝食を食べない人なども気をつけなければなりません。
タンパク質の不足は代謝が落ちる、肌や髪のツヤがなくなるといったさまざまなトラブルを引き起こしてしまうため注意しましょう。
また、亜鉛も免疫やホルモンの調整など、人間にとって必要な栄養素のひとつです。食事で摂るにはなかなか難しいため、サプリメントで摂取する人が多いといわれています。
馬刺しであれば、普段の食事で摂れにくい亜鉛も豊富に含まれているため、ダイエットや健康維持におすすめです。
馬刺しはダイエット向き?
ダイエットでは、食事の管理が非常に重要です。ただ単にカロリーを抑えるだけでなく、栄養不足にならないように、高い栄養素を含んでいることも忘れてはなりません。
そこで注目されているのが低カロリーでたくさんの栄養素 を含む馬刺しです。ダイエットでは無理な食事制限は禁物です。体調を崩したり、リバウンドしたりしないよう、ぜひ食事に馬刺しを取り入れてみましょう。
お肉のなかで一番カロリーが低いのは馬肉
牛、豚、鶏、ラムなどさまざまなお肉の種類がある中で、同じ部位を比べてみると、一番カロリーが低いのは馬肉です。
【それぞれのモモ肉100g当たりのカロリー】
馬肉102kcal 牛肉253kcal 豚肉171kcal 鶏肉234kcal ラム肉164kcal
馬肉は脂質が少ない特徴もあるため、一般的に食べられることの多いお肉の種類と比べると非常に低カロリーであることがわかります。
ダイエット中でもお肉はしっかりと取り入れたい食材です。低カロリーのお肉を選ぶのであれば、馬肉がおすすめといえます。
栄養素がある
栄養素が非常に豊富なことも、馬肉の人気が高い理由の一つでしょう。高タンパクなだけでなく、鉄分やカルシウムを含まれています。
鉄分は貧血を防いでくれるため、女性にとっては嬉しい成分です。さらに、馬肉にはミネラルやビタミンも含まれています。
糖質の代謝を良くするビタミンB1、回復力を助けてくれるビタミンAなどは、ダイエット中ではとくに摂取したい栄養素です。体のさまざまな機能を維持するミネラルにおいては、牛肉や豚肉を上回る含有量で優秀な食材といえるでしょう。
また、とくに注目したい馬肉の栄養素にグリコーゲン があります。グリコーゲンは運動などをした際にエネルギーとして使われる糖類のことです。
グリコーゲンを摂取することで、疲労回復の手助けをしてくれます 。ダイエット中はいつもより負荷のある運動をしたり、頻度も多かったりと疲れやすい状態です。疲労回復の手助けや免疫力が下がらないように馬肉を摂取することは、非常に効率が良いでしょう。
馬肉でカロリーが低い部位
馬肉には食べられる部位がたくさんあり、それぞれの肉質や味に大きな違いがあるのが特徴です。馬肉は基本的に脂肪分が少ないお肉ですが、よりヘルシーな部分を食べたいのであれば、できるだけ赤身の多い部分を選びましょう 。
赤身の部分はよりカロリーが少なく、軽さがありさっぱりと食べられます。馬肉の赤身部分は非常に多く、部位によって特徴があるので選ぶ際の基準にしてみてください。
【赤身の部位】
モモ ランプ クロッド(上半身の赤身部分) ヒレ ロース イチボ ラム
赤身でもより脂肪が少ない部分は、モモやランプ、クロッドでダイエット中にとくにおすすめです 。ヒレも脂肪分が少なくカロリーは低めですが、柔らかく食べやすいため噛む回数が少なくなってしまう点はダイエットではデメリットといえます。
噛み応えがある方が満腹感も得やすくなるため、ダイエット中はできるだけしっかりと噛める食材を選びましょう。
また、ロースやイチボ、ラムは脂肪分が入ることが多い部位です。購入する際には脂肪分がどれだけ入っているかをしっかり確認してから購入するようにしてください。
自宅で馬刺しをおいしく食べるためには
馬刺しが食べられるのは、居酒屋などのお店だけではありません。いくつかのポイントを押さえることで、自宅でも馬刺しを食べられます。
生食用の馬刺しは一般的に冷凍で販売されているので、正しい保管と解凍方法を知って自宅で美味しく食べましょう。
解凍するまではしっかり冷凍保存をする
流通している生食用の馬肉に関しては、国内外問わず冷凍しなければならないと法律で定められています。基本的には小分けされている商品が多く、外気の影響を受けないようにしっかりと冷凍保管をしっかりとしなければなりません。
できる限り温度変化の少ない冷凍庫で保管して、1ヶ月以内に食べる のが理想的です。食べる際には、なるべく直前に解凍して食べるようにしましょう。
解凍が早すぎるとドリップが出過ぎてしまい、パサパサした食感になり美味しさが半減してしまいます。食べる時間も考慮して上手に解凍できれば、お店で食べるような美味しい馬刺しが自宅で楽しめるでしょう。
氷水につけて解凍する
美味しく解凍するポイントは氷水につけることです。ボールに氷をたっぷり入れてパックごと入れて解凍 しましょう。
よく冷蔵庫で時間をかけて解凍しがちですが、0度に近い環境で解凍することで中心も外側も均等な解凍が可能です。室内の気温や小分けの量にもよりますが、1時間ほどを目安に半解凍状態 を目指してください。
もしも、時間が過ぎてしまってもボールの中の氷が残っている間は、そこまで温度が上がり過ぎないので心配ありません。解凍しすぎないように、硬さが残っている程度にすると美味しく食べられます。
急いでいる場合には、流水で解凍する方法もあります。ボールにパックごと入れて5〜10分ほど流水にさらしましょう 。この方法も解凍し過ぎないように注意してください。
流水は季節によっては氷水よりも温度が高い可能性があります。解凍し過ぎることや表面温度が上がって色が悪くなる場合もあるので気をつけましょう。
また、冷蔵庫でも解凍はできますが、長時間放置されてしまい美味しさや見た目が悪くなる可能性があります。そのほか電子レンジを使用しての解凍は、旨味が全て流れてしまうので使わないように注意しましょう。
少し芯が残っているくらいがベスト
馬刺しの解凍は、少し芯が残るくらいがベストな状態です。馬の脂は融点が低く流れ出やすいためです。また、全て解凍してからスライスするのは非常に難しく旨味や見た目にも影響します。
馬刺しは、厚さ3mmくらいが美味しく食べられるため、スライスしやすい硬さであることも重要なポイントといえます。解凍の際はこまめにチェックし、すべて解凍してしまう少し前にスライスするようにしましょう。
馬刺しの部位ごとに特徴を解説
馬刺しには部位ごとにそれぞれ特徴があり、食感や風味が異なります。よく食べられている4つの部位をご紹介します。
たてがみ
たてがみはその名の通り、たてがみが生えている部分のお肉で馬特有の部位といえます。一番の特徴はその真っ白な見た目です。赤身の部分は全くなく、脂の塊のようなので初めてみると驚く人が多いでしょう。
脂っぽく見えますが、食べてみると意外にあっさりで食感はコリコリとしています。甘味が強くクリーミーさもあるため、一度食べると意外な美味しさでさらに驚くはずです。
たてがみはとても貴重でなかなか取れない希少な部位です。赤身の部分と一緒に盛り付けると彩りも良く鮮やかな一皿となります。
赤身
赤身は馬肉の旨みがたっぷりと感じられる部位です。しっかりとした弾力があり、歯ごたえと旨味を楽しめます。また、脂の部分が少ないためより低カロリーでダイエット中にはとくにおすすめです。
お肉本来の味がしっかりとしているため、食べ応えがある部位といえるでしょう。赤身にはヒレやモモなど種類もいくつかあり、食べ比べてみると食感や旨みの違いがわかります。
赤身の最上級部位であるヒレ肉は、非常に柔らかくほかの部位よりもとくに脂が少ない部分です。カロリーが気になる方はヒレを選ぶとよいでしょう。赤身はスライスオニオンや大葉、しょうがなどと一緒に食べるとより一層美味しさが引き立ちます。
イチボ
イチボはお尻の部分のお肉ことです。赤みだけでなく適量のサシも入っているため柔らかさがあります。甘みもあるため濃厚な旨みが特徴的です。赤身と脂身をバランスよく味わいたい場合には、イチボがおすすめでしょう。
お尻の部分の肉はイチボだけではありません。少しクセのある柔らかな赤身のラムや旨みの多いコリっとした食感のギザギザという部位もあり、バリエーション豊かです。
モツ
モツとは、内臓の総称で胃袋や腸、心臓、レバーなどさまざまな部位のことを指します。馬肉の中でとくに知られているのがレバ刺しです。以前は牛肉などのレバーも食べられましたが現在は禁止となっています。
馬肉のレバ刺しは唯一生食用として認可されています。馬肉のレバ刺しは、臭みがほとんどなく、弾力のある食感が特徴です。レバーが苦手な方でも美味しく食べられるほど、クセがありません。
そのほか、心臓はアッサリとした旨みが特徴で希少な部位のひとつです。胃袋や腸は加熱してから食べますが、やや硬めの食感なので牛や豚とはまた違った味わいとなるでしょう。
まとめ
馬刺しは、低カロリーで高タンパクなためダイエット中の方にはとくにおすすめです 。そのほかビタミンやミネラルといった体に必要な栄養素も豊富に含んでおり、健康維持にも役立ちます 。馬肉には部位ごとに味わいや食感が異なるため、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。
創業大正4年の肉の大栄では、馬肉をはじめとするお肉の仕入れのルート、肉を捌く技術にこだわっています。ブランドだけに拘らず確かな味わいを見極め、生産者が託した想いや美味しさをお届けしています。
華やかな食卓を彩る馬肉は、追求各種馬刺しをはじめとして、ユッケや馬焼きセットなど多彩なラインナップをご用意しています。大切な方への贈り物としてご贈答用もありますので、ぜひ一度ご賞味ください。
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2023.10.27
馬肉は、豚肉や牛肉・鶏肉などと比べスーパーではあまり見かけません。お酒にも合うので好きな方は多いかと思いますが、食卓に並ぶことは少ないでしょう。
一方で、馬肉は美味しく栄養が豊富なだけでなく、美容やダイエットにも大切な栄養素が沢山含まれています。美味しく安全に馬刺しを食べるうえでの注意点や、馬刺し以外での調理法などもご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
馬刺しが持つ栄養効果
意外に知られていませんが、馬刺しはさまざまな栄養素が豊富で、男女ともに嬉しい効果ばかりです。とくに鉄分が不足しがちな女性 や、ダイエット中の方は積極的に取り入れることで身体の悩みや不調が改善される可能性もあります。馬刺しが好きということならば、栄養素や体への良い影響も理解し、効果的に取り入れましょう。
鉄分が豊富
馬刺しは鉄分がとくに豊富です。鶏肉や豚肉、牛肉に比べても馬肉の鉄分の豊富さはダントツなので、積極的に取り入れましょう。
貧血の多くは鉄欠乏性貧血 というものであり、鉄分が不足することによって起こります。血液中に含まれるヘモグロビンの多くは鉄分によって構成されますが、このヘモグロビンが減少するとうまく酸素が体に巡らなくなるため、さまざまな不調がおこるのです。
20~40代の月経が起こる女性の多くは、貧血の症状に悩まされたことがあるでしょう。月経に加え貧血が起こると、めまいや倦怠感・集中力の低下や動機・息切れなどさまざまな不調につながり、仕事や学業にも影響が出ます。それを予防するためにも、女性はとくに鉄分不足を予防しましょう。
もちろん男女関わらず貧血は危険です。現代では、とくにカップ麺やインスタント食品による栄養不足が深刻化しています。利便性を求め簡単な食事で済ませる方も多いとは思いますが、男性でも貧血による立ちくらみなどが起こる場合があるので、鉄欠乏には気をつけるようにしましょう。
タンパク質も摂取できる
タンパク質といえば鶏むね肉のイメージがありますが、馬刺しにも豊富に含まれています。タンパク質は爪や髪の毛を作る栄養素 であり、不足すると筋肉量の低下にもつながるので、健やかな生活を送るうえで欠かせない栄養素と言えるでしょう。
ダイエットをしている方やアスリートの方の中には「高タンパク質な鶏むね肉やゆで卵中心の食生活をしている」という方もいらっしゃいます。鶏むね肉以外にも美味しく飽きずにタンパク質を摂取する方法をぜひこの機会に知っておきましょう。
たしかに鶏むね肉はどこにでも安く販売していて入手しやすいですが、通販を利用すれば直接買いに行かずとも簡単に馬肉を手に入れられます。美味しく・さらにタンパク質も豊富な馬肉をぜひお試しください。
歯や骨の維持に欠かせないカルシウム
カルシウムは骨を強くすることで有名です。鶏や豚・牛のなかでも馬肉はカルシウム含有量がとても高く、馬刺しを食べれば豊富なカルシウムを得られます。カルシウムは歯や骨を形成するだけでなく、子どもから大人まで血液や筋肉の健康を維持し、成長を促進するための大事な栄養素です。
体脂肪になりにくい脂質
馬肉はお肉の中でもかなり脂質が低いほうです。脂質が気になっている方、普段脂っこい食事が多い方には、脂質やカロリーを抑えられるのでおすすめです。
それだけでなく、馬肉に含まれている脂質は不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、悪玉コレステロールの動きを抑えてくれます 。加工品やお菓子、脂の多いお肉に多く含まれている飽和脂肪酸を、不飽和脂肪酸に置き換えることでLDLコレステロールが低下し、体脂肪が付くのを抑えられます。
馬刺しで得られる美容効果
馬刺しにはさまざまな美容効果があります。ダイエットだけでなく、肌や髪質など年齢とともに気になりだす部分のエイジングケアにも効果的です。美容・健康どちらにも大切なビタミンも豊富なので、ぜひ美容を気にする方は積極的に取り入れましょう。
低カロリーでダイエット向き
馬肉のカロリーは豚肉・牛肉と比べても半分ほどとかなり低く、ダイエット向きです。カロリーを抑えるためにお肉を我慢する方もいますが、お肉が大好きなのに痩せるためといって我慢するようなダイエットは長続きしません。
お肉を食べているという満足感も得られつつ、カロリーや糖質を抑えられる優秀な食材なので、ぜひ取り入れてみてください。
高タンパクで髪やお肌によい
タンパク質は、髪やお肌に大切な栄養素です。男女ともに普段の食事では足りないと言われています。鶏むね肉と並び、馬刺しのタンパク質は豚肉と比べてもかなり豊富です。意識して摂るように心がけましょう。
タンパク質が髪やお肌に必要とされる理由は、以下のとおりです。
髪は、そのほとんどがケラチンというタンパク質で構成されているから タンパク質が不足すると薄毛や肌のたるみの原因になるから
髪は、水分や脂質 、メラニン 、タンパク質 によって構成されています。そのなかでも8~9割を占めるのがタンパク質です。そのタンパク質の中の9割は、ケラチンタンパク質という成分で構成されています。
加齢とともに頭皮の皮脂量や髪の潤いがなくなっていき乾燥するなどの悩みも増えます。髪の角質層を形成するケラチンタンパク質が不足すると、髪の調子が悪くなるだけでなく、育毛・発毛に関わり薄毛の原因となるので、タンパク質を意識して健康な髪を守りましょう。
また、タンパク質不足による筋力低下は、顔の筋肉と皮膚がたるむことにつながります。馬刺しのようなタンパク質が豊富な食材を摂取し、若々しい肌を保ちましょう。
お肌に必要なコラーゲンをつくる
お肌に大切な栄養素としてコラーゲンが有名ですが、そのコラーゲンもタンパク質の一種です。充分なコラーゲンは肌の弾力やハリを保ち肌荒れも防ぐため、若々しい肌の維持につながるといえるでしょう。
とくに、馬刺しの「たてがみ」にはたっぷりのコラーゲンが含まれています。脂肪分がありますが、コリコリとした食感とあっさりとした口当たりで女性にも人気な希少部位です。
ビタミンB3が含まれている
馬刺しには、ビタミンB3がたっぷり含まれています。ビタミンB3には代謝や神経伝達を助けるはたらきがあり、皮膚を守ることや、精神の安定のために必要な栄養素です。美容と健康に欠かせない栄養素といえるでしょう。
ビタミンB12で睡眠を整える
馬刺しには、牛肉・豚肉・鶏肉と比べてかなり多くのビタミンB12が含まれています。良質な睡眠は美容には欠かせない要素のひとつです。ビタミンB12には、睡眠リズムを整えるはたらきがあります。
成長ホルモン・老化防止に役立つメラトニンの分泌量が増加することにより代謝の促進にもつながる大事な栄養素です。睡眠の質が悪いと感じる方にはとくに、馬刺しでの美容・健康効果が期待できるでしょう。
ビタミンEは若返りの秘訣
馬刺しには、ビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEは抗酸化作用があり「若返りの栄養素 」と呼ばれるほどです。
ビタミンE不足により抗酸化作用が低下していくと、過酸化脂質が細胞を傷つけ、さまざまな病気を引き起こします。抗酸化作用によって血液や美容に必要な栄養素も循環していくので、老化を防ぐ・美容を保つためにとても大切な栄養素といえるでしょう。
馬刺しの食べすぎはNG
ここまで馬刺しを食べることによるメリットをたくさんご紹介しましたが、食べ過ぎはNGです。美容や健康に効果的な栄養素が含まれていても、食べ過ぎにより体調を崩してしまっては元も子もありません。
馬刺しを食べる際、とくに注意すべき点や適切な摂取量をご紹介します。おいしく・適切な馬刺しの楽しみ方ができるよう、以下のことを留意しておきましょう。
食中毒のリスク
馬刺しは生の肉なので、食中毒の危険は0ではありません。馬に発生する寄生虫としてサルコシスティス・フェアリー があり、下痢や嘔吐腹痛を引き起こすことがあります。しかしこれは冷凍処理されていれば防げるので、必ず確認してから食べるようにしましょう。
当店の馬刺しは、鮮度を保てるようその日のうちに真空し、殺菌・冷凍加工して全国へお届けしています。今まで勇気が出なかったという方も、ぜひお試しください。
とはいえ馬肉は、もともと牛・豚・鶏などさまざまな食肉のなかで一番安全といわれています。その理由は、馬の体温がほかの食肉に比べ5~6度 ほど高く、寄生虫が住みつきにくいからです。適正な処理がされている馬刺しを、美味しく・安全に食べましょう。
プリン体の過剰摂取による痛風
馬刺しはほかの肉に比べるとプリン体がやや多く含まれています。プリン体の過剰摂取により痛風になると、尿酸という物質が関節に強い痛みを引き起こします。しかし馬刺しをたまに食べる程度では、とくに気をつけるほどのプリン体の量ではありません。
馬刺しの摂取目安量
馬刺しは、部位によって100gあたり60~150mgのプリン体 を含んでいます。「高尿酸血症・痛風のガイドライン」によると1日のプリン体の量は400mg以下に抑えることが推奨されています。普段からプリン体が気になる方はとくに、ほかの食事とのバランスも見て調整しましょう。
また、馬刺しに限らず肉の食べ過ぎによる消化不良にはお気をつけください。1日の摂取目安量として50~150gほど を、よく噛んで食べるようにすることをおすすめします。
馬刺し以外の食べ方
シンプルな馬刺しもよいですが、ほかにもさまざまな食べ方で飽きずに楽しめるのが馬肉の魅力です。お酒に合わせてみたり、その日の気分でアレンジしてみたり、ぜひお好みの食べ方を見つけてみてください。
馬肉ユッケ
お酒にも合うおすすめの食べ方は、馬肉ユッケです。馬刺しに飽きたという方や、臭みを感じるという方も美味しく食べられます。
【調理例】
好きな量の馬肉を細切りにする 醤油・砂糖・ごま油・コチュジャンを4:1:1:1で混ぜ合わせる お好みで擦り下ろしたにんにく・生姜を2に入れる(馬肉の臭みが気になる場合は多めに) 馬肉とタレを混ぜ合わせ皿に盛り、卵黄や大葉、白ごまなどをトッピングして完成
辛味が好きな方は豆板醤を少し入れても美味しく食べられます。ぜひお試しください。また、当店は専用のタレ付きの「馬刺しの桜ユッケ 」も全国へお届け可能です。やわらかいラムの部分を職人が厳選しており、カットの手間も省けます。ぜひ一度ご堪能ください。
ローストホース
続いてのおすすめの食べ方は、ローストホースです。生肉に抵抗のある方におすすめな食べ方ですが、完全に火を入れるわけではないので馬肉のやわらかい触感は損なわれません。ご自宅で調理する際は、ミディアムレアくらいのイメージで仕上げましょう。
【調理例】
できれば馬肉は30分ほど常温に出しておく ブロック状の馬肉に塩コショウ、擦り下ろしにんにくを揉み込む 油をしき熱したフライパンに馬肉を置き、強火で全面に焼色をつける(余熱で火を通すため、焼色が付けばOK) 全面に焼色がついたらアルミホイルにくるみ、30分ほど寝かせる カットして完成
強火で一気に表面を焼いてから寝かせることで、馬肉の中に旨味がぎゅっと閉じ込められます。シンプルな塩コショウでも美味ですが、お好みで玉ねぎのドレッシングや醤油をかけてお召し上がりください。
馬肉ステーキ
厚さ1cmほどにカットした馬肉をフライパンやホットプレートなどで焼けばステーキも楽しめます。こちらも火を通しすぎず、ミディアムレアくらいに焼くと美味しく食べられるでしょう。火を通しすぎると固くなってしまうのでお気をつけください。
馬刺しの摂取効果や摂取目安についてご紹介しましたが、馬刺しを冷凍で購入することもあるでしょう。こちら では、正しい馬刺しの解凍方法について解説し、ドリップの処理方法や解凍後の賞味期限について解説していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 馬刺しはさまざまな栄養素があるため、美容や健康によい効果がある食材です。馬刺しによるダイエット効果やアンチエイジング効果だけでなく、良質な睡眠を心がけることや体の循環機能を気にかけることはとても大切です。美味しく安全に食べていただけるよう、摂取目安量を守りながら食生活に取り入れてみてください。
また、馬刺し以外のレシピも3つご紹介しました。肉の大栄では幅広い部位の馬肉を取り揃えているので、さまざまなレシピをお楽しみいただけます。職人の確かな目利きによる品質のよい馬刺しを、ぜひご自宅でお試しください。
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2023.10.25
一般的に、生モノは雑菌が発生しやすく食中毒になるリスクが高いので、妊婦は子供を守るためにも、生肉や生魚は避けるのが無難です。では、馬刺など、生で食べる機会が多い馬肉はどうなのでしょうか。
そこで、今回は妊婦が馬刺しを食べてはいけないのか、その理由についてご紹介します。馬刺しにどのようなリスクがあるのか、その対策方法も一緒に取り上げるため、ぜひ最後までご覧ください。
馬刺しは妊婦が食べてはいけないもの?
それでは、早速馬刺しを妊婦が食べてよいのか否かについて解説します。好んで食べたがる人も多い馬刺しですが、果たして妊婦が食べても大丈夫なのでしょうか。
妊娠中は馬肉を食べない方がよい
結論からいうと、妊娠中の人が馬肉を食べるのはやはり避けた方がよいでしょう。昨今はさまざまな規制によって生肉の提供が難しくなっていますが、馬肉はそうした肉の中で唯一生での提供が認められている存在です。
馬は牛や豚と異なり、体温が高く雑菌が繁殖しにくい性質を持っています。そのため、安全性が高く多くの飲食店で生の状態での提供が可能です。
しかし、安全性が高いからといっても、必ず食中毒にならないわけではありません。馬刺しには有害な雑菌が含まれている可能性があり、やはり食中毒になるリスクが多少なりともあります。
馬刺しによって引き起こされる食中毒の原因となる雑菌は、以下の3種類が一般的です。
トキソプラズマ
トキソプラズマとは、馬肉に寄生している可能性がある寄生虫の1種です。トキソプラズマは人を含むほぼすべての哺乳類に感染可能な存在で、世界的には全人類の3割以上が感染していると考えられています。
トキソプラズマの人への感染は、加熱が不十分だった食用肉に含まれる組織シスト、そしてネコ糞便に含まれているオーシストの経口的な摂取により生じるケースがほとんどです。日本では、トキソプラズマに感染する原因となる存在として豚肉が挙げられます。現在では豚肉の食中毒の危険性について周知が進んでおり、患者数は減少していますが依然としてトキソプラズマの感染報告例はなくなっていません。
ちなみに、トキソプラズマは生肉を調理したあとのまな板や包丁を経由して感染 するケースもあります。そのため、食事中はもちろん、食事の前後も感染しないように調理器具の取り扱いには注意が必要です。
リステリア菌
リステリア菌こと正式名称リステリア・モノサイトゲネスは、河川水や動物の腸管内など、広い環境と範囲に分布している細菌です。国内ではあまり感染例の報告はありませんが、欧米では死者をともなう集団食中毒の事例も報告されています。
リステリア菌は、ほかの一般的な食中毒菌と同様に、食品の適切な加熱によって死滅させることが可能です。ただし、4度以下の低温や、12%食塩濃度下でも増殖できるため、冷蔵庫で保存していた食材や、塩漬けにしていた食材を生存していたリステリア菌と一緒に食べて、食中毒になる人もいます。
リステリア菌による食中毒が重症化する例は稀です。しかし、妊婦や高齢者は重症化するケースがあり、敗血症や髄膜炎、流産を含めた胎児への悪影響につながる可能性があります。
サルコシスティス・フェアリーにも注意
サルコシスティス・フェアリーとは、犬と馬に寄生する寄生虫です。人に寄生することはありませんが、寄生した馬肉を食べると食中毒になってしまいます。
症状が出るのは食後4時間から8時間 の間です。下痢や嘔吐、胃痛などが発生しますが、基本的に症状は重症化しません。軽症のまま速やかに回復し、後遺症もほとんどないとされています。
ただし、症状の出方は個人差があるため、油断は禁物です。とくに下痢や嘔吐は切迫早産につながりかねない危険な症状なので、食中毒に限らず妊娠中の人は注意しましょう。
妊婦が馬刺しを食べてしまった場合
妊娠期間中は、馬刺しに限らず生ものの摂取はあまり推奨されません。しかし、中には馬肉のリスクを知らずに食べてしまう人もいるでしょう。もし妊婦が馬刺しを食べてしまったらどうすればよいか、対処法について解説します。
トキソプラズマ症は多くないが事例はある
トキソプラズマ症は、寄生虫であるトキソプラズマを摂取することで発症する感染症です。日本国内では1割から2割 の人が感染していますが、ほとんどのケースで感染に気付きません。
トキソプラズマ症に感染する原因となりやすいのが、猫の糞です。完全室内飼育の猫であっても、生肉を食べたり、未殺菌のミルクを飲んでいたりする場合は、トキソプラズマに感染している可能性があります。そのため、基本的に妊婦に猫は近づけないようにしましょう。
トキソプラズマ症にかかったときの症状
トキソプラズマ症は、健康な人であればほとんど症状は出ません。出る症状としては身体中の痛みや発熱など、インフルエンザの症状に近いです。重症の場合は脳にまで感染が広がり、意識障害や視力の低下、意識障害などの重篤な症状を引き起こします。
妊婦がトキソプラズマ症にかかると、子供が先天性トキソプラズマ症になるリスクが高くなる ため注意が必要です。万が一胎児が感染した場合は死産や流産、水頭症、脳内石灰化などを引き起こします。たとえ出産時に無症状でも、成人になるまでに症状が出る可能性が高いです。
不安な場合は検査を受ける
トキソプラズマの感染のリスクを知らずに馬刺しを食べてしまい、感染していないか不安な妊婦は病院で検査を受けましょう。トキソプラズマの診断において検体から原虫が検出されたり、分離されたりするのは非常に稀です。そのため、血清検査という方法で感染の有無を調べるのが有効とされています。
トキソプラズマの抗体検査の値段は検査を受ける施設によって異なるため、あらかじめ調べておきましょう。値段の相場は1,000円から5,000円前後 です。
また、羊水から感染を調べる方法もありますが、保険適用外のため検査費用を全額負担しなければなりません。こちらの方法で感染の有無を検査する場合は、1万から2万円前後 の費用がかかります。
トキソプラズマ症に感染する危険性
トキソプラズマ症に感染し、重症化する例は決して多くはありませんが、妊婦がトキソプラズマ症を発症するとさまざまなリスクを負うことになります。トキソプラズマ症の危険性や治療法について、もう少しだけ詳しくみていきましょう。
感染するのは抗体がない人のみ
トキソプラズマ症にかかる危険があるのは、過去にトキソプラズマ症になった経験がない人たちです。もし過去にトキソプラズマ症に感染していれば、すでに抗体を獲得しているため2度目の感染のリスクはありません。
トキソプラズマの抗体には、IgG型とIgM型の2種類があります。IgG型の抗体がある場合は、過去にトキソプラズマ症に感染し、すでに抗体ができていることの証明です。IgM型が見つかった場合は比較的最近、または数年以内にトキソプラズマに感染した疑いがあります。そのため、感染時期を特定するために詳しいアビディティ検査 を受けなければなりません。
アビディティとは、簡単に説明すると抗原と抗体の結合力の総和のことです。アビディティが弱ければ感染してから時間が間もない時期、すなわち母体は初感染である可能性が高いといえます。
妊娠初期ほど感染が重症化しやすい
トキソプラズマ症は健康な人が感染しても風邪のような症状が出るだけで、その後抗体を獲得し再び感染することはありません。しかし、トキソプラズマの抗体を獲得していない妊婦が感染すると、母体を通じて胎児も感染し、先天性トキソプラズマ症を発症する可能性があります。
トキソプラズマが妊婦から胎児に感染する確率は、感染した妊娠期間によって変化するのが特徴です。一般的には、妊娠初期に発症したトキソプラズマ症は胎児に感染しにくく、感染した場合は、61%の高確率で胎児が先天性トキソプラズマ症を発症するというデータがあります。一方で、妊娠後期に発症したトキソプラズマ症は胎児に感染しやすいですが、胎児が先天性トキソプラズマ症を発症する確率は10%未満です。
妊娠中でも治療は可能
胎児にさまざまな悪影響を与えるトキソプラズマ症ですが、妊娠期間中でも問題なく治療が可能です。妊娠期間中にトキソプラズマに感染、または感染が疑われる場合は、アセチルスピラマイシンという薬が処方されます。
アセチルスピラマイシンには細菌を殺菌する効果があり、マイコプラズマをはじめとした細菌に有効です。早期服用によって、胎内感染が約60%低下するという報告もあります。
アセチルスピラマイシンを利用しても、胎児への危険性はとくにありません。また、重症化を防ぐ効果も確認されているため、万が一胎児が先天性トキソプラズマ症を発症しても軽症ですむ可能性が高くなります。
馬肉を食べたいときはしっかり加熱する
馬刺しを食べるリスクと、妊娠期間中にトキソプラズマ症をはじめとした食中毒にかかるリスクについてはご理解いただけたでしょうか。もしリスクをわかった上で、それでも馬肉が食べたいという人は、しっかり加熱料理をしてから食べるようにしてください。
以下、馬肉の調理方法や馬肉そのものの栄養についてご紹介します。
馬肉には妊婦に必要な鉄分が含まれている
妊婦が馬刺しを食べるのは食中毒にかかるリスクが高くなるため、おすすめできません。しかし、馬肉そのものには妊婦に必要な栄養が多数含まれています。
赤ちゃんが健康的に育つためにも、妊娠期間中の食事は重要です。とくに妊婦が不足しやすい鉄分は意識して摂取する必要があります。
妊娠中の妊婦が鉄分不足になると、さまざまなトラブルが発生するのですが、その代表ともいえるのが鉄欠乏性貧血です。妊娠期間中は胎児に栄養を送るために全身の血液量が1.5倍程度増えます が、鉄分が不足すると必要な血液が作れません。高度な鉄欠乏性貧血になってしまうと、胎児が低体重になる可能性が高まります。
馬肉は鉄分をはじめ、カルシウムなどの栄養が豊富に含まれている食材です。どれくらい栄養が豊富かというと、あの鉄分が豊富な食材の代表であるほうれん草やひじきよりも多く鉄分を含んでいます。また、健康には欠かせない必須脂肪酸 も豊富に含まれており、妊婦にとって最適な食材の1つといえるでしょう。
調理方法
馬刺しで食べるイメージが強い馬肉ですが、加熱調理をしても美味しく食べられます。食中毒のリスクを減らすためにも、妊婦が馬肉を食べる際は必ず加熱調理をしましょう。
馬肉の調理で、最も手軽な方法は焼くことです。馬肉は加熱すると硬くなってしまうため、調理の際は注意が必要ですが、焼肉のタレや薬味と一緒にサッと炒めるだけでも十分美味しく食べられます。
また、馬肉は煮込み料理にもおすすめ です。カレーやワイン煮込みなど、長時間煮込めば馬肉も柔らかくなります。馬肉の旨味が溶け込んだ料理は、濃厚なのにさっぱりとしており、一度食べればその魅力の虜になるでしょう。
ちなみに、食中毒のリスクを減らす方法として、馬肉を冷凍するのも有効です。中心温度をマイナス20度以上の状態に保ち、48時間以上冷凍処理を行う ことで、食中毒の原因となるサルコシスティス・フェアリーなどの活動を完全に停止できます。
妊婦が馬刺しを避けるべき理由について詳しくお伝えしましたが、実際に生以外でどんな食べ方があるのでしょうか?こちら では、生以外の食べ方のほかに馬刺しの摂取がもたらす効果や、適切な摂取目安量を紹介しますので、あわせてご覧ください。
まとめ
以上、妊婦が馬刺しを食べてはいけない理由と、食べたときの危険性について取り上げてきました。食品管理の規制が厳しくなっている昨今、馬肉は数少ない生で食べられる食材です。しかし、食中毒にかかるリスクがある以上は、胎児の健康のためにも妊娠期間中は避けるのがよいでしょう。
しかし、馬肉そのものに含まれている栄養は妊婦にとって最適なものばかりです。しっかり加熱処理をするなど、食中毒にならない方法で摂取すれば母体にも胎児にもよい影響を与えるでしょう。
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2023.09.26
「生肉は鮮度が大切なのは知っているけど、正しく衛生的な方法で解凍するにはどうするの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。馬刺しは生肉のため、解凍した瞬間から劣化がはじまります。時間が経つと細菌の増殖などの危険もあります。
しかし、だからといって不適切な方法で解凍してしまうと、馬刺しの持つ風味や食感が損なわれ、楽しめなくなってしまいます。
本記事では、馬刺しをおいしく安全に食べたい方に向けて、正しい解凍方法と注意点 などについて解説しています。本記事を読むことで、馬刺しの解凍方法・切り方・保存時の注意がわかり、馬刺しを一番よい方法で楽しめるようになるでしょう。ぜひ参考にしてください。
馬刺しの正しい解凍方法
馬肉は通常、真空パックに詰められ、冷凍された状態で流通しています。馬肉には寄生虫などが潜んでいる可能性があるため、マイナス40度で48時間以上冷凍 することで、安全性が高まるとされているからです。
馬肉はデリケートな食品であるため、最高の状態で食べるには、食べごろを考慮した適切なタイミングでの解凍が理想です。誤った方法で解凍すると、肉の品質が落ち、食材の美味しさを損なう可能性があります。
馬肉に与えるダメージが少なく、衛生的な解凍方法として、氷水解凍と流水解凍があります。
氷水解凍【おすすめ】
馬肉の解凍でもっともおすすめなのは、氷水解凍です。ボウルなどに氷を入れて水を張り、ボウルの中に馬肉をパックごと投入して、肉を解凍する方法です。
馬肉の量や室温などにもよりますが、30〜60分ほど氷水に入れておくことで、外側が柔らかく、中心に少し芯が残る程度の半解凍状態になります。
氷水解凍は、時間はかかりますがゆっくりと均一に解凍でき、馬肉へのダメージが少なく、美味しさがキープできるおすすめの解凍方法です。ただし、解凍しすぎてしまうと肉の食感が損なわれるほか、肉を薄切りにしにくくなるため、半解凍の状態でのスライスが理想です 。
流水解凍
流水解凍も一般的な馬肉の解凍方法です。パックごと流水に5〜10分程度さらす と解凍できます。半解凍することで、薄切りにしやすくなり、肉の食感も損なわれにくくなります。
流水解凍は、水道水の流れに肉を当てて解凍するため、解凍時間の調節が難しく、流水の温度によっては全解凍してしまうことがあるため注意しましょう。
どうしても時短で馬刺しを食べたい際の解凍方法
馬肉をどうしても時短で解凍したい場合は、電子レンジでの解凍や、自然解凍をする方法があります。ただし、食品衛生面や風味や食感の観点から、おすすめの解凍方法とはいえません。
電子レンジ解凍
時短で馬肉を解凍したいときは、電子レンジで解凍する方法があります。具体的には200Wで両面30秒程度加熱 すると、適度な硬さに解凍できます。ただし、馬肉をより美味しく食べたい場合は、氷水解凍をしたほうがよいでしょう。
電子レンジでの解凍は、肉の水分が急速に蒸発しやすく、解凍具合の調節も困難です。馬肉は急激に解凍されると、細胞が破壊されて風味が損なわれたり、ドリップが出やすくなったりするため、電子レンジ解凍はおすすめしません。
室内や屋外での解凍
室内や屋外での自然解凍も可能です。冷蔵庫での解凍は約6時間 、室内での解凍は約1時間 が目安です。ただし、馬肉をより美味しく安全に食べたい場合は、氷水での解凍をおすすめします。
自然解凍は室温下で長時間放置するため、解凍しすぎてしまう可能性があるほか、食材の表面が温まってしまい、微生物の繁殖が進みやすくなる危険性も考えられます。 したがって、室内や屋外での自然解凍は、食品衛生を考慮するとおすすめとはいえません。
解凍時に出たドリップの処理方法
馬肉に限らず、冷凍された食用肉を解凍すると、破壊された細胞が水分と一緒に流れ出てきます。 これをドリップと呼びます。
ドリップは、流出してすぐはピンク色や透明に近い色をしていますが、時間がたつと色が変わります。汁が赤黒い場合は流出してから時間が経っている証拠ですので、廃棄しましょう。
解凍した馬肉から出たドリップは、肉のうま味成分や栄養を含んでいますが、臭みもあるため料理への活用などは困難です。馬肉にドリップが付着している場合は、そのまま食べずにキッチンペーパーで拭き取りましょう。
解凍した後の取り扱い
馬肉は、解凍してパックを開けた瞬間から劣化がはじまります。開封後すぐはきれいな桜色ですが、時間がたつと酸化して黒ずんでしまいます。そのあとは細菌の繁殖など食品衛生上の問題が発生するため、馬肉をおいしく安全に食べるためには、下記の点に留意しましょう。
解凍後の賞味期限
解凍した馬肉の賞味期限は、未開封なら3日 程度 、開封済みなら当日中 の消化が望ましいとされています。食用肉は、解凍により微生物の繁殖に適した温度になると、品質の低下や食材の風味損失が進むため、なるべく早めに食べきることをおすすめします。
冷凍状態であっても、家庭の冷凍庫は開け閉めによって温度が変わりやすいため、1〜3か月程度 を目安に消化しましょう。この期間はあくまで目安であり、解凍した馬肉の状態や色、匂いを確認し、異常がある場合は早めに消費するか、廃棄することをおすすめします。
解凍後の切り方
解凍した馬肉は、モモやヒレなどの赤身肉なら少し厚めに、霜降り馬刺しなどの中トロ、大トロは3~4ミリ程度 にスライスするのがおすすめです。コウネやフタエゴは歯ごたえがあるため、3ミリ程度のスライスがよいでしょう。
スライスが厚すぎると食感や馬肉本来の風味が楽しめない可能性があるため、ゆっくり丁寧に切りましょう。
解凍の状態は、全解凍より半解凍の状態が理想的 です。半解凍の状態でのスライスは、適度な硬さがあるため薄く切るのも簡単です。全解凍してしまうと、肉がやわらかくなりすぎてしまい、薄く切るのが難しくなります。
また、馬肉は大きな筋が入っていないことが多いですが、もし筋がある場合は、筋に対して垂直に切ることで口当たりをよくできます。筋に沿ってスライスしてしまうと、肉が硬くなってしまうため注意が必要です。
スライスする際は、消毒したまな板と包丁を使用すると、食品衛生面でもより安心です。
解凍後の注意点
馬肉を解凍したあとの注意点には、下記のポイントがあります。
・再冷凍しない
解凍した馬肉は再冷凍しないようにしましょう。再冷凍すると肉の細胞が破壊され、食感や風味が大幅に損なわれるだけでなく、食品衛生の観点からも問題です。解凍と冷凍を繰り返すと、肉の温度が微生物の増殖に適した温度になる時間が長くなり、食中毒のリスクが高まります。
・解凍したら当日中に消費する
馬肉の新鮮さを保ち、口当たりがよく風味が豊かな状態を維持するためには、馬肉を解凍したらなるべく早く調理または消費することが望ましいです。特に馬肉はデリケートな食材であり、解凍後は微生物の繁殖が進みやすくなるため、当日中の消費がおすすめです。
・すぐに食べない肉は冷蔵庫へ
解凍後に馬肉を切り分ける場合は、未使用の部分は必ず冷蔵庫で保存しましょう。解凍後の馬肉が室温で放置される時間を短縮し、微生物の繁殖を抑制できます。
・できるだけ食べきる
切り分けた馬肉は、なるべく当日中に食べきりましょう 。やむを得ず当日中に食べきれない場合は、再冷凍せず、チルドルームなどで保存します。翌日食べるときは、焼き肉などにして十分に加熱して食べることをおすすめします。
馬肉はデリケートな食べ物です。解凍したら当日中にすべて食べきることが、食品衛生上の観点からも、もっとも安心な方法です。
やむを得ず保存する場合は、再冷凍は避け、なるべく温度の低いチルドルームや、温度変化の影響を受けにくい冷蔵庫の奥などで保存し、翌日には火を通して食べるとよいでしょう。
馬肉に含まれる栄養成分をご存じでしょうか。こちら の記事では、馬肉食によって得られる健康効果を紹介しています。
まとめ
本記事では、馬肉の品質を落とさない解凍方法や、解凍した後の注意点などについて解説しました。
馬肉を解凍するときは氷水で解凍する 解凍したら筋に垂直に切る 厚みは3ミリ程度がおすすめ できるだけ当日中に食べきる 食べきれなかったら翌日は加熱して食べる
馬肉は鮮度が落ちやすく、生肉なので扱いを間違えると細菌が増殖してしまう心配もあります。馬刺しを食べるときは、この記事で解説した内容を参考に、おいしく安全に食べてください。
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2023.09.21
牛肉や豚肉、鶏肉などと比べると流通量が少なく、スーパーなどの店頭で手に入りにくい馬肉は、食べる機会がない方も多いのではないでしょうか。訪れた旅先で食べたり、お土産でもらったりすることもあるでしょう。
馬肉は低カロリーで低脂肪であり、ヘルシーなお肉です。多くの栄養成分が含まれており、健康面によい効果が期待できるでしょう。馬肉の栄養成分や、健康面で得られる効果、美味しい食べ方などを紹介します。
馬肉に含まれる栄養成分
馬肉には多くの栄養成分が含まれており、さまざまな面から健康維持をサポートしてくれることが期待できます。ほかの肉類との比較も織り交ぜながら、馬肉の栄養成分を詳しく見ていきましょう。
カロリー
カロリーは、人間が活動するために必要なエネルギーの量を表しています。健康や体型維持のために、カロリーを気にする方も多いでしょう。
馬肉は100gあたり110kcal です。肉類の平均カロリーは292kcal であり、馬肉は肉類のなかでもカロリーが低いことが分かります。馬肉は脂身が少なく、低カロリーでヘルシーな食材であるといえます。
タンパク質
馬肉100gあたりに含まれるタンパク質は、約20g です。馬肉は低カロリーでありながら、質のよいタンパク質を多く含んでいるのが特徴です。
タンパク質は、筋肉や臓器、肌や爪、髪、免疫物質などを作るはたらきがあります。ダイエットなどでタンパク質が不足すると、筋肉量が低下することに加え、健康への悪影響も懸念されます。
低カロリーかつ高タンパクな馬肉は、筋肉を効率よくつけることや、基礎代謝を上げてダイエットしやすい体をつくることなどに役立つでしょう。
脂質
馬肉100gあたりの脂質は2.5g であり、牛肉や豚肉などのほかの肉と比べると脂質が少ないのが特徴です。また、基本的に肉類は飽和脂肪酸が多く含まれていますが、馬肉は肉でありながら、不飽和脂肪酸を多く含んでいます。
脂肪酸は脂肪の構成要素であり、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに大きく分けられます。不飽和脂肪酸は、魚や植物の油などに多く含まれ、コレステロール値を下げるなどの効果が期待されます。
カルシウム
馬肉100gあたりにカルシウムは11mg ほど含まれており、牛肉や豚肉と比べると多くのカルシウムを摂取できます。100gあたりで比較すると、牛肉は4mg、豚肉は5mgのカルシウムが含まれています。
カルシウムは、日本人が不足しがちな栄養素のひとつです。骨や歯などを作っており、体の機能の維持や調節に必要なミネラルです。精神のバランスを整えることにも役立つでしょう。
鉄分
馬肉100gあたりの鉄分は4.3mg であり、牛肉や豚肉、鶏肉よりも多くの鉄分が含まれているのが特徴です。鉄分は、全身の細胞や組織に酸素を運ぶことを主な役割としています。
鉄分不足になると、赤血球内のヘモグロビンが減少して酸素の運搬が滞ったり、酸素が含まれた血液が足りなくなって、めまいなどを引き起こしたりします。肉類には吸収されやすいヘム鉄が多く含まれており、効率よく鉄分を摂取できます。
亜鉛
亜鉛は、味覚を感じる「味蕾(みらい)」という器官を構成するために必要な栄養素であり、味覚を正確に保つはたらきがあります。さらに、皮膚や粘膜の維持を助けるはたらきや、タンパク質を合成する役割もあります。
亜鉛が不足すると、味覚異常や免疫低下、成長不全、下痢、皮膚炎などにつながる可能性もあるため注意が必要です。このように、健康を維持するうえで大切な役割を担っている亜鉛もまた、馬肉に含まれています。
グリコーゲン
馬肉には、グリコーゲンも多く含まれています。その量は牛肉の3倍ほどであり、効率的にグリコーゲンを摂取できます。
グリコーゲンは、いくつものブドウ糖が複雑につながった多糖類で、さまざまな役割を担う栄養素です。肝臓や骨格筋で合成され、筋収縮のエネルギー源となるほか、血糖値を一定に保つ役割や、疲労回復効果、集中力を高める効果などがあります。
ビタミン
馬肉には、複数のビタミン類が含まれているのも特徴です。目の健康を維持し、皮膚や粘膜の免疫力を高めてくれるビタミンA、抗酸化作用があって老化予防をサポートするビタミンE、美肌効果のあるビタミンCなどが挙げられます。
さらに、葉酸とともに赤血球中のヘモグロビンの生成を助けてくれるビタミンB12も含まれており、神経や脳の機能を正常に保ってくれる効果も期待できます。
馬肉を食べることで得られる効果
さまざまな栄養成分を含む馬肉を食べることによって得られる、8つの効果を紹介します。
疲労回復
睡眠不足や運動不足、栄養不足などによって疲労状態になることもあるでしょう。馬肉には、疲労回復効果が期待できます。
馬肉に多く含まれるグリコーゲンは、非常時のエネルギーとして体内に蓄えられるものです。即効性のエネルギー源であるグリコーゲンには、疲労回復の効能があります。
ビタミンB群も馬肉に含まれており、エネルギーを生成するために必要な糖質・脂質・タンパク質の分解をサポートするなどのはたらきがあります。さらに、疲労回復に効果的な栄養素を効率的に吸収するはたらきのある、ビタミンCも含まれているのです。
美肌効果
栄養バランスのとれた食事は、美肌づくりにも役立ちます。馬肉にはさまざまな栄養成分が含まれていますが、そのなかでもビタミンは美肌効果が期待できる成分です。
ビタミンCには、シミやシワ、そばかす、ニキビの炎症を防ぐ などの効果があります。美肌づくりの基本であるターンオーバーを正常な状態にするビタミンAや、大人ニキビを予防する効果のあるビタミンB2なども含まれています。
さらに、抗酸化作用のあるビタミンEには、過酸化物質が作られるのを防ぎ、くすみの原因を作りにくくしてくれる効果が期待できます。このように、馬肉に含まれるさまざまな成分によって、美肌効果を得られるでしょう。
免疫力向上
免疫は、ウイルスや細菌などから体を守ってくれるもので、病気になりにくい体づくりに必要です。馬肉には、免疫力向上の効果も期待できます。
馬肉は高タンパクな食材であり、タンパク質は免疫物質などを作るはたらきがあります。具体的には、白血球などの免疫細胞や、免疫と関係のある酵素の材料 となり、免疫力を向上させるのです。
ビタミン類も、免疫力に影響を与えるといわれています。たとえばビタミンCは血管や皮膚、粘膜などの健康や維持をサポートして、免疫力アップに役立ちます。
精神安定
仕事や人間関係など、日常生活のなかでストレスを感じることもあるでしょう。人間はストレスを感じると、ストレスに対処するために抗ストレスホルモンを生成します。その際に必要なのがビタミンCですが、前述のとおり馬肉にはビタミンCが含まれています。
この抗ストレスホルモンの生成を促進してくれるパントテン酸や、イライラ解消の効果が期待できるビタミンB1、脳の興奮を抑えて気持ちを落ち着かせてくれるカルシウムなども含まれています。このように、馬肉にはストレス解消を促す栄養素が含まれているのが特徴です。
高血圧予防
高血圧を放置すると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など、さまざまな病気につながる可能性があります。馬肉には、高血圧を予防する効果も期待できるのです。
高血圧の原因のひとつに、塩分の過剰摂取が挙げられます。食塩に含まれるナトリウムの血中濃度が高まると、血液中の水分量が増えて体内の血液量も増加し、血管の壁にかかる力が大きくなって血圧が上昇します。
馬肉に含まれるカリウムは、過剰に摂取したナトリウムを排出し、体内の水分濃度を調整するはたらきがあります。そのほかにも、血圧を上げる酵素を阻害して、血圧を調整するペプチドも馬肉に含まれています。
貧血予防
貧血とは、赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が低下した状態を指します。ヘモグロビンが減ると酸素を運ぶ機能が低下し、疲れやすさや頭痛、息切れなどの症状が見られることがあります。
鉄分は、ヘモグロビンを作る栄養成分であり、馬肉には鉄分が豊富に含まれています。さらに、赤血球の生成をうながしてくれるビタミンB12や、造血をサポートするはたらきのある亜鉛なども含まれています。
このように、馬肉には貧血予防に役立つ栄養成分が含まれていることから、貧血予防や改善にも効果が期待できます。
ガン予防
日本人の2人に1人は、生涯のうちにガンにかかるといわれており、ガンは身近な病気のひとつといえます。ガンを完全に防ぐことは難しいものの、食生活の見直しなどで予防することは可能です。
馬肉に含まれるモリブデンという成分には、発ガン物質である亜硝酸アミンの吸収や蓄積を防止する効果があるといわれています。また、ガンの要因となる過剰な活性酸素を取り除くはたらきのある、ビタミンCなども含まれています。
健康維持
スマートフォンやパソコンなどの使いすぎで、日常生活のなかで目の疲れを感じることもあるでしょう。馬肉には抗酸化作用のあるビタミンCが含まれており、眼精疲労の改善や、白内障などの病気を予防する効果が期待できます。
目のまわりの筋肉の疲れをやわらげてくれるビタミンB1や、血行促進によってドライアイの防止に役立つビタミンEなども含まれており、目をよく使う方にも馬肉はおすすめの食材です。
骨や歯の健康をサポートする効果も期待できます。骨や歯を作るために必要なカルシウムや、カルシウムの吸収を助けるビタミンKなども含まれています。このように、馬肉に含まれる栄養成分は、体のさまざまな部位の健康維持に役立つ効果が期待できます。
馬肉の主な食べ方
馬肉の食べ方にもいろいろあり、生のままや加熱して食べる方法があります。主な食べ方を6つ紹介します。
馬刺し
馬の刺身のことで、生食用の馬肉を使用しています。馬肉本来の食感や美味しさを味わえるでしょう。馬刺しは熊本県の郷土料理です。
馬刺しで食べる部位はさまざまです。赤身の王様といわれるモモやヒレ、中トロとして商品化されることの多いオビと呼ばれる部位が人気です。
家庭で食べる際は、冷凍された馬肉であれば解凍して、馬肉をカットします。薄くスライスして水に浸けた玉ねぎと、大葉、馬刺しを皿に盛り付け、薬味としておろし生姜やニンニク、青ネギを添えます。
一般的な濃口醤油を付けて食べるのも美味しいですが、熊本県などで食べられている甘口醤油 で食べるのがおすすめです。
馬肉のタタキ
ブロック状の馬肉に塩コショウをふってフライパンに入れ、強火で表面の色が変わるまでこんがり焼きます。フライパンで焼く際は、お好みでバターやオリーブオイルなどを使うと、違った風味を楽しめるでしょう。
表面を焼いた馬肉は、冷蔵庫で一旦冷やします。冷やした馬肉をカットして、スライスした玉ねぎや半月切りにしたレモン、大葉、青ネギ、柚子胡椒などとともにお皿に盛り付けます。甘口醤油やポン酢、岩塩、辛子醤油などを付けて、薬味とともに食べましょう。
使用する部位はやわらかいモモの部位かヒレがおすすめです。
馬肉のユッケ
牛肉やマグロ、サーモンなどを使ったユッケもありますが、生食用の馬肉を使ってユッケを作ることもできます。卵黄と馬肉が合わさって、マイルドな味わいを楽しめるでしょう。
醤油やゴマ油、砂糖、酒、すりおろしニンニク、コチュジャン、すり胡麻などを混ぜてタレを作ります。馬肉を細切りにして、作ったタレと混ぜ合わせ、味をなじませます。
お皿に馬肉を盛り付けたら、真ん中部分をへこませて卵黄を落とし、青ネギや生姜などのお好みの薬味を添えて完成です。スライスした玉ねぎや、大葉、カイワレ大根などを添えて一緒に食べると、違った風味を楽しめます。
すでにユッケ用にカットしてユッケのたれをつけた商品も販売中です!
馬肉のカルパッチョ
馬肉を焼くことで、生のままで食べるのとは違った味わいを楽しめます。濃厚な甘みでこってりとした味わいですが、後味がさっぱりとしているのが馬肉ステーキの特徴です。
馬肉ブロックを好みの厚さにカットして、水気が出た場合は拭き取り、塩コショウを裏表にまぶします。オリーブオイルをしいたフライパンに、スライスしたニンニクを入れ、香りが立ったら馬肉を入れて両面を焼きます。
両面に焼き色がついたら、馬肉をアルミホイルに包み、中までゆっくりと火を通します。馬肉自体が濃厚な味わいであることや、下味を付けていることから、ソースをかけなくても美味しく食べられるでしょう。
厚切りにしてもやわらかいヒレの部位がおすすめ。
桜鍋
馬肉を使った鍋料理で、割下とともに馬肉や野菜を煮て作ります。熱したすき焼き用の鍋に馬肉の脂身を入れて溶かし、馬肉とささがきにしたごぼうを軽く炒めます。
水、味噌、日本酒、みりん、醤油、砂糖を混ぜて割下を作り、鍋に入れましょう。キャベツや人参、長ネギ、きのこ類、豆腐、しらたきなどお好みの具材をカットして煮込みます。
そのまま食べてももちろん美味しいですが、卵に浸してすき焼きのようにして食べるのもおすすめです。出汁が染みた馬肉に卵が絡み、まろやかな味わいを楽しめます。
馬肉を美味しく食べるためのコツ
家庭で馬肉を食べる場合、解凍方法やカットの仕方のコツを押さえておくことで、美味しく食べられます。知っておきたいコツを2つ紹介します。
自然解凍または氷水解凍にする
通販などで馬肉を注文すると、多くの場合は冷凍された状態で届きます。美味しい状態で食べるために、解凍の際にもちょっとした工夫が必要です。
氷と解凍する馬肉を真空パックのままボウルに入れ、浸かるほど水を加えます。塊の馬肉であれば、中心部分に芯が残るほどの半解凍の状態 になるまで置いておきましょう。
自然解凍する場合は、冷蔵庫の中で解凍します。馬肉のうま味成分や脂がドリップとして出てしまうのを防ぐため、電子レンジでの解凍や、常温下での自然解凍は避けましょう。
こちら の記事では、馬刺しの正しい解凍方法を解説しています。ドリップの処理方法などもお伝えしているので、ぜひあわせてご覧ください。
繊維目に逆らうようにしてカットする
塊の馬肉は、家庭でカットする必要があります。美味しく食べるためには、カットの際のコツも押さえておきましょう。
馬肉の繊維の方向を確認して、繊維目に対して垂直になるような向きでカットします。繊維目に沿って切ると、硬さが気になるケースもあるため注意が必要です。
スライスする際の厚みは、馬肉のやわらかさに応じて調節します。歯ごたえのある部位は薄めに、やわらかい部位であれば厚めにカットしましょう。馬肉が半解凍状態のときがスライスしやすいため、解凍しすぎないこともポイントです。
まとめ
高タンパクで低カロリーな馬肉には、多くの栄養成分が含まれており、さまざまな面から健康維持をサポートしてくれることが期待できます。
馬肉の食べ方のバリエーションは幅広く、生のままでも加熱しても美味しく食べられます。疲労回復や免疫力向上など、馬肉を食べることでいろいろな効果を得られるでしょう。
肉の大栄では、職人による技術や目利きによって、質のよい馬肉を良質な状態で提供しています。素早くさばくことで鮮度を維持しており、なおかつきれいな形で自宅まで届けてもらえます。
赤身馬刺しや霜降り馬刺し、盛り合わせなど、ラインナップも充実しているのが特徴です。自宅用やギフト用として、肉の大栄の馬肉を試してみてはいかがでしょうか。
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2023.07.20
馬肉の特徴は、さっぱりした旨みとほのかな甘みです。 他の食肉と違い脂の融点が30〜43℃ と低く、口の温度でも溶け出します(牛脂の融点は40~50℃)。 脂身が口に残らないので、しつこさやくどさを感じません。
もうひとつの特徴は、肉自体に甘みがあること。牛肉の3.5倍以上のブドウ糖を含んでいるため、ほのかに甘いのです。
この記事では「馬肉の特徴や味」 について、詳しく解説します。 馬肉を食べたことない人でも、理解しやすい内容です。
最後まで読むと、食べたことない馬肉の味を鮮明にイメージできますよ。
馬肉の旨みの特徴【他の食肉との違い】
馬肉の特徴は、さっぱりとした脂の旨みとほのかな甘みです。 糖質の一種である「グリコーゲン 」が他の食肉よりも豊富なため、肉自体に甘みがあります。 脂がさらりと溶けていくので、脂っぽさがまったくありません。馬刺しで食べると、馬肉の旨みや甘みがよくわかります。霜降りと呼ばれる部位には脂のサシが入り、赤身には適度な弾力があるのも特徴です。 他の食肉と比べて低カロリー・高タンパク質で、カルシウムや鉄分などを多く含んでいます。
エネルギー タンパク質 カルシウム 鉄分 馬肉 102kcal 20.1g 11mg 4.3mg 牛ヒレ肉(和牛) 207kcal 19.1g 3mg 2.5mg 牛ヒレ肉(国産) 229kcal 19.0g 4mg 2.7mg 牛ヒレ肉(輸入) 123kcal 20.5g 4mg 2.8mg 豚ヒレ肉 118kcal 22.2g 3mg 0.9mg 豚ヒレ肉(黒豚) 105kcal 22.7g 4mg 1.2mg 鶏むね肉 133kcal 21.3g 4mg 0.3mg
参照:食品成分データベース|文部科学省
https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
馬肉の特徴を部位ごとに解説【おすすめの食べ方も紹介】
馬肉には「ふたえご」 や「たてがみ」 など、馬にしかない部位が存在します。 同じ部位でも独特な呼び方をするため、どんな肉かイメージしにくいかも知れません。
購入時に迷わないように、部位の名前と味の特徴だけでも覚えておきましょう。
赤身と霜降りの違い
馬肉の部位は旨みが強い赤身と、脂のサシが入った霜降りに大きくわかれます。 味の特徴は下記のとおりです。
【赤身の特徴】
【霜降りの特徴】
脂があっさりして甘みが強い 弾力はないがとろける食感
現在は、赤身肉に液状の馬の脂を入れた「馬脂肪注入冷凍馬刺し 」も流通しています。 高価な霜降りを手頃な値段で味わえるよう開発されました。 販売時は表示が義務付けられているので、気になる場合は確認してから購入しましょう。ちなみに肉の大栄では「馬脂肪注入冷凍馬刺し」は取り扱っておりません。
部位ごとの特徴|12種類一覧
肉の大栄で現在取り扱っている12種類の部位を、一覧表にまとめました。 時期や馬の発育状況によって揃える部位は異なりますが、厳選されたものばかりです。
部位 特徴(肉質や旨み) モモ 脂が少なく歯ごたえがある部位で、赤身肉の旨みがダイレクトに伝わる。 ヒレ 赤身の最上級部位で、抜群のやわらかさが特徴。 霜降り 脂が多い部位で、サシが細かいほど高級。さっぱりした脂の旨みが特徴。イチボ・カイノミ・バラウスと呼ばれる部位から霜降りとしてサシが入っている箇所を霜降りとして販売。 中トロ 旨みと甘みを併せ持つ部位で、赤身と脂のバランスのよさが特徴。主にショウオビという部位にて取り扱います。 大トロ 1頭からわずかにしか取れない希少部位。きめ細かいサシと上品な脂の旨みが特徴。ダイオビと呼ばれる部位を使用。ダイオビを仕入ても大トロとして認定されるには馬肉担当の厳しいチェックを通して合格したごく一部の馬刺ししか当店では大トロとして販売されません。 ふたえご お腹周りにある馬肉特有の部位で、赤身と脂が縞模様になっている。コリコリした食感が特徴。薄くスライスして食べるのがオススメ。 たてがみ たてがみ部分の皮下脂肪で、コラーゲンが豊富。プリっとした食感が特徴で、赤身と一緒に食べると旨みが倍増する。 ラム モモの一部でお尻からわずかにしか取れない部位。やわらかく、薄く霜降りが入る場所でもあります。肉の大栄のモモは柔らかいラムしか取り扱っておりません。 カルビ アバラ骨周辺の部位。適度な脂があり、加熱することでとろける食感と赤身の旨みが味わえる。 馬ヒモ アバラ骨の間の部位。独特の弾力が特徴で、噛むほどに旨みと甘みがあふれる。牛肉では中落カルビとして焼肉で人気の部位と同じ部位です。 馬ホルモン おもに小腸や大腸などを指し、牛ホルモンと比べて厚みがある。小腸は脂が多く煮込み料理におすすめ。大腸はコジュツとも呼ばれており歯ごたえがあるので焼いて食べるのがおすすめです。 馬すじ 筋や腱(けん)が付いてる部位。硬い肉質だが、煮込むことでトロトロの食感になる。熊本では牛スジの代わりに馬すじをおでんに入れる家庭が多いです。
おすすめの食べ方と適した部位を紹介
馬刺し以外の食べ方なら、焼肉・鍋や煮込み・肉寿司がおすすめ。
焼肉におすすめの部位:カルビ・ヒレ・馬ヒモ・馬ホルモン(大腸、コジュツ)など 鍋や煮込みにおすすめの部位:霜降り・中トロ・大トロ・馬すじ 肉寿司におすすめの部位:モモ・ヒレ・霜降り・中トロ・大トロ
脂が多い部位は加熱しても硬くなりにくいため、焼肉に向いています。 焼きすぎないように、サッと表面を炙る程度に火を通すのがコツ 。
脂と赤身のバランスがいい中トロは、定番の桜鍋以外にしゃぶしゃぶ やすき焼き にしても美味です。 流行りの肉寿司も、馬肉を使えば家庭で手軽に食べられます。 マグロ寿司のように、赤身(モモ・ヒレ)やトロの食べ比べはいかがですか?
馬の種類や産地で異なる馬肉の特徴【旨みや肉質の違い】
馬肉用の馬は他の家畜と同じように、最初から食用として育てられます 。 引退後の競走馬や、死んだ馬が食用馬肉に回されることはありません。
純粋な日本の在来馬は数が少なく、流通する馬肉のほとんどが海外からの輸入です。
食用馬肉になる馬の種類
馬は体格に応じて、大きく2種類にわけられます。
【軽種馬】
体重600㎏前後で出荷され、小型でスリムな種類です。 競走馬で有名なサラブレッドは、軽種馬に含まれます。 軽種馬を使う会津産の馬肉はほぼ赤身で、きめ細かな肉質が特徴です。
【重種馬】
体重800㎏ほどで出荷され、体が大きく力も強い種類です。 農耕馬として肥育されることが多く、最大で体重1トンを超えます。 熊本産の馬肉は重種馬で、桜色の見た目とキレイな霜降り(サシ)が特徴です。
軽種馬と重種馬を交雑させた「中間種馬」という種類もあり、両方の性質を併せ持っています。
産地で異なる旨みや肉質
育てる気候や風土によっても、馬肉の味や肉質は変わってきます。 馬肉の産地として有名なのは熊本県と福島県で、大きな違いはサシの量です。
熊本県産の馬肉はとろける食感と濃厚な旨みが特徴で、上質なサシが多く入っています。 福島県会津産の馬肉はもっちりした食感と淡白な味が特徴で、サシはほとんど入りません。
どちらが美味しいかは、好みによります。濃厚な霜降りを味わう なら熊本産、あっさりした赤身を楽しむ なら会津産がよいでしょう。
外国産と国産の違い
輸入される馬肉にも2種類あります。
生体輸入:国内で肥育・屠畜(とちく)されたもの 食肉輸入:海外で肥育・屠畜されたもの ※屠畜とは、家畜を食肉用に解体すること
馬刺しの本場・熊本で主流なのは、生体輸入です。 肉の大栄の馬刺しもすべて生体輸入された馬を国内である一定期間肥育して肉質を整えた馬肉だけを取り扱っております。 輸入の馬肉でも海外で肥育された期間より日本で育てた期間の方が長ければ、国産と表示できます。 つまり、産地だけでいえば、外国産と国産の違いはほとんどありません。 味の違いが出るのは、馬の種類(品種)と育て方。 軽種馬か重種馬かで脂の量や肉質が異なり 、与える餌によって肉の風味が変わってきます 。 外国で生まれた馬でも日本の風土で大切に育てるからこそ、上品な旨みになるのです。
肉の大栄では3品種を交雑させた、フランス産の最高級重種馬 を使用。 試行錯誤の末に辿り着いた馬で、最高の馬肉といわれています。 穀物飼料で育てる画期的な肥育方法で、丁寧に育てた馬肉です。
馬肉のよくある質問
【どうして馬肉は生食できるの?】
主な理由は3つです。
体温が高いため、寄生虫が活動しにくい 反芻(はんすう)をしないため、O157などの細菌が繁殖しにくい 冷凍処理が義務付けられているため、寄生虫を完全に死滅させられる ※反芻:一度飲み込んだ食物を口中に戻し、よく噛んでから再び飲み込むこと
【馬肉はヘルシーって本当?】
低カロリー・高タンパク質な馬肉は非常にヘルシーで、食事制限されている方にもおすすめです。
馬肉の購入はネット通販が便利
馬肉は、今でも生食できる貴重な食肉です。
加熱していないぶん、肉の旨みや甘みがダイレクトに伝わります。 低カロリーで高タンパク質な馬肉は、ダイエットや筋トレ中の人にもおすすめ。 肉の大栄では、各種馬刺しをはじめ馬焼きセットや桜ユッケなど、豊富なラインナップを用意しています。 職人の確かな目利きで良質な馬肉を盛り合わせた「ギフトセット」 もあるので、初めての人でも安心です。
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2023.07.05
馬肉の正しい保存方法は「開封せず冷凍庫の奥で保存する」 です。 解凍後は冷蔵庫の奥か下段の冷気が当たりやすい場所に保存し、早めに食べ切りましょう。
馬肉は鉄分が多いため酸化しやすく、すぐに色が変わります。開封後は当日中に食べ切り、翌日以降は加熱調理してください。
この記事は「正しい馬肉の保存方法」 について、詳しく解説しています。最後まで読むと馬肉の保存方法や賞味期限、自宅でお店レベルの馬肉に仕上げるテクニックまで習得できますよ。
馬肉の正しい保存方法【保存するときの注意点】
馬肉は加熱処理していないため、他の食肉より保存方法に気を使う必要があります。
馬肉の保存方法で、重要なことは2つ 。
空気に触れると酸化して、黒や焦げ茶色に変色します。鉄分が多い馬肉は酸化しやすいので、しっかり密封 することが重要です。 真空パック開封後は、早めに食べ切りましょう。
冷凍と解凍後で保存方法は異なりますが、いかに低温 を保てるかで品質が大きく変わります。
冷凍馬肉の保存方法|低温をキープ
購入してから冷凍庫に入れるまでが早いほど、 品質の低下を防げます。 冷凍馬肉は加熱処理されていないため、わずかでも溶けた部分から菌が繁殖する恐れがあるのです。
冷凍庫内の扉付近を避け、奥で保存 するのがポイント。 外気の影響を受けにくいため、低温をキープしやすいからです。
それでも、家庭用冷凍庫では業務用より低温にならないため、長期保存は避けたほうがよいでしょう。
真空包装を開封したら、冷凍庫でも再度保存するのはオススメ致しません 。
なぜかというと、開封した際に細菌が付着し繁殖したら食中毒へと発展する可能性がある為。また乾燥したり霜が付いたりして、冷凍焼けの原因となります。開封後はその日のうちにお召し上がりください。
解凍後の保存方法|チルド室(0℃)がベスト
解凍後の馬肉は、冷蔵保存 が鉄則です。 解凍時に流出したドリップを養分として、馬肉の表面に細菌が繫殖する恐れがあります。
馬肉の冷蔵保存に最適なのは、冷蔵室よりも低温をキープできるチルド室(0℃) です。 温度が低いほど、菌の繁殖を抑えられます。
チルド室に入れられない場合は、冷蔵庫の奥 か下のほう で保存しましょう。 奥なら冷風が直接当たり、下段は冷気が下りてくるため低温をキープできます。
熱伝導率が高いアルミ製のバット(トレイ) に乗せると、より効果的です。
保存するときの注意点
馬肉は他の食肉より安全ですが、生肉である以上は注意が必要です。
以下の記事でおうちで安全に馬肉を食べる方法をご紹介しています。【通販の馬刺し】の安全性について解説します!
解凍した馬肉は早めに食べ切る 解凍し開封した馬肉は翌日以降は馬焼きなどの加熱調理 再冷凍は厳禁
解凍時に出るドリップには、水分の他に旨み や栄養 が含まれています。豊富な水分と栄養は細菌の繁殖に適しているため、37~38℃の適温になることで一気に増える可能性があるのです。
解凍し開封した馬肉は翌日以降は、馬焼きなど加熱調理してください。 馬肉を通販で美味しく食べる!様々な味わいを楽しめる絶品アレンジレシピ5選
1度解凍した馬肉を、再び冷凍するのは厳禁。 冷凍と解凍をくり返すことで細胞が壊れ、ドリップが流出しやすくなるからです。 ドリップにはうま味成分も含まれるため、馬肉の旨みも抜けてしまいます。
馬肉の保存期限(賞味期限)【傷んだ肉の見分け方】
馬肉の保存方法によって、賞味期限が異なります。
真空冷凍保存:1ヵ月 真空解凍後:1週間 開封後:当日
上記の保存期限は目安と考え、短めに設定しておくほうがよいでしょう。 家庭用の冷蔵庫は開け閉めが多くなるため、低温を保つのがむずかしいからです。
真空パックの馬肉であれば解凍後も数日は持ちますが、一旦開封したものは当日中に食べ切るのが理想です。 開封した馬肉を翌日以降に持ち越す場合は、加熱調理してください。
冷凍保存の期限は1ヵ月
冷凍馬肉の保存期限は1ヵ月ほどで、冷凍品のわりには長持ちしません。 家庭用冷凍庫の温度では、長期間の品質保持がむずかしいからです。
基本的に記載されている期間内であれば、生食が可能です。あくまで冷凍保存した場合の期限で、1度でも解凍したり開封したりした場合は早まります。
馬肉の品質を落とさないためには、扉から遠い場所での保管や開け閉めを減らすなどの工夫が必要です。
解凍後の保存期限は真空包装の状態で1週間
真空パックであっても、解凍した場合は1週間以内に食べ切りましょう。 解凍時に出るドリップが、品質を低下させます。
パック内で馬肉がドリップに浸かり続けることになり、菌が増えやすい状態です。ドリップには旨みも含まれているため、時間がたつほど味も落ちます。
開封した場合の保存期限は、1日(当日中)です。 真空パックが破られると馬肉が空気に触れ、酸化による変色を起こします。
余った馬肉はラップに包んで冷蔵保存し、加熱調理すれば翌日も食べられます。
傷んだ馬肉の見分け方
鉄分が豊富な馬肉は酸化しやすいため、空気に触れるとすぐに変色する性質があります 。黒や濃い茶色なら腐敗ではありませんが、濃い緑色は微生物(細菌・カビ)によるものです。 色で判断できない場合は、臭いや表面のぬめり具合を確認しましょう。
保存期限内で未開封であれば、変色していても問題ありません。 開封直後は空気に触れると鮮やかな赤色になり、時間経過とともに黒ずんでいきます。
家でお店レベルの馬肉にする3つの方法
馬肉は専門業者によるプロの技で、最適な状態に加工されています。正しい保存方法で期限内に調理すれば、十分お店レベルの味 になるはずです。
お店レベルの馬肉にする方法は3つ。
※馬肉専用のタレは、通販サイトで手に入ります。
氷水解凍で旨みを逃がさない
馬肉と周囲の温度差をなくすことで、ドリップが流出せず旨みが抜けません。水は空気より熱伝導率が高いため、冷蔵庫よりも早く解凍できます。
コツは完全に解凍しない こと。半分凍っていたほうが、カットしやすい からです。
ボウルに多めの氷水を用意する 真空パックごと馬肉を沈める 5~10分ほど浸す(100gの場合)
表面部分の2mm程度だけが少しやわらかくなり、中に芯が残っている状態の半解凍になれば完了です。
馬肉が直接水に触れないよう、未開封の状態で行います。 馬肉が浮いてくる場合は、皿などで重石してください。 室温や馬肉の大きさによって、浸水時間を調節しましょう。
繊維に対して垂直に切るとやわらかい
肉の繊維を断ち切るようにカットすることで、やわらかく食べられます。 繊維に沿ってカットすると、筋が嚙み切れず口に残ってしまうのです。
肉の大栄の馬刺しは、職人によってご家庭でもスライスしやすいよう繊維の方向を確認しながら小分け作業しておりますので、簡単に美味しく スライス 出来ます。
肉質や脂の含有量によって、切る厚みを変えるのがコツ。 部位ごとの特性を活かした、本格的な馬刺しが作れます。
脂が少ない部位(モモ・ヒレ)→厚め 脂が多い部位(霜降り・中トロ・大トロ)→薄め
部位ごとの切り方など、詳しくはコチラをご覧ください。【馬肉の部位別】通販の馬肉を美味しく食べるためのカット方法を解説
馬肉専用の甘口醤油でお店の味に
九州地方特産の「甘口醤油」 を付けるだけで、本場熊本の味を楽しめます。 一般的な濃口醤油よりも濃厚で、甘みが強いのが特徴です。
馬肉は多糖類であるグリコーゲンが豊富なため、肉自体に甘みがあります。薄口醤油のように塩味が強い醤油だと、馬肉の繊細な甘みが負けてしまう のです。
馬刺しの場合は醤油に熱が伝わらないため、塩味だけがダイレクトに伝わります。 普通の濃口醤油でも美味しいですが、こだわるなら甘口醤油がオススメです。
馬肉通販なら安全で美味しい馬刺しが食べられる【まとめ】
馬肉の購入は、専門店が運営する通販サイトがオススメ。 徹底管理の下で馬肉のプロが切り分け保存した、安全で美味しい馬肉 が手に入ります。
100gの食べ切りサイズ 保存しやすい個別包装 100%冷凍配送
馬肉は規制が厳しい現代において、安全に生食できる数少ないお肉です。 正しい保存方法を覚えて、その美味しさを存分に味わってください。
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2023.06.28
今回は「馬肉の調理方法や美味しくするコツが知りたい」という悩みにお応えします。
馬肉の調理方法といえば馬刺しが有名ですが、焼いても煮込んでも美味しいお肉です。 牛や豚と比べて脂があっさりしているので、加熱してもくどくなりません。 この記事では「馬肉の調理方法とお店レベルにするコツ 」について、詳しく解説します。 ご自宅で「お店レベルの馬肉料理を食べたい!」という人は、ぜひ最後まで読んでみてください!
【馬肉の調理方法】お店レベルの馬刺しにするコツ
馬刺しには生食用の馬肉を使い、早めに食べ切るのが鉄則 です。 真空パックを開封すると、空気に触れ鮮やかに発色します。 開封後は馬肉表面のドリップを拭き取ってから、調理を開始しましょう。
清潔な包丁とまな板を用意し、調理後は入念に洗浄してください。 安全と言われる馬肉でも、表面には雑菌が付着しています。
失敗しない馬肉の切り方|肉の繊維に対して垂直に切る
筋繊維を断つことで筋が口に残らず、やわらかく食べられます。 繊維に対して垂直に切れていれば、断面の筋が横向きに入っているはずです。(白い線は脂のサシで筋繊維とは別物)基本的には長方形の馬肉ブロックを横向きに置くと、繊維も横になるよう加工されています。 「肉の大栄」の馬肉は、繊維の方向が分かりやすいよう成形されているため、迷うことはありません。 標準的な厚みは2mmくらいですが、部位によって厚さを変えるのがコツ で す。
お店レベルの馬刺しに切るコツ|部位ごとに厚みを変える
肉質や脂の量が違うため、部位ごとに厚みを変えるのがコツです。やわらかい部位は厚く、脂が多い場所や歯ごたえがある部位は薄く切りましょう。馬肉のブロックが平べったい場合は、そぎ切りにすると断面が広く取れます。
部位 厚み 切るときのコツ ヒレ 4mm やわらかい部位なので、厚めに切って食感を味わう ロース 3mm 赤身が多い部分は厚め、脂が多い部分は薄めに調整する 霜降り(バラ系) 3mm ブロックが平たいので、そぎ切りにして断面を広く取る 赤身・モモ 2〜3mm 歯ごたえがあるので、厚く切りすぎないように
「肉の大栄」の馬肉ブロックは、一つ一つ手作業で切りやすい形に整えています。
お店レベルの馬刺しに仕上げるコツ|タレや薬味にこだわる
本場の馬刺しを味わうなら、九州特有の甘口醤油がオススメ 。 砂糖や甘味料を加えた甘めの醤油が、馬肉の甘みと相性抜群です。醬油にとろみがあるので、脂が多い部位にもよく絡みます。 甘い醤油が苦手な方は、塩とごま油がオススメ 。レバーを食べるときの定番タレですが、馬肉にもよく合います。塩にもこだわれば、ワンランク上の馬刺しが味わえるでしょう。 お店レベルの馬刺しに仕上げるもうひとつのコツは、薬味にもこだわる こと。馬肉の本場・熊本でも、薬味が必ずついてきます。
【オススメの薬味】
定番の薬味 変わりダネ 盛り付けにも使える薬味 おろしニンニク わさび 大葉 おろし生姜 辛味噌 オニオンスライス 万能ねぎ 柚子胡椒
【馬肉の調理方法】馬刺し以外の料理をお店レベルにするコツ
馬肉は加熱調理でも美味しく食べられますが、お店レベルとなるとコツが要ります。
部位にもよりますが、脂身より赤身が多い馬肉は加熱すると弾力が増して硬くなります。 部位ごとに調理方法や加熱時間を変えると、失敗しません。
加熱調理のコツ|加熱しすぎない
焼くときは表面に焼き目を付けるイメージで、サッと火を通しましょう 。
淡泊でやわらかい赤身やモモ(ランプ)は、炙る程度に加熱する「タタキ 」がオススメ。焼くことで香ばしくなり、生の馬肉にはない香りが加わります。 霜降り(トロ)のようにサシが入った部位は、定番の桜鍋やしゃぶしゃぶがオススメ 。 馬肉の色が変わり、脂が溶け出した頃合いが食べ頃です。小さいブロックでもそぎ切りにすることで、薄く広くスライスできます。 また馬焼き を楽しみたい方は、馬ひも(中落カルビ)がオススメ。表面をサッと炙って白だしにレモン汁を垂らした特製タレに付けてお召し上がりください。一緒に食べる焼き野菜はニラと玉ねぎが相性抜群です。 部位ごとの詳しい調理方法はコチラ。
馬肉を通販で美味しく食べる!様々な味わいを楽しめる絶品アレンジレシピ5選
加熱調理のコツ|油脂分を加える
あっさりした馬肉と、バターなどの脂肪分は相性抜群 です。淡白な馬肉に油脂分が加わることで、コクが出てまろやかな味になります。 バターを溶かしたフライパンに馬肉を入れ、焼く面を変えながら弱火で加熱していきましょう。お店レベルの味にするコツは、フライパン内の脂をスプーンですくい上からかけること。 「アロゼ 」という調理方法で、3つの効果があります。
上下から加熱され短時間で火が入る 馬肉から出た肉汁が馬肉に戻る 馬肉全体に脂の香りが移る
仕上げに醤油をひと回しすれば、香ばしさが増し風味豊かになるでしょう。ステーキやタタキのように塊肉を焼く調理方法には、とくにオススメです。
加熱調理のコツ|希少部位を使う
焼肉や煮込みといった調理方法の場合は、加熱時間が長くなるため肉が硬くなります。お店レベルの味にするコツは、それぞれの調理方法に特化した部位を使う ことです。 「肉の大栄」では馬焼き(馬肉の焼肉)用セットや、煮込みに最適な馬すじなどの部位を取り揃えています。 馬肉のすじ煮込みやおでんの具材にするなら、馬すじ肉がオススメ。
馬肉の焼肉を堪能するなら、馬焼きセット・馬肉ホルモンがオススメ。
【馬肉の調理方法】お店レベルにするコツは氷水解凍
流通する馬肉はすべて冷凍されているため、解凍の良し悪しで味が決まります 。 お店レベルの馬肉にするコツは、氷水解凍です。 0℃近い冷水に浸けることで馬肉と周囲の温度差が減り、細胞を壊さず解凍できます。 ドリップの流出を最小限に抑え、旨みを逃がしません。
水は空気よりも熱伝導率が高いため、冷蔵解凍より短時間で溶かせます。
お店レベルの馬肉にする氷水解凍方法
ボウルに氷水を用意する(馬肉ブロックが沈むくらい) 馬肉を氷水の中へ完全に沈める(真空パックのまま) 30分ほど放置(馬肉が浮く場合は皿で重石する)
馬肉の表面(2mm程度)がやわらかくなっていれば、解凍完了。
夏場など室温が高い場合は、冷蔵庫に入れてください。(1時間目安) 食べるぶんだけ解凍するのが鉄則。(1人前の目安は50g)「肉の大栄」の馬肉は職人の正確な包丁技術により、使いやすい100g(2人前)に切り分けられています。
上手に解凍するコツ
完全に解凍せず、半解凍で止めるのがコツ。 外側は溶けてやわらかく、中心部分はまだ凍っている状態です。
半解凍にするメリットは2つ 。
包丁の刃がスムーズに入るため、スライスしやすい。 ドリップの流出を抑えられるため、パサつかない。
完全に溶けると馬肉がグニャグニャになり、うまくスライスできません。 旨みとジューシーさを残すためには、いかにドリップを出さないかが重要です。 100gの馬肉なら、30分ほどで半解凍になります。
解凍時の注意点
レンジ・常温で解凍しない 前もって解凍しない 再冷凍は厳禁
電子レンジだと中まで火が入り、常温だと周囲との温度差でドリップが大量に流出します。 ドリップには栄養素も含まれるため、細菌が繫殖しやすく危険です。
溶けていく過程でドリップが流出し続けるため、事前に解凍するのはやめましょう。 食べる直前に、半解凍になっているのがベストです。
一度解凍した馬肉の再冷凍は、著しい品質低下を招きます。
馬肉の調理方法のコツ【お店レベルにするには素材も大事】
馬肉は生食や生に近い状態で食べられるため、肉の質や鮮度が味に大きく影響します。 老舗である「肉の大栄」の馬肉が優れている点は、おもに5つです。
馬肉の本場・熊本産 加工したその日に冷凍加工 職人による確かな目利きと技術 ドリップ防止用の特殊加工紙を使用 殺菌処理&真空強度アップでドリップ抑制
さらにオゾン殺菌冷蔵庫を完備し、あらゆる調理器具の衛生管理を徹底しています。 安全で美味しい馬肉が、インターネットで簡単に注文可能です。
馬肉の調理方法のコツ【まとめ】
コツの前に、馬肉の調理方法の基本を確認しておきましょう。もっとも重要なのは、筋繊維に対して垂直に切ること。 繊維を断ち切ることで筋っぽさがなくなり、やわらかく食べられます。 お店レベルの馬肉料理を作るコツは6つ。
部位ごとに切る厚みを変える 馬刺しのタレや薬味にこだわる 加熱調理は火を通しすぎない 馬肉を焼くときは油脂分を加える 加熱調理に特化した希少部位を使う 冷凍馬肉は氷水で解凍する
テクニックではありませんが、よい馬肉を仕入れることも重要です。馬肉の老舗「肉の大栄」なら、安全で新鮮な馬肉が簡単にお取り寄せできます。
すじ肉やホルモン焼きといった希少部位から馬肉の焼肉セットまで、ラインナップも豊富です。
お店レベルの馬肉を味わいたい人は、馬肉の老舗「肉の大栄」オンラインショップ をチェックしてみてください。
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